『そうか、そうか、それがいい。これがあれば航海も行く先を見失うこともなくなる。イリオネス、ところで、昼めしまで、あとどれくらいの間がある? それにしても、腹が減ったな、お前はどうだ』
『私も空腹を感じています。キノン、お前たちはどうだ』
『私たちですか。それは、イリオネス様に同腹です』
『キノン、昼めしの分を残して、熊肉に余分があるか』
『え~え、それは少しあります』
『それを出して、食べようではないか』
彼らの話は、腹具合の話にそれていった。
『統領、説明しますよ。見てください。棒の影がこの方向に延びています。この筋とこの筋の間隔の比率で知ることが出来ます。この筋に近いですね、これはですね。陽の出から太陽が南中する昼飯時まで、これだけの間がありますと示しているのです。この間隔でいうと、あと二息か三息くらいで昼めし時ですね』
『お~、そうか。すっき腹を感じて、当たり前だ』
キノンは、イリオネスの指示で、焼いてきた熊肉を取り出して皆に分けた。
『では、出発しよう。肉をかじりながら歩くぞ』
彼らは、強くなってきた陽射しに炒られながら、周囲に目を配り、歩行を開始した。
『私も空腹を感じています。キノン、お前たちはどうだ』
『私たちですか。それは、イリオネス様に同腹です』
『キノン、昼めしの分を残して、熊肉に余分があるか』
『え~え、それは少しあります』
『それを出して、食べようではないか』
彼らの話は、腹具合の話にそれていった。
『統領、説明しますよ。見てください。棒の影がこの方向に延びています。この筋とこの筋の間隔の比率で知ることが出来ます。この筋に近いですね、これはですね。陽の出から太陽が南中する昼飯時まで、これだけの間がありますと示しているのです。この間隔でいうと、あと二息か三息くらいで昼めし時ですね』
『お~、そうか。すっき腹を感じて、当たり前だ』
キノンは、イリオネスの指示で、焼いてきた熊肉を取り出して皆に分けた。
『では、出発しよう。肉をかじりながら歩くぞ』
彼らは、強くなってきた陽射しに炒られながら、周囲に目を配り、歩行を開始した。