食道を通り落ちた酒は、通り道を、胃をやいた。ギアスは思わずうめいた。
『ううっ、うまい』 このひと言である。
やきつくような痺れがなんともいえない快感であった。揃った一同は、歓びを手を握り合って心の交感を噛みしめた。彼らは、照りつける陽の暑さを忘れていた。
『統領、今夜の野営地のことですが』 といいながらトリタスが手で指し示す方向に一同が目をやった。
『ささやかですが、水の流れがあります。そのあたりにしようと考えていますが』
『おう、それでいい』
一方、案内役のキノンはというと、転がっている熊の巨体をしげしげと見つめながらトリタスに話しかけた。
『浜頭、どうでしょう夕食は、熊の肉でも焼きましょうか。少々硬いのは我慢するとして、いかがですか』
『うん、いいだろう。解体は、キノン、お前がやるか』
『え~え、私がやりましょう。荷役の者に手伝ってもらいます』
『判った。今夜の宿営地は、此処を南へ下ればでっかい樫の木がある。そこから右へ200歩くらいのところに開けたところがある。そこだ。いいな、迷うなよ』
キノンとオロンテス、荷役の一人を残して、一同は宿営地へと向かった。
『ううっ、うまい』 このひと言である。
やきつくような痺れがなんともいえない快感であった。揃った一同は、歓びを手を握り合って心の交感を噛みしめた。彼らは、照りつける陽の暑さを忘れていた。
『統領、今夜の野営地のことですが』 といいながらトリタスが手で指し示す方向に一同が目をやった。
『ささやかですが、水の流れがあります。そのあたりにしようと考えていますが』
『おう、それでいい』
一方、案内役のキノンはというと、転がっている熊の巨体をしげしげと見つめながらトリタスに話しかけた。
『浜頭、どうでしょう夕食は、熊の肉でも焼きましょうか。少々硬いのは我慢するとして、いかがですか』
『うん、いいだろう。解体は、キノン、お前がやるか』
『え~え、私がやりましょう。荷役の者に手伝ってもらいます』
『判った。今夜の宿営地は、此処を南へ下ればでっかい樫の木がある。そこから右へ200歩くらいのところに開けたところがある。そこだ。いいな、迷うなよ』
キノンとオロンテス、荷役の一人を残して、一同は宿営地へと向かった。