イリオネスがトリタスに渡した板には、十文字に線が描いてあり、その交点に棒が立っている。また、もうひとつは、鉄の棒にヒモが結んであった。この鉄の棒をヒモで吊り下げ、板に描かれた線にあわせて南北を知り、立っている棒の影の状態を見て、大体の時を知得する道具であった。
アエネアスが『もうひとつ言っておく』 と声を上げた。
『昨日と今日の探索のことだが、地形及び樹木等の繁茂、群生の状態をイリオネス、オロンテス、お前たち二人が砦に帰ってから作図してもらいたい。判ったな。今日も皆が無事に、この地に帰着することだ。以上だ。気をつけていくのだぞ』
『さあ~、出発しましょう』
トリタスのひと声で一行は野営地をあとにした。太陽が昇り始めて一時間が経っていた。
ギアスの傷は、もう気にしなくてもいいくらいに治っていた。今日も一行の足運びはしっかりしていた。
トリタスは、今日の探索移動は東に向けて直線的に進むと三人に伝えた。
アエネアスは、地形等を確かめた上、現地点より、やや北東方向に丘陵を登るように進路を進めることにした。
丘陵は、北から南に向けて緩やかに下っている。樹木等の繁茂状態も、これまでの探索領域に比べて、やや粗いように感じられた。樹間を走り回る野ウサギ、リス等の小動物を多く目にするように変わっていた。
アエネアスが『もうひとつ言っておく』 と声を上げた。
『昨日と今日の探索のことだが、地形及び樹木等の繁茂、群生の状態をイリオネス、オロンテス、お前たち二人が砦に帰ってから作図してもらいたい。判ったな。今日も皆が無事に、この地に帰着することだ。以上だ。気をつけていくのだぞ』
『さあ~、出発しましょう』
トリタスのひと声で一行は野営地をあとにした。太陽が昇り始めて一時間が経っていた。
ギアスの傷は、もう気にしなくてもいいくらいに治っていた。今日も一行の足運びはしっかりしていた。
トリタスは、今日の探索移動は東に向けて直線的に進むと三人に伝えた。
アエネアスは、地形等を確かめた上、現地点より、やや北東方向に丘陵を登るように進路を進めることにした。
丘陵は、北から南に向けて緩やかに下っている。樹木等の繁茂状態も、これまでの探索領域に比べて、やや粗いように感じられた。樹間を走り回る野ウサギ、リス等の小動物を多く目にするように変わっていた。