春は一気に芽吹く季節。植物があっちにもこっちにもどっと生まれ,その勢いが加速するといった感じです。サクラの古木の下では,フキノトウがこんなに背を伸ばしました。木々のお陰で適度に湿気があって,半日陰で育つ環境としては理想的なのでしょう。この姿,さらになかまを殖やそうと,綿毛を遠くに飛ばしたがっているようです。なんと貪欲な!
そのサクラの木を見上げて撮りました。たくましい樹皮は地衣類が加勢していることによります。青空が広がっていれば,花が映えるでしょうに。
通り道の脇に4本のモモの木が。空にすっくと伸びて,それぞれの木は赤,白,……,というように4色の花を付けているのです。その鮮やかさに思わず自動車を停めて撮影。タンポポを入れると,5色の競演。
桃色のモモを見上げました。梢はずっと先にあります。この日はあちこちでこのモモを見かけました。自然がつくる色の妙にただただ驚くばかり。
ソメイヨシノは満開。枝を思い切り四方八方に伸ばし,これでもかこれでもかというふうに花を付けています。そこにヒヨドリが訪れて甲高い鳴き声を響かせていました。たった一つの注文,「青空がほしい!」。花弁が映えるのに。
とはいえ,空模様によらず春のいのちには未来や可能性を感じさせてくれる魅力があります。