一同を笑わせたスダヌスが背中を見せて朝行事に歩んでいくのを見送った。朝行事を終えて戻ったスダヌスは、頭から潮っけのある水しずくを垂らしながらイリオネスと二言三言打ち合わせた。
『イリオネス、今日も楽しい旅になるぞ。ではな』と言い残してその場を去っていった。
『おう、アレテス、水袋に水はあるか?朝食の分だが、、、』
『それでしたら、大丈夫です。充分に足りると思います』
『このようにして浜で過ごすとやけに喉が渇くな。アレテス、朝めしにしよう』
『判りました。すぐ、仕度します』
『朝めしを終えたら、水を補充しておいてくれ。水のありかはスダヌスに聞いてやってくれ』
『判りました』
彼らは朝食を和気あいあいで済ませた。
『おい、ホーカス、ニケの点検をやる、来いっ!』
二人はニケの点検を丹念に行った。
アレテスは忙しい。次はクリテスを伴って、水の補充に集落の方へと足を運んだ。昨夜、暗闇の中で想像した集落の様子と集落のあり方が全く違って目に映った。
集落の中央と思われるところには広場があり、広場を中心にして30数棟の住居が整然と軒を連ねていた。集落は街区を形成していた。
二人は迷った。用件を果たすにはエドモン浜頭の館を探し当てねばならない。
『おい、クリテス、訊ねてみてくれ!エドモン浜頭の館はどれかと聞いてみてくれ』
クリテスは、ほど近いところの一軒の住居の戸口に立って訊ねた。浜頭の館は、難なく、中央広場に面している一軒であることが判った。二人は歩を運んで、館の戸口に立った。
館のたたずまいは、集落の中では、際だって大きく、戸口に立った二人を圧倒した。館うちから話声が聞こえてくる。声の主がスダヌスであることが判った。クリテスが声をかけた。
戸口からの声を聴いて、顔を見せたのはスダヌスであった。
『おおっ!アレテス、何ようだ?』
スダヌスは、二人の姿を見て用件がなんであるかを直ちに察した。二人は、4個づつ8個の水袋を持って立っていた。
『イリオネス、今日も楽しい旅になるぞ。ではな』と言い残してその場を去っていった。
『おう、アレテス、水袋に水はあるか?朝食の分だが、、、』
『それでしたら、大丈夫です。充分に足りると思います』
『このようにして浜で過ごすとやけに喉が渇くな。アレテス、朝めしにしよう』
『判りました。すぐ、仕度します』
『朝めしを終えたら、水を補充しておいてくれ。水のありかはスダヌスに聞いてやってくれ』
『判りました』
彼らは朝食を和気あいあいで済ませた。
『おい、ホーカス、ニケの点検をやる、来いっ!』
二人はニケの点検を丹念に行った。
アレテスは忙しい。次はクリテスを伴って、水の補充に集落の方へと足を運んだ。昨夜、暗闇の中で想像した集落の様子と集落のあり方が全く違って目に映った。
集落の中央と思われるところには広場があり、広場を中心にして30数棟の住居が整然と軒を連ねていた。集落は街区を形成していた。
二人は迷った。用件を果たすにはエドモン浜頭の館を探し当てねばならない。
『おい、クリテス、訊ねてみてくれ!エドモン浜頭の館はどれかと聞いてみてくれ』
クリテスは、ほど近いところの一軒の住居の戸口に立って訊ねた。浜頭の館は、難なく、中央広場に面している一軒であることが判った。二人は歩を運んで、館の戸口に立った。
館のたたずまいは、集落の中では、際だって大きく、戸口に立った二人を圧倒した。館うちから話声が聞こえてくる。声の主がスダヌスであることが判った。クリテスが声をかけた。
戸口からの声を聴いて、顔を見せたのはスダヌスであった。
『おおっ!アレテス、何ようだ?』
スダヌスは、二人の姿を見て用件がなんであるかを直ちに察した。二人は、4個づつ8個の水袋を持って立っていた。