自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

アゲハの卵に寄生するハチ(5)

2021-09-20 | アゲハ(ナミアゲハ)

9月19日(日)。

例A。太陽光を逆光気味にして撮りました。たしかにかたちが見えます。しかし,短時間では動いている気配は感じられません。

 

例B。これが大変化前の一コマです。黒っぽいだけで,なにがなんだかよくわかりません。

 

夜見ると……。「しまったー!」。ごく小さな穴がひとつ! 中からハチが出て行ったのです。

 

二つの卵を見続けるのはたいへん。観察としては大きなミスをしでかしたことになります。再びこんな事例に出合うのはめったにないだけに惜しいことをしました。

いったいどんなすがたをしていたのでしょう。キイロタマゴバチの可能性がありますが。そして,何匹のハチがいたのでしょう。

 


ツマグロヒョウモン、秋の産卵(1)

2021-09-19 | ツマグロヒョウモン

9月19日(日)。公園の草地にて。そこは草が刈り取られ,地面を枯草が覆っています。

たまたまわたしの目の前に,ツマグロヒョウモンのメスが飛来。様子をうかがっていると,どうやら産卵行動のよう。

見ていると,すぐに枯草のところで腹部を曲げました。ふだんから,地表にいるメスを見かけたら産卵したいのかもしれないと思い,撮影準備をするように努めています。今日も,そのつもりで携行するレンズをチョウに向けていました。結果,なんとか写せました。

 

チョウがその場を離れた後,枯草を数本手に取って調べてみました。卵はほんとうに小さくてわかりにくかったのですが,一粒ポツンと付いていました。

 

ツマグロヒョウモンが食草以外の草や石に卵を産み付けるのはよくあること。チョウの気持ちに立てば,ざあーっと産み付けて,「何匹かが無事に食草にたどりつけばOK!」,そんな感じなのかもしれません。この場所の辺りには確かにスミレが生えてきます。でも,今日,わたしの目にはその葉は見えませんでした。その点,ツマグロヒョウモンはさすが! ちゃんと察知しているのでしょう。大した能力です。

 

これからこの卵の発達を見ていくことにします。

 

 


アゲハの卵に寄生するハチ(4)

2021-09-18 | アゲハ(ナミアゲハ)

9月18日(土)。例Aに大変化あり。これまでからだが白っぽく見えていたのですが,腹部が黒くなり体節が見えてきました。

 

頭の輪郭もなんだか見えてきたような。

 

わずかな動きであれ,それが確認できれば「いよいよ」という感じがするのですが,それはまだです。

 

午後9時撮影。

 

期待が膨らみます。稀有な例なので,変化を見逃したくない!

 


アゲハの卵に寄生するハチ(3)

2021-09-17 | アゲハ(ナミアゲハ)

9月16日(木)。

例A。大きな変化はなし。順調に育っているようです。

 

上から撮った画像です。幼虫らしいかたちが認められます。

 

例B。かなり複雑な変化です。いったいなにが起こっているのでしょうか。

 

9月17日(金)。

例A。かたちがはっきり。黒い部分は隙間,からだが曲がっているとみられます。

 

例B。色が濃くなってきました。黒い部分は何でしょうか。

 

 


ヒメウラナミジャノメ、産卵から孵化まで(1)

2021-09-16 | 昆虫

9月15日(水)。午後1時半。勤務しているミュージアムの玄関先に広がる草地で昆虫の観察・撮影をしていると、そこにヒメウラナミジャノメが飛来。目の前で産卵。惜しくも撮影できず。

ほんとうに産卵したのか、確認。すると、湿ったコケの裏側に小さな卵が産み付けられていました。淡い水色で、なんとも美しい!  直径0.8mm、高さ1.0mm。小さい!

 

とても小さいので、慎重に触れないと落下する恐れがあります。慎重に、慎重に。

 

実際、8月末のこと、すぐ近くでごく背の低い、細ーい草にヒメウラナミジャノメが産卵したのを目撃。それを採取しようとしたところ落下。これは苦い経験、教訓になりました。

 

今回見つけた卵を採取し、紙コップに入れました。今頃のヒメウラナミジャノメは何日で孵化するか、追ってみようと思います。

これまでの観察からいえるのは、湿った、暗い感じのところを低空飛翔しながら地表に降りようとするしぐさを見かければ、産卵の兆しということです。しばらく追いかければ産卵シーンを撮影できるかもしれません。

 


アゲハの卵に寄生するハチ(2)

2021-09-15 | アゲハ(ナミアゲハ)

もう一つは、同じキンカンにあった卵で、若葉に産み付けられたものです。これについては「例B」としておきます。

これもいのちあるものが育っている印象があります。いのちが詰まっていない場合は、黒変して死に至る場合がほとんどです。したがって、今後の変化が期待できそうです。

9月13日(月)。なんとなく塊りが見える感じがします。

 

9月14日(火)。色が単調でないところが変化を観察するポイントです。

 

気になる色合いです。

 


アゲハの卵に寄生するハチ(1)

2021-09-14 | アゲハ(ナミアゲハ)

今の時期、アゲハの卵に寄生するハチが多いのかもしれません。今、手元で二つの卵で、どうやらハチが成長している気配があります。

これまでそういう例を何度か追ってみましたが、卵からハチが出て来る瞬間を撮ったのはたった一回だけです。その正体はキイロタマゴバチでした。今回、もしかすると二回目の幸運に恵まれるかもしれません。

一つはキンカンの小さな実に産み付けられた卵の例です。今日の様子をご紹介します。

どうみても、生きものらしい印象を受けます。

 

中にいるらしいものが動けば、たしかにいのちあるものがいて、ハチだと考えられるのですが、まだ定かではありません。

 

今後、動きに注意を払っておきます。

 

さあ、どうなるか。この例を「例A」と名づけておきます。

 


キアゲハの幼虫,どっさり!

2021-09-13 | キアゲハ

我が家の庭においたプランターでパセリが育っています。二株です。これまでまったく気づかなかったのですが,その葉にキアゲハの幼虫がたっくさん! それはそれは,もう大した数です。一カ所でこんなにたくさんいる例を,これまでわたしは見たことがありません。

 

葉は見る見るうちに減っていったはずで,今はもうわずか。

 

このまま放っておいたら,たぶん,いずれの幼虫も他へ移動していくか,飢え死にするか,でしょう。移って行っても食草が見当たらないので,たぶんいのち絶えると思われます。そこで,どうしようかなと思ったら,なんとまあ,隣家の畑の隅にミツバが群生しているのを思い出しました。それで,確かめると,大丈夫。

 

そこにおくことは問題ないにしても,それではあまりおもしろくありません。思案して,わたしの勤務施設のミュージアムに一部を飼育展示することにしました。これが育って,蛹になり,そのまま越冬します。食草さえ与え続ければ,なかなかよい展示になるでしょう。

 


'21昆虫の頭・顔 ~キタテハ~

2021-09-12 | 昆虫

我が家の庭にキタテハがやって来ました。これまでキタテハの顔写真を撮ったことがありません。それで捕獲して、さっそく撮影。

撮影方法はチョウに透明プラスチックコップを被せ、静かになったときそっとコップを取ります。それから大急ぎで撮影するのです。

まずは全体の姿から。

 

やや後ろから。

 

斜め前から。複眼に生えた毛の様子がよくわかります。

 

反対側から。複眼の模様がよくわかります。

 

おしまいは真正面です。

 

全身が毛で覆われています。こうでないとからだが保護されないのですから,生き延びるのに自然環境はきびしいということです。

これだけ撮るのは、当たり前ながら苦労だらけでした。

 


'21秋 虫の目レンズは友 ~黒いヘビ~

2021-09-11 | 生物

我が家の隣りの更地で黒いヘビを見かけました。はじめヤマカガシの地域変異かと思ったのですが,かなり長いのでヤマカガシと断定はできません。

さて,このヘビ,どうしたのか元気がなさそう。それで,せっかくなので虫の目レンズで記録しておくことにしました。

このショットは,ヘビの危険性を考え,カメラを両手で持ちながら突き出すようにしてとったものです。時折,こちらを威嚇するような動きがありました。ヘビは防御の態勢を整えていたのです。

 

なんだか弱っているみたいに見えます。

 

ファインダーを覗きながらシャッターを切りました。

 

しばらくすると,このヘビはどこかに消えていなくなりました。元気を回復したようです。