元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

菓子職人とラーメン屋

2005年04月13日 | 店主の人生哲学
本日のBGM
ゴッドハード、デイヴ・リー・ロス・バンド、
サンタナ、チャック・ベリー、ドッケン、
エクストリーム、AC/DC

 友人の家が3代続く菓子屋をやっていて、友人も
高校卒業後、家業を継ぎ菓子職人をやっている。
 その友人は時々当店にも来てくれるが、菓子に対する
情熱や代々伝承し続ける技術についての話は非常に興味深い。
 彼は、工場のライン作業で大量生産される和菓子やケーキ
について不満を持っていて、「あんな菓子で満足している
現代の子供達はかわいそうだ」と言っていた。
 僕も製パン工場でバイトした事があり、クリスマスケーキ
のスポンジを8月から焼いていた。生クリーム付けも、
11月ぐらいからやっていて、12月頭には出荷ケーキが
無数に完成していた。冷凍させるとは言え、なま物が随分
前から出来る現状に愕然とした。
 その友人の店では、ケーキ類の生菓子は、当日早朝から
製造し、その日の売れ残り分は廃棄していると言う。
冷蔵でも2日ぐらいは持ちそうだが、味や風味が全然違う
為、「常に美味しい物を提供したいからロスはしょうがない」
と言う。んーカッコいい。
 「斬新さや、派手な物、お洒落さなんて狙わなくていい。
先代から受け継いだ製法で、昔ながらの普通の菓子を
提供する事こそ意味がある。」と言い、「カステラの抹茶味、
チョコレート味、チーズ味、カスタード入りなんかはやら
ない。あーゆう商品も否定しないが、うちは普通でいい」
と続けた。また、「新商品なんかは次々導入すべきでは
無く、長い年月の試作・研究の末、数年に1つ増えるぐらい
でいい。」と言った。
 んー、何か僕の経営方針と真逆で、進化・発展・斬新・
複雑味・新商品・限定商品を売りにしている事が恥ずかしく
なった。でも、当店には当店のやり方がある。これが、
正しいかどうかは今は分からないけど、創作・発表が
快感であり、お客様に受け入れてもらえたら嬉しいです。
 老舗の味を守り抜く菓子職人と、新たな味を開拓したい
ラーメン屋で目指す方向性は異なるが、同じ唐津で食に
携わる者どうし今後も交流していきたい。

PS ギタリストの押尾コータローのDVDにはまっています。
以前TVで素晴らしいギタープレーを観ましたが、ライヴでは
更に凄かったです。アコギ1本であれ程の表現力を持った
人は他にいないのでは無いでしょうか?
人間技の極地で、CDを聴いたらギターが数本重なって
いるように聴こえますが、1トラックなんです。
メロディーを弾きながら、バッキングもし、ベースライン
も弾いて、パーカッションみたいな事まで一度にやるんです
から凄すぎます。ハーモニクスが綺麗で、左手のみの
ハンマリング、プリングプレーも圧巻ですし、
アコギでライトハンド、8フィンガーまでやるから
彼はヘヴィメタル系も熟知したインスト奏者だと思います。
 僕はクラシック・ギターも大好きで、表現力豊かな
プレイヤーは沢山いますが、ナイロン弦の甘く優しい音色
とは異なり、押尾はスチール弦のアコギでシャープで
攻撃的な演奏や、バラードでも指をスライドする「ギュィー」
って音等、ロックファンにも充分楽しめる内容でした。
ギターやインスト系に興味無い人でも、ジャンル・演奏を
超えた、誰の心にでも響く音色・メロディーだと思います。
 唐津のケーブルTV「ぴーぷる放送」ではお天気チャンネル
の時によく流れています。でも、演奏映像とともに楽しん
だほうが100倍驚きます。