元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

小説中華そば「江ぐち」(久住昌之著)

2006年12月13日 | ラーメン
これは小説ではなく、自伝とも、エッセイとも言いがた
い不思議な本です。

三鷹に実在するラーメン屋「中華そば江ぐち」の常連客が、
店に無断で書いた本です。「江ぐち」の店員とは注文以外に
まともに喋った事も無い筆者が、店員の名前、生き方、家族
構成、性格、店員同士の上下関係、前の仕事、住まいは何処か、
等を勝手に想像し、妄想を膨らませて、友人らと盛り上がって
いる内容です。

あとがきによると、「江ぐち」に出版許可や、報告も無く、
無断で出版されたものらしいです。だから、内輪ネタを
あーだ、こーだ好き勝手に言い放題の内容になっています。
それがいい味になっています。確かに、店の関係者が目を
通していたら修正されまくっていた内容だったと思います
が、無断で実名紹介はいいのかな。

「ラーメン鑑定書」という米塚功の暴言食べ歩き本も
堂々と出版されているから大丈夫でしょうね。いくら自腹
で食べ歩き、独断的意見とは言え、無断で屋号実名紹介で
ここまで書いたら訴訟に成りかねないと思える程、有名店
をぶった切っています。

小説中華そば「江ぐち」に話を戻しますが、この筆者の
脱線の仕方は、僕のブログなんて比にならない程、話が
脱線、脱線しまくって、無茶苦茶になっている箇所が
しばしばあります。

また、筆者の妄想は膨らみまくって、「江ぐち」店員は
宇宙人説なんて馬鹿すぎる妄想が続き飽きてしまいます。

ゆるーい、ゆるーい内容で、小心者、オタク、根暗な仲間
による、青春時代の行きつけ店にまつわる、どうで
もいい内輪ネタです。

ローカルネタだけに、三鷹周辺の人にはウケる本かもしれ
ません。読み終えて、無駄な時間を過ごした後悔を感じ
ながらも、飾りっけが無いような、昔ながらの中華そば
が食べたくなりました。







驚異の5円ラーメン!!

2006年12月13日 | ラーメン
福岡のラーメンテーマパーク「ラーメンスタジアム2」
の5周年を記念して、全店で5円ラーメンが販売されます。

謝恩とは言え、信じられない価格です。

2日で全店計限定8000杯なので、平均的原価から言う
と280万円の原材料費、プラス光熱費、プラス人件費がかかり
5円ラーメンの総売上金は4万円です。

なぜ、なぜ、ここまで大赤字になるサービスを実施されるのか
不思議です。話題性はあり、地元マスコミも飛びつくネタとは
思います。5年前の開店直後以上の活気、集客が予想されます。

ラーメンの為なら2,3時間でも並ぶのを苦と思わない人じゃ
なければ、ストレスがたまるかもしれませんね。

平成18年12月14日(木)~12月15日(金)の2日間

スイッチショップと二毛作店

2006年12月13日 | ラーメン総合研究所
九州では馴染みが薄い言葉ですが、大都会では
スイッチショップや二毛作店が急増しています。

スイッチショップとは、1つの店舗を2人のオーナー
が異業種でシェアする営業形態です。

例えばAM8:00からPM8:00までは山田さんが
経営する「ラーメンがんこ一番」で、PM8:00から
AM8:00までは野口さんが経営する「ショットバー・
ブルーボーイ」と変貌する形態です。

個人経営の店舗では、なかなか24時間フル稼働させるのは
難しいし、昼間は商売になっても夜は商売にならない業種
などもあります。でも、店を閉めている間も当然家賃は
発生するので、店舗を休まず稼動させる方が効率よく
各オーナーの経費も抑えられる為、普及しつつあります。

スイッチショップによっては、平日は設計会社のオフィス
で、設計会社が休みの土曜、日曜は、洋服屋というタイプ
も増えています。

1人のオーナーが1つの店舗で2つの異なったコンセプト
の店を時間帯別にやっているのが、二毛作店です。

昼間は定食屋、夜は居酒屋みたいな形態は、既存パターン
で取り分け珍しくありませんが、ここで内装デザイン、
従業員の制服、看板、屋号が昼、夜で異なれば、
立派な二毛作店です。

最近、ラーメン二毛作が増えているようです。

架空の店を例にしますが、昼は懐かしい雰囲気のデザイン
で,醤油ラーメン専門店の「おおの屋」が、夜は
ヨーロピアン・パブ風の内装の塩ラーメン専門店
「カノン」って感じの店です。

時間帯に限らず、月、水、金は豚骨ラーメン専門店
火、木、土は味噌ラーメン専門店というのもあります。

他にも、普通は、メニューに季節感を出す為、夏限定、
冬限定など、従来メニュー以外にサブメニューとして
入れるものですが、季節によってメインメニューを
変えてしまう店もあります。

春、新竹の子中華そば店。夏、冷やしラーメン店。
秋、きのこ塩ラーメン店。冬、味噌煮込みラーメン店。と
いった形態です。

非常に面白い形態ですが、田舎では、こういった遊び心
溢れる営業スタイルは受け入れられそうもありません。