先日本屋さんで探してもらって見つけられなかったマンガ、埜納タオさんの『夜明けの図書館』(双葉社)がどうしても読みたかったので、隣町の本屋を3軒回りましたがそこでも見つかりませんでした。
しかたがないので、最初の本屋さんに戻って改めて取り寄せてもらおうと注文窓口へ。
対応してくれたのはこの間の若い女の子じゃなくて、ちょっと頼りなさそうな男性。先日在庫はあるはずなのに見つからなかった事情を説明し、注文したいと告げると、パパッとパソコンを操作して、「一応探してきます」と、小さな声で言って売り場の方へ探しに行きました。
5分くらいは待たされたでしょうか。
頼りなさそうだし、二度手間だなぁ、と思っていると、なんとその男性はちゃんと一冊のマンガを持って戻って来るじゃありませんか!
埜納タオさんの『夜明けの図書館』(双葉社)
夜明けの図書館 (ジュールコミックス) 価格:¥ 650(税込) 発売日:2011-10-17 |
「そう、これです。あぁよかった♪」
この間は三人で探しても見つけられなったのに、やる~
私が20代後半の独身女性だったらホレていたかも!
お互いむさくるしい男同士というのが残念(苦笑)
その場で購入して、ようやく手に入れることができました!!
その日は他に、川上弘美さんの『東京日記3 ナマズの幸運』(平凡社)と、89歳で小説家デビューした久木綾子さんの『見残しの塔』(文春文庫)を注文。
急いで帰って『夜明けの図書館』を読みました。
図書館で働く新人司書が、様々な利用者からのレファレンス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」)の要望に、悪戦苦闘しながら答えようと奮闘する物語。
あこがれの職業に就けて、はりきりすぎてカラ回りしたり、同僚とのエピソードがあったり、それぞれのレファレンスにそれぞれの物語があったりして、絵柄はいわゆる少女マンガしていますが、楽しく読むことができました♪
欲をいうと、探している本が実在の著名な本だったりしたらもっと面白かったかな?
図書館ってあまり利用しないので、レファレンスがこんなに大変だとは思いませんでした。自分の好きなジャンルならまだしも、郷土史とか社交ダンスのマニュアルとか、いろんな要望に答えるなんて、自分だったらとっても無理。
だからマンガを探してくれた本屋のお兄さんには感謝しています。頼りなさそうなんて、見た目で判断してゴメンナサイ(苦笑)
エー!!
「いつか新聞に小さく載ってた写真の鳥の画像がほしい」って、情報それだけ?
いやいやいや、そこからよく正解までたどりつきましたね。
まるでパズル! いや、連想ゲーム?(苦笑)
お仕事の大変さがうかがえるエピソードです。
でも「お互いにとてもいいお仕事です」っていえるひろのしんさん素敵です♪
実は先日、このマンガに影響されて、何十年かぶりに地元の図書館に行ってきました。
田舎の小さな図書館なんですが、英語と日本語での絵本の読み聞かせや(地元在住のアメリカ人と日本人のご夫婦)、新刊本のコーナーなど、手作り感あふれるイベントや展示があって楽しかったです。受付は電子化されていて、昔なつかしの図書カードじゃなかったのは残念でしたが(前にどんな人が借りたのかってけっこう楽しみだったんですよね)、本のカバーも丁寧にテープ止めされていて、好感の持てる図書館でした。
これからはできるだけ利用しようと思っています。
ひろのしんさんも、お仕事頑張って下さいね☆
レファレンス・・・わが図書館では、「コレ!」という本を求めに来られる方が多いので、レファレンス業務で悪戦苦闘・・・なんてことはそんなにないのですが、ごくたまにいらっしゃいます。
私じゃなく、別の司書が受けたレファレンスのひとつに、「いつか新聞に小さく載ってた写真の鳥の画像がほしい」だったのですが、これだとちんぷんかんぷんでしょ?
「いつごろの何新聞で、どういう記事だったか、その鳥の特徴で覚えていることがあれば、それらを丁寧に質問しながら利用者の持っている知識と要望を引き出していかなければなりません。そこから、今度は司書がもっている知識と、館内の蔵書を照らし合わせてなんとか目的のものに辿り着かなければいけないのですが、その時は利用者の方の記憶があいまいだったので、一日では解決せず、私たちの宿題になりました。
どうにか出た結果は、正解をいただけましたが^^;
利用者のおかげで、レファレンス業務を受けるたびに、司書も一つ勉強になり知識が増えるという、お互いにとてもいいお仕事です^^