前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

モーツァルト『レクイエム』(追悼ミサ)

2019-04-06 23:39:07 | クラシック音楽
カトリック洗足教会で行われた
モーツァルトの『レクイエム』を聴いてきました。



当日知ったのですが、
モーツァルトの『レクイエム』でミサを行うことが
亡くなられた方の生前の希望だったそうです。


洗足教会およびオラショクラブという合唱団の協力のもと、
通常のカトリックミサの式次第の中に、
『レクイエム』を組み込む形で行われました。

全曲一気に演奏されるのではなく、ミサの要所に、
司式に沿った形で曲が挿入されます。


合唱を行ったオラショクラブは、18世紀のウィーンのミサ曲を中心に、
演奏を行っている混声合唱団だそうです。

ちなみに「オラショ」とは、
ラテン語のオラシオ(oratio、祈祷文)に由来するもので、
禁教下で潜伏キリシタン、隠れキリシタンによって伝承されたものです。


演奏者は最前列にいたのでよく見えませんでしたが、
おそらく弦楽器数人(弦楽四重奏?)とホルンのみで、
足りない部分はオルガンが補っていたと思われます。
(ホルンは第4曲でトロンボーンの代わりを務めました)

演奏自体は正直、上手いというわけではありませんが、
もともとミサ曲や受難曲は、教会内で演奏されたものです。
そういったある種の「素朴さ」や「素人っぽさ」が逆にリアルで、
崇高さ、気高さを感じさせ、心に響きます。
(それも教会内で本当のミサと共にですから)


なにより、このようなカトリックの正式なミサと共に演奏される
モーツァルトの『レクイエム』は、二度と聴く機会はないかもしれません。
非常に貴重な体験でした。




式が始まる前に教会に行って、撮影許可を頂きました。
洗足教会については改めてアップする予定です。