自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

'21冬 虫の目レンズは友 ~セツブンソウ~

2021-02-08 | 

毎年恒例になった,セツブンソウの撮影に行ってきました。山間のむらの冷気は肌を刺しました。この日は快晴。陽射しを浴びて開いているセツブンソウは,早春をたのしんでいるかのようでした。花の数はごくわずか。がっかりするほどの数。

 

目ざとい昆虫はホソヒラタアブでした。その姿は撮り損ないました。

 

南斜面に咲いています。太陽がお気に入りなのです。

 

今年は群落という雰囲気はまったくなく,あちらこちらに咲いている感じ。

 

日が当たって,花が白く輝いています。小さな花が自分を上品に主張しているように見えます。むらの人が手入れをして,群落を残そうと努めています。尊い努力です。

 

この後,次の自生地に移動しました。本シリーズの次回に取り上げます。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~フキノトウ~

2021-02-07 | 

春を告げる花にフキノトウがあります。フキノトウを見ると,自然のサイクルは見事だなあといつも思います。それを匂うと,春の味覚“苦味”がほのかに伝わって来ます。

 

いつもなら湧水が山側からしみ出していて地表を濡らしているのに,今年は水気がありません。お蔭さまで地面すれすれで撮影できました。木々の枝の隙間から光が差し込んで,花を照らします。

 

横から日を浴びて花が輝きます。なんとも力強い。

 

よく見ると,脇には野ウサギの糞が! 確認すると,あっちこっちに糞の塊がありました。ゆたかな自然です。

 

晴れた日の早春は雰囲気が上々。わくわく感が漂っているような。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~ウメ~

2021-02-06 | 

自宅からすこし離れたところにあるT公園に行きました。ここ数年,今頃になると,春の匂いを嗅ぎたくなって訪れています。

目当ての一つは紅梅と白梅の花を撮影することです。幸い二つとも咲いてはいましたが,花の数がなんとも貧弱。公園の土ではやむを得ないところでしょうか。人が踏み固める区画に植わっていて,施肥をすることもないようでは,木が勢いを失うのは当たり前でしょう。

勝手にそんな寂しさを感じながら,数輪の花を写しました。紅梅の向こうに人影が。ここには周回路があって,ウォーキングをする人が絶えません。

 

近くの白梅は紅梅の花数よりわずかに多し。白い花弁の向こう側に太陽があります。花弁の重なりが見えています。

 

ぜいたくで身勝手な印象ですが,そしてウメには申し訳なのですが,こうした風景は梅林の方がはるかに勝っていると思います。景色も匂いも。

 


マンサクと昆虫たち(2) ~ツマグロキンバエ~

2021-02-05 | マンサク

1月18日(月)。最高気温7.6℃。こんなに寒くては昆虫は活動できないでしょう。それでも,マンサクは寒さをこらえながら花を開きかけました。ゼンマイ状の花弁が緩んでいるので,それとわかります。

 

1月28日(木)。花弁がわあーっと緩みかけました。この日,ハエの一種を見かけましたが,レンズを向けている途中,パッと姿を消しました。

 

2月2日(火)。節分。最低気温5.3℃,最高気温13.2℃。穏やかな日中でした。当然昆虫を見かけることになるだろうと期待を抱いて花を継続観察。結果,三種を目撃。その中にはツマグロキンバエが。

 

これはメスです。

 

オスもやって来ました。とても元気!

 

前方向からも撮影できました。吻周辺には花粉が付いています。

 

マンサクの花との付き合いは,冬の大いなるたのしみです。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~マンサク~

2021-02-04 | マンサク

マンサクの花が大きく開いています。天気さえよければ,昆虫が次々に訪れそうです。その雰囲気を虫の目レンズで記録したくて,シャッターを切りました。

まず真逆光下で撮りました。光の当たり具合がわかると思います。

 

太陽が雲に隠れると,陰陽がでません。

 

雲が動くと,直射日光が花を照らします。結果,色が鮮やかになりました。こういうときに,何か虫が一匹でもとまればいうことなしなのですが。

 

まだ七分咲きといったところ。これからが本番です。

 


ゴミムシの体内からハリガネムシが!

2021-02-03 | 昆虫

ミュージアムの床を掃いていたら,針金のようなものと小さな塊りが目に留まりました。傍によって確かめると,針金に見えたものはハリガネムシでした。そして塊りはゴミムシでした。

 

それにしても,二つの組み合わせは初めて見るものです。状況から推測すると,ゴミムシの体内からハリガネムシが出てきたとしか考えようがありません。ゴミムシは昇天しているのか,一時気を失っているのか,わかりません。

 

こんなものがからだにいたらたいへん!

 

スタッフに聞いてみると,この組み合わせで過去ハリガネムシを館内で見たことがあるとのこと。それならわたしの推測は当たっていると思われます。

ネット情報の画像で調べてみました。ちゃんと出ています。報告数は限られていますが,確かな事実です。筋をたどれば,以下のようになるでしょう。水中でハリガネムシのオスとメスが出合う➡産卵が行われる➡孵化したハリガネムシの幼生が水生昆虫(ユスリカ・カゲロウなど)に食べられて体内に入る➡水生昆虫が孵化して陸に上がる➡幼生は水生昆虫の体内に入ったままに宿主(ゴミムシやカマキリ)に食べられる➡宿主の体内でハリガネムシが成長する。

過去,ハリガネムシとの組み合わせではカマキリとマイマイカブリの二例を目撃してきました。今回新たな事例が付け加わり,昆虫同士の関係がちょっとだけ広がりました。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~ロウバイ~

2021-02-02 | ロウバイ

今年は今日が節分。

勤めていると,天気のよい日にロウバイの花を撮影することはなかなかできません。休みの日に晴れていたら申し分ないのですが,天気はわたしの都合を考えてくれません。一日でも,わずかな時間でも,青空が見えたら撮影しておくに越したことはなし,です。

下写真は,枝の奥行きを表したくて構図を決めました。見上げた格好です。真逆光なので,大きく絞って撮りました。この条件では遠くの風景が黒っぽくなるのはやむをえません。

 

位置を変えて撮りました。小さな木の小さな花が,なんとなく大きく輝いて見えます。

 

運よく,芳香を感じながら色と匂いを切り取ることができました。さあ季節は春に向かいます。

 


地域ミュージアムで考える(95) ~続 地球ティッシュボックス~

2021-02-01 | 随想

展開図をパソコンに取り込んで修正を重ねました。それを印刷してボックスを組み立て,六面の図がうまくつながるようにさらに修正。こうして原図が完成。

 

いよいよ着色段階です。パソコン画面上でいくつかのパターンをつくり上げました。

 

組み立ててみます。「さあ,うまくいくかな」。グッズとして来館者に認めていただけるまで到達するには大苦労。

 

スタッフから色についてのアドバイスを聞きながら修正を続けやっと仕上げました。

 

いかがでしょうか。わたしたちのミュージアムでしか発信できない表示内容を含んだグッズです。机上に置いて,気軽に使っていただければと願っています。展開図を印刷した厚紙にティッシュペーパーを付けて販売します。ご来館記念によろしければお買い求めください。

次は,宇宙バージョンのボックス制作をスタッフに提案しています。