アエネアスは回廊に姿を見せた。いつものしぐさである、空を見上げた。たれこめていた雲がなくなりつつある、雲間から見せる太陽の光が、ギラギラしていた夏の日に比べて白くなっている、秋の訪れが近いと感じた。
回廊に歩を進める、建国をやる者として、一同を統率し、その業を為せるか。それを思ったとき双肩に重みを感じた。気のせいかと思い、歩きながらひとりごとを言っていた。
『まあ~いいか、時間はある、俺は変わる!』
彼は従卒に指示した。
『イリオネス、パリヌルス、アレテス、オキテス、それにギアスだ。この五人に広間に集まるように伝えてくれ』
これを言ってから伝言をつけ加えた。
『あ~あ、急ぎではない。夕めしを一緒に食べる。それにオロンテスにも来るよう伝えてくれ』
陽が西に傾きつつあるとはいえ、夕めし時にはまだ間があった。自分の歩みの足音を聞きながら回廊をゆっくりと歩いた。
オキテスは今日も部下を連れて漁に出ていたらしい、彼の視野の中に浜から砦に向かっている彼の姿があった。
アレテスは西門前の広場で、ユールスに撃剣の打ち込みをさせていた。オロンテスはというと北門から北へと広がっている畑地の中にいた。あれこれ周りの者に指示している様子である。
『ほう、これでも、皆の日常、結構、忙しいのか』
彼は見とれた。しばし、目にとめた風景であった。
回廊に歩を進める、建国をやる者として、一同を統率し、その業を為せるか。それを思ったとき双肩に重みを感じた。気のせいかと思い、歩きながらひとりごとを言っていた。
『まあ~いいか、時間はある、俺は変わる!』
彼は従卒に指示した。
『イリオネス、パリヌルス、アレテス、オキテス、それにギアスだ。この五人に広間に集まるように伝えてくれ』
これを言ってから伝言をつけ加えた。
『あ~あ、急ぎではない。夕めしを一緒に食べる。それにオロンテスにも来るよう伝えてくれ』
陽が西に傾きつつあるとはいえ、夕めし時にはまだ間があった。自分の歩みの足音を聞きながら回廊をゆっくりと歩いた。
オキテスは今日も部下を連れて漁に出ていたらしい、彼の視野の中に浜から砦に向かっている彼の姿があった。
アレテスは西門前の広場で、ユールスに撃剣の打ち込みをさせていた。オロンテスはというと北門から北へと広がっている畑地の中にいた。あれこれ周りの者に指示している様子である。
『ほう、これでも、皆の日常、結構、忙しいのか』
彼は見とれた。しばし、目にとめた風景であった。