あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

物いへば唇寒し龝の風   芭蕉

2009-08-05 04:43:35 | 日記
先月出かけた相模湖です。
7月末はカヌーの練習をする人しかいなかったのですが
昨日のテレビではボート遊びをしている人がいっぱい写っていました。
この時期、あやも一緒に楽しめばよいのですが
苦手な人には子どもとの付き合いは大変ですね。

ご苦労様です。

子がせがむボートあやうし夏休み  あきオジ

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物いへば唇寒し龝の風   芭蕉

物を言えば吹く秋風が唇にしみて冷気を感じるとの意であるが、諷誡の寓意あること勿論である。

解説の通りですが、解説に感じが多いので、それだけ格調が高いということでしょう。解説者は、なぜか、普段使わない漢字を使用したがるものです。でも、解説がないととんでもない誤解していることがありますから注意しましょう。

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今日の蕪村

底のない桶こけ歩行野分哉   蕪村

こけ歩行 ころがりまわる
捨てられた底のない桶が、西へ西へ、野分に吹きまくられている。暗いニヒルな風景。

「用心棒」という黒沢明監督映画を思い出しました。二つの精力が街を二分している。一触即発の状態。そこに風が吹く、桶がからからと転がっていく。そんなシーンはないのですが、それを連想しました。このように何かの記憶を引き出す力が俳句の力ですね。いい句ですね。このような物語がある句は楽しいですね。

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今日の放哉

春が来たよと大きな新聞広告

商品の宣伝なのでしょう。コピーを発見したのでしょうか。新聞広告で春の到来を知ったと思えば、楽しいですね。明るく軽快な調子がよいのですが、これを作品としているところが面白いですね。

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真夏の盛り、妙に胸騒ぎする秋の風が吹くのです。
誰も住む人がいない郷里を思い出します。