映画やテレビなどで観るドラマには、様々な職業の方(役を演じる方)が出てきますが
自分が経験したことのある、もしくは馴染みのある職業・職種以外は、あまり違和感などを覚えることはありません。
よく槍玉にあがるのが医療系のドラマでしょうか。
現役の医師・看護師、現場経験者から異論が出ることもありますが
最近は「結構リアル」という肯定的な評価の方が多い気がします。
そんな中で、私が一番違和感を覚えるというか観る前から身構えてしまうのが
「楽器を演奏するシーン」が出てくるもの、音楽家(ミュージシャン)が主人公のドラマです。
自分は音楽家でもありませんし楽器演奏ができるわけでもないので前出の記載と矛盾しますが
長年クラシック音楽を鑑賞してきているので楽器の演奏シーン(演奏しているように見せるシーン)が残念だと、
そこで観る気が失せてしまいます。
クラシカルな楽器の中では管楽器は指使いが正しければ実際に音を出していなくてもそれらしく見えます。
イギリスの炭鉱のブラスバンドがモデルの映画『ブラス!』(Brassed Off)などはいい例ですね。
ピアノの演奏はカメラワークでカバーできる部分が多いので指から顔にパーンアップするシーンのみ頑張って練習すれば、
あまり気にならないです。そこそこピアノが弾ける役者さんも多いでしょうし。
難関はやはり弦楽器、それも特にヴァイオリン、ヴィオラです。
ピアノのようなカメラワークで誤魔化すのも難しいですし経験者も多くないでしょうから。
以前に紹介した映画『無伴奏「シャコンヌ」』はかつては有名だったヴァイオリニストが主人公です。
監督・脚本:シャルリー・ヴァン・ダム
主演:リシャール・ベリ
音楽監修・演奏:ギドン・クレーメル
1994年フランス・ベルギー・ドイツ合作
原題:Le Joueur de Violon

原題が「ヴァイオリン奏者」なので、当然、演奏シーンが沢山あるわけですが
以前に、ヴァイオリンが演奏できて且つこの映画を観たことがある方お二人に
別々にこの映画(の役者さんの演奏シーン)について感想を聞いたことがあります。
お二人の感想は真逆でした。
「ほとんど気にならない。素晴らしい演技(映画)だった」と絶賛する方と「酷かった」と若干怒り気味の方。
お二人の演奏技術や経験年数などが影響したのかもしれませんが
演奏はできないクラシック鑑賞者の視点では、主役であるリシャール・ベリの”演奏”は
十分に満足できる(映画そのものに没入できるくらいの)演技でした。
ヴァイオリンは役者さんがまず楽器を構えた時点で「弾ける(弾けそう)/弾けない」が分かってしまいます。
映画の中で印象的なシーンがあったことを思い出しました。
音楽学校に通っている生徒が地下鉄の構内で主人公のヴァイオリニストを見かけます。
楽器を失ってしまった主人公は、それでも弾く真似をして(エアーヴァイオリンを奏でて)頭の中で演奏し続けています。
生徒は学校でのレッスンで教授から正しい姿勢で弾くように注意を受けますが、
その際に地下鉄で見たヴァイオリニストの姿を思い出し「弾いている姿はとても感動的だった」と感想を述べます。
リシャール・ベリの”演奏”に説得力がなければ成立しないシーンですね。
ヴァイオリンが弾けない役者(リシャール・ベリ)がヴァイオリニストを演じ、
さらにヴァイオリン無しで"ヴァイオリンを弾いている"演技を魅せるわけですから。
何かを習う時「形(型)から入る」ということがあります。
「恰好(いい道具やファッション)から揃える」という場合もありますが「見様見真似でやってみる」という意味もあります。
50代後半から初めて楽器を習い始めたのですが
同じような境遇の方(楽器未経験者)と比べて唯一アドバンテージがあるとすれば、
それは長年本物のヴァイオリン奏者、ヴィオラ奏者を観てきたということがあるかもしれません。
「形(型)から入る」ということ、「なんとなく弾けそうな雰囲気を醸し出している」ということも結構大事なのではないか。
それはすなわち「正しい姿勢」である(もしくはそれに近い)証ですから。
ようやく半歩踏み出したばかりでドレミもおぼつかないのですが
練習の時はなるべく鏡を見ながら(もしくは妻にチェックしてもらいながら)
「なんとなく弾けそうな雰囲気」は大事にしていこうと思います。
自分が経験したことのある、もしくは馴染みのある職業・職種以外は、あまり違和感などを覚えることはありません。
よく槍玉にあがるのが医療系のドラマでしょうか。
現役の医師・看護師、現場経験者から異論が出ることもありますが
最近は「結構リアル」という肯定的な評価の方が多い気がします。
そんな中で、私が一番違和感を覚えるというか観る前から身構えてしまうのが
「楽器を演奏するシーン」が出てくるもの、音楽家(ミュージシャン)が主人公のドラマです。
自分は音楽家でもありませんし楽器演奏ができるわけでもないので前出の記載と矛盾しますが
長年クラシック音楽を鑑賞してきているので楽器の演奏シーン(演奏しているように見せるシーン)が残念だと、
そこで観る気が失せてしまいます。
クラシカルな楽器の中では管楽器は指使いが正しければ実際に音を出していなくてもそれらしく見えます。
イギリスの炭鉱のブラスバンドがモデルの映画『ブラス!』(Brassed Off)などはいい例ですね。
ピアノの演奏はカメラワークでカバーできる部分が多いので指から顔にパーンアップするシーンのみ頑張って練習すれば、
あまり気にならないです。そこそこピアノが弾ける役者さんも多いでしょうし。
難関はやはり弦楽器、それも特にヴァイオリン、ヴィオラです。
ピアノのようなカメラワークで誤魔化すのも難しいですし経験者も多くないでしょうから。
以前に紹介した映画『無伴奏「シャコンヌ」』はかつては有名だったヴァイオリニストが主人公です。
監督・脚本:シャルリー・ヴァン・ダム
主演:リシャール・ベリ
音楽監修・演奏:ギドン・クレーメル
1994年フランス・ベルギー・ドイツ合作
原題:Le Joueur de Violon

原題が「ヴァイオリン奏者」なので、当然、演奏シーンが沢山あるわけですが
以前に、ヴァイオリンが演奏できて且つこの映画を観たことがある方お二人に
別々にこの映画(の役者さんの演奏シーン)について感想を聞いたことがあります。
お二人の感想は真逆でした。
「ほとんど気にならない。素晴らしい演技(映画)だった」と絶賛する方と「酷かった」と若干怒り気味の方。
お二人の演奏技術や経験年数などが影響したのかもしれませんが
演奏はできないクラシック鑑賞者の視点では、主役であるリシャール・ベリの”演奏”は
十分に満足できる(映画そのものに没入できるくらいの)演技でした。
ヴァイオリンは役者さんがまず楽器を構えた時点で「弾ける(弾けそう)/弾けない」が分かってしまいます。
映画の中で印象的なシーンがあったことを思い出しました。
音楽学校に通っている生徒が地下鉄の構内で主人公のヴァイオリニストを見かけます。
楽器を失ってしまった主人公は、それでも弾く真似をして(エアーヴァイオリンを奏でて)頭の中で演奏し続けています。
生徒は学校でのレッスンで教授から正しい姿勢で弾くように注意を受けますが、
その際に地下鉄で見たヴァイオリニストの姿を思い出し「弾いている姿はとても感動的だった」と感想を述べます。
リシャール・ベリの”演奏”に説得力がなければ成立しないシーンですね。
ヴァイオリンが弾けない役者(リシャール・ベリ)がヴァイオリニストを演じ、
さらにヴァイオリン無しで"ヴァイオリンを弾いている"演技を魅せるわけですから。
何かを習う時「形(型)から入る」ということがあります。
「恰好(いい道具やファッション)から揃える」という場合もありますが「見様見真似でやってみる」という意味もあります。
50代後半から初めて楽器を習い始めたのですが
同じような境遇の方(楽器未経験者)と比べて唯一アドバンテージがあるとすれば、
それは長年本物のヴァイオリン奏者、ヴィオラ奏者を観てきたということがあるかもしれません。
「形(型)から入る」ということ、「なんとなく弾けそうな雰囲気を醸し出している」ということも結構大事なのではないか。
それはすなわち「正しい姿勢」である(もしくはそれに近い)証ですから。
ようやく半歩踏み出したばかりでドレミもおぼつかないのですが
練習の時はなるべく鏡を見ながら(もしくは妻にチェックしてもらいながら)
「なんとなく弾けそうな雰囲気」は大事にしていこうと思います。
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