アカテスは、酒壺をイリオネスの杯に差し向ける。イリオネスは来るときにつまんできた小袋をユールスに手渡した。
『統領、今、ユールスに渡した小袋には、オロンテスが新しく焼いた堅パンが入っています。新商品に予定している堅パンです。あとからオロンテスに言って届けさせます。賞味してください。注文事項がありましたら言ってください。今はこの一種類ですが味付けによって2~3しゅる類くらい焼くと言っています』
『ほう、そうか。味わってみる。目的は何と言っている?』
『はい、保存食品と言っています』
イリオネスも加わって一同は昼食を終えた。
『よし!いいぞ、イリオネス。用件を聞く』
アヱネアスは座から立ち上がる。
『お前の宿舎へ行こう』
イリオネスも礼を言って座から立ち上がった。二人は並んで歩き始めた。間をおかずにイリオネスの宿舎に着いた。小部屋に落ち着く二人。
『イリオネス、用件は何だ?』
『はい、小麦の仕入れと決済の件です』
『おう、そうか。テカリオンが来ているのであったな』
一拍の間を取り、話を続けた。
『それで財政状況はどんな具合なのだ?』
『パン事業の状況、漁業の業務状況は、この春先から順調に展開しています。そのようなわけで財政状況には不安とする要素がありません。新艇建造用材の決済が控えています。ただそれだけです。今日、テカリオンに小麦の決済をいたします』
『判った。財務に詳しいお前の事だ、ぬかりのあろうはずがない』
『統領からテカリオンに話はありますか?』
『いや、ない。新艇の事、それとなくお前から伝えてくれ。それくらいだ』
『判りました』
二人の話は終わった。アヱネアスは、ユールスの近況について語った。
『いや、なあ~、イリオネス。ユールスの体格に合った撃剣練習の防具と武具をリナウスが造ってくれたのだ。今日の午後、この俺と撃剣の訓練をやる。お前も時間があれば訓練場に来い。俺と手合せをやろう。ユールスが俺と打ち合うこともだが、いい打ち合いの手本を子供に見せる。いいイメージを子供に持たせてやりたい』
『判りました。用事が終わり次第、行きます』
アヱネアスは、イリオネスの宿舎をあとにした。
『統領、今、ユールスに渡した小袋には、オロンテスが新しく焼いた堅パンが入っています。新商品に予定している堅パンです。あとからオロンテスに言って届けさせます。賞味してください。注文事項がありましたら言ってください。今はこの一種類ですが味付けによって2~3しゅる類くらい焼くと言っています』
『ほう、そうか。味わってみる。目的は何と言っている?』
『はい、保存食品と言っています』
イリオネスも加わって一同は昼食を終えた。
『よし!いいぞ、イリオネス。用件を聞く』
アヱネアスは座から立ち上がる。
『お前の宿舎へ行こう』
イリオネスも礼を言って座から立ち上がった。二人は並んで歩き始めた。間をおかずにイリオネスの宿舎に着いた。小部屋に落ち着く二人。
『イリオネス、用件は何だ?』
『はい、小麦の仕入れと決済の件です』
『おう、そうか。テカリオンが来ているのであったな』
一拍の間を取り、話を続けた。
『それで財政状況はどんな具合なのだ?』
『パン事業の状況、漁業の業務状況は、この春先から順調に展開しています。そのようなわけで財政状況には不安とする要素がありません。新艇建造用材の決済が控えています。ただそれだけです。今日、テカリオンに小麦の決済をいたします』
『判った。財務に詳しいお前の事だ、ぬかりのあろうはずがない』
『統領からテカリオンに話はありますか?』
『いや、ない。新艇の事、それとなくお前から伝えてくれ。それくらいだ』
『判りました』
二人の話は終わった。アヱネアスは、ユールスの近況について語った。
『いや、なあ~、イリオネス。ユールスの体格に合った撃剣練習の防具と武具をリナウスが造ってくれたのだ。今日の午後、この俺と撃剣の訓練をやる。お前も時間があれば訓練場に来い。俺と手合せをやろう。ユールスが俺と打ち合うこともだが、いい打ち合いの手本を子供に見せる。いいイメージを子供に持たせてやりたい』
『判りました。用事が終わり次第、行きます』
アヱネアスは、イリオネスの宿舎をあとにした。
