北部エーゲ海の空はみごとに晴れて、深く、澄み、青く高かった。
空を駆ける太陽の速度が真夏の頃に比べると速くなってきている、東に姿を見せた太陽の昇る速さ、そして、一日を終えての太陽の沈み行く早さに感じられた。
アエネアスは、ユールスと3人の従者の5人で砦の東方に広がっている原野を目指して砦をあとにした。
歩を進める足は、朝露にぬれた。彼ら5人の出発は、日の出直前の早朝であった。歩速をユールスに同調させていた。5人は、黙して進んだ。
砦ではいつもと変わらない朝が始まっていた。
朝食を終えたイリオネスは、昨日の会議のメンバーを招集して打ち合わせを終えたあと、イリオネス、パリヌルス、オキテス、オロンテスの四人を残して、アレテス、ギアス、アカテスの三人は担当の持ち場へと腰を上げた。
残った四人は、今日のスケジュールを打ち合わせた。
『パリヌルス、交易船が浜につくのは、いつ頃だな』
『そうだな。昼めし時の少し前頃ではなかろうかと思っている。あいつらも足元のグラつかないところで、めしを食べたかろう』
『判った。先ず昼食だ。全体で談話のあと、交易の話といこう、この四人で話を進める。商談はアーモンドのことから始めようと思うが君らの思いはどうだ』
『いいだろう』
オロンテスが口を開いた。
空を駆ける太陽の速度が真夏の頃に比べると速くなってきている、東に姿を見せた太陽の昇る速さ、そして、一日を終えての太陽の沈み行く早さに感じられた。
アエネアスは、ユールスと3人の従者の5人で砦の東方に広がっている原野を目指して砦をあとにした。
歩を進める足は、朝露にぬれた。彼ら5人の出発は、日の出直前の早朝であった。歩速をユールスに同調させていた。5人は、黙して進んだ。
砦ではいつもと変わらない朝が始まっていた。
朝食を終えたイリオネスは、昨日の会議のメンバーを招集して打ち合わせを終えたあと、イリオネス、パリヌルス、オキテス、オロンテスの四人を残して、アレテス、ギアス、アカテスの三人は担当の持ち場へと腰を上げた。
残った四人は、今日のスケジュールを打ち合わせた。
『パリヌルス、交易船が浜につくのは、いつ頃だな』
『そうだな。昼めし時の少し前頃ではなかろうかと思っている。あいつらも足元のグラつかないところで、めしを食べたかろう』
『判った。先ず昼食だ。全体で談話のあと、交易の話といこう、この四人で話を進める。商談はアーモンドのことから始めようと思うが君らの思いはどうだ』
『いいだろう』
オロンテスが口を開いた。