先日、認知症サポートキャラバンの「認知症サポーター養成講座」というのに参加して来ました。
認知症サポートキャラバンというのは、まあ認知症の啓蒙活動みたいなもので、認知症をもっと知ってもらおう、認知症の人が困っていたらちょっと声をかけてあげよう、という活動で、認知症を地域全体、社会全体で支えよう、認知症の人を応援する「認知症サポーター」に一人でも多くの人になってもらおうというもの。
日本は2025年には4人に1人が75歳以上という超高齢社会を迎えるといわれ、現在、85歳以上の4人に1人が認知症にかかるといわれています。
認知症への理解を深めることには全然賛成ですが、消費税を増税しても社会福祉に回すお金は全然足りないそうで、行政サービスや補助金など税金のかかることはもう限界。国としては医療や介護をどんどん病院や施設から在宅へ、税金のかからない家庭や地域社会へと移行して欲しい、そうせざる得ない、ということなんでしょうね。
う〜ん、なんか納得できないなぁ。
まぁ、政治のことは今回は置いておいて「認知症サポーター養成講座」、とても勉強になりました。
もの忘れが多くなるなど、認知症の初期症状が出始めの頃は、多くの場合本人が一番最初にその変化に気づくそうです。
何かヘン。自分はどうなってしまったのだろう? これからどうなるのだろう?
戸惑いや認めたくないという気持ち。混乱や不安が怒りとして表れたり、拒絶反応として他者のせいにしてしまったり。
一番不安で、一番怖いのは本人自身。
徘徊や「食事を食べさせてもらっていない」などという発言にも、ちゃんと理由があって、ただそれを伝える手段が見つからない、そこに至る思考に断絶があるということ。
時間の感覚や記憶の混乱。
排泄の失敗なども、本人にとってはとてもショックな出来事であること。
その他、認知症のの症状と加齢による「もの忘れ」との違いなど、いろいろ学ぶことができました。
認知症の症状を理解することで、ちょっとした周りの手助け、言葉かけや言い回しなどを工夫すれば、認知症の方にもできることはたくさんあるということがわかりました。
実際に当事者としてその中に身を置かないと、ご本人の苦しみや家族の苦悩など、本当のところはわからないでしょうが、認知症に対する理解がこうして広がっていくのはいいことだと思います。
養成講座を受けた人には、認知症サポーターの目印だというオレンジリングがもれなく配られます。
私もいただいて来ました。
このリングをはめている人を見かけたら、その人は認知症に理解のあるサポーターって思っていいってことですね。
「認知症サポーター養成講座」は自治体や様々な企業、団体などの後押しで、いろんな場所で開催されているそうです。
認知症についてはまだまだわからないことも多く、医療や研究も日々進歩しているので、こういう講座は何度受けてもいいかも知れませんね。
福祉用具のように機械的にサポートする物もどんどん開発されていますし、ご家族が疲弊してしまわない方法として、一時的にでも認知症の方を受け入れてくれるサービスを利用するなど、知っていないと使えないものもたくさんありますから。
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