あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

今日はまだ夏服のまま御出勤   あきオジ

2010-08-24 21:09:01 | 日記
秋立てばまづ咳をする病者かな  龍之介

思い出や蜻蛉(とんぼ)の眼玉商ひし  龍之介

麦秋の茜の産着縫ひけらし  龍之介

(龍之介の俳句の詠み始め。いまのところ感想はありません。)

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明日は仕事の日です。
そろそろ新しい世界にも首を突っ込んでみたい気もしますが
慾はかきたくないですね。
淡々とそのときがきらら
考えることにしましょう。

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知人からメールをいただきました。
二つもブログを更新するのは大変ではないか
そんな質問が含まれていました。
大変ではありませんね。
でも、時間的余裕がないのが困りますね。

見たいテレビ番組もあるし
健康のために毎日歩いていますし・・・。

老人は、あれこれしているうちに一日が終わってしまうのですね。
万葉集から一首毎日読むようにしています。
西行もそうしています。
同じように芭蕉、蕪村、一茶などの句を読み
気に入った句に印をつけます。
そのようにして和歌や俳句になじむようしています。
まだ「もどき」状態ですからあれこれ考えないようにしています。

そして、朝夕二回更新をしています。
毎日でなくてもいいし
一日一回で十分なのですが
一度怠けると
一気に怠惰になってしまう。
それが分かるから毎日更新しているのです。
ブログは仕事でもなければ
会報でもありませんから
その気にならなければ更新しなくても
困らないのです。

でも、待っている人がいるだろうな
自分の日記代わりなのだ
そんな思いがあるので
夜、遅い帰宅をしないとか
早起きするために夜更かししないとか
あれこれ自己規制しています。
そしてせっせと更新しているのです。

更新は楽しいですね。
写真を撮るのも楽しいし
選ぶのも楽しい。
季節を感じるし
写真技術も向上させたいですね。

ただ、自分で短歌や俳句を作るのは楽しいですが
今は、とりあえず作っているだけで
推敲もなければ反省もない
造りっぱなし
まだあれこれ言える段階ではありません。
楽しくなければとっくに頓挫していたでしょう。

ですから、余裕を持ってしっかりした作品を作るのが目標ですね。

あるブログの読者が
「俳句を紹介するだけでなく自分で作ったらどうですか」とメールをいただいたのが
きっかけでした。
何がどう変わるか分からないものです。

今はずーと昔から作っているような錯覚さえあります。
人は脱皮するものです。

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猛暑なり歌壇に並ぶ汗の文字  あきオジ

2010-08-24 18:53:58 | 日記
皇居の中の緑です。
木々の青さが涼しさを呼びます。

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名月や仏のように膝をくみ  一茶

じつとして白い飯くうふ暑かな  一茶

描の飯相伴するや雀の子  一茶

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「よさこい節」を見ました。
本場高知での中継録画でした。
今や北海道の「よさこいソーラン」に勢いで負けそうです。
形式を打破する。
その勢いは北海道にあります。
そんなことを思いながら
戦後間もないときに誕生し
ここまで育ててきたのですから
不思議ですね。
60年ですっかり大きなイベントに成長したのですね。

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さりげなく鏡に写る桔梗かな  あきオジ

2010-08-24 18:30:39 | 日記
皇居前の噴水の続きです。
涼しくて気持ちいいですね。
東京駅から10分ほど
皇居の手前です。
ぜひ立ち寄ってください。
私は土曜日午前10時まで待ちました。
噴水は10時開始になっているようです。

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昼火事の煙遠くへ冬木ならなる  放哉

いつ迄も忘れられた儘で黒い蝙蝠傘  放哉

海のあけくれのなんにもない部屋  放哉

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自由律の代表俳人として評価されている放哉
でも、代表作は何かと言われて 「咳をしても一人」と答えるのでは違う感じ。
まだ、全体の雰囲気もぼんやりとしか見えません。
そのうち、あきオジ流に探してみます。

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この年になって感動した詩は一つだけ
茨木のり子の詩です。
何度かアップしましたが、
繰り返しアップします。

「倚りかからず」

 もはや
 できあいの思想には倚りかかりたくない 
 もはや
 できあいの宗教には倚りかかりたくない
 もはや
 できあいの学問には倚りかかりたくない
 もはや
 いかなる権威にも倚りかかりたくない
 ながく生きて
 心底学んだのはそれぐらい
 じぶんの耳目
 じぶんの二本足のみで立っていて
 なに不都合のことやある
 倚りかかるとすれば
 それは
 椅子の背もたれだけ



噴水の写真を眺めて避暑気分   あきオジ

2010-08-24 07:04:18 | 日記
外に出るのも鬱陶しい
クーラーのきいた部屋でテレビを見ているのが一番
老人は外に出ていく理由などたいしてないのですから
健康のために外出ですか
これ以上長生きしてどうなるのでしょうか。
楽しければそれでいい。

楽しみは受けるものではなく表現するもの
それがおきオジスタイルです。

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このごろ松山千春など
懐かしいだけでなく
今までつながっている歌手に興味があります。
その歌集を追うことと
自分が生きてきた時代が重なるのです。
そんなことに目が向くようになるということ
年をとったことなのでしょうが
それはそれで楽しいことですね。

深く、そして長く見ることができることは気持ちいいものです。

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粥にする天長節の小豆飯  子規

(時代と共に風化する内容もあるのですね。)

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駐車場に宴のあとの秋の風  あきオジ

2010-08-24 06:48:45 | 日記
楽しければそれでいい。
そんなときってありますね。
「後始末する人の苦労を考える」
そんな配慮も必要ですが
それはそれ
承知しながら態度に出さない。
それも美学かな
それとも、もう、そんな阿吽の呼吸などという
時代ではないかな

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留主(るす)のまにあれたる神の落葉哉  芭蕉

御命講や油のような酒五升  芭蕉

初しぐれ猿も小蓑をほしげ也  芭蕉

(「芭蕉俳句集」(岩波文庫」と「岩波古典文学全集」から引用しているのですが、突然、膾炙された句に出会うとどきっとします。ああ、この句はこの辺りにあったのだ。そんな感じの驚きですね。それにしても、芭蕉は繰り返し手直しているのですね。作りっぱなしで振り向きもしない。ちょっと反省しなくていけないかな。いやいや、自分は芭蕉ではない。思い出すきっかけになるだけで十分だ。)

それぞれが残した記憶の日焼けかな  あきオジ

2010-08-24 06:25:06 | 日記
博多祇園山笠の余韻がありますね。
儀式としての段取りがあり
その長さに苛立ちながら
ひたすら30分ほどの時間だけが頭にある。
そんな男衆の
表情
この人、普段はどんな顔しているの
そんなことを思ってしまうほどの男前
一点を凝視する表情
それもいいですね。

思わず「無駄なことを楽しむから文化なのだ」などと思ってしまう。
役に立たないこと
その世間のいう無駄に熱を傾ける
それこそ粋の世界
道楽の世界
これが金になったり
役に立ったら面白くも何ともない。

山笠を担いだ(本当は「かく」というのだそうですが、漢字変換できません。)男衆の日常生活を知りたいですね。この一週間のために生きている。そんなことが言えるというのはロマンですね。

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麦秋や子を負いながらいわし売   一茶

(この句、江戸時代の気分を表現しており素晴らしいですね。蕪村ではありませんが絵になりますね。情感もあるし好きです。)

満月に暑さのさめぬ畳哉  一茶

寝莚や窓から入る草いきれ  一茶

(無常観が流れる芭蕉、色が見える蕪村、匂いが感じられる一茶、それぞれがそれぞれ楽しい。そんな予感がします。これから始まるとなると褪せる気分ですね。)

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(一度アップしたのですが、要望があったのでもう一度アップします。「だいじょうぶだよ」は女子パウロ会」から出版されています。)

「苦しいときは」

   晴佐久昌英

苦しいときは 今をよく考えるといいよ
自分だけのちっぽけな物語を
それが壊されて苦しんでいるもろい心を
それらを包みこむ大きな物語がきっとあることを
よく考えるといいよ
だれにも分かってもらえないはずのこの苦しみと
同じ苦しみを今この時耐えている友がいて
深い祈りの世界で結ばれていることを
よく考えるといいよ
自分はもう十分に苦しんだこと
苦しみながらも今ここに生きていること
苦しんだ者だけが放つ輝きに包まれていることを

苦しいときは 明日を夢見るといいよ
いつかすべてを月日が洗い清めて
こころにひとかけらのけがれも痛みもなく
晴れわたった雪山の青空のようになれる日を
夢見るといいよ
苦しみ抜いた末に優しさのちからを知り
苦しむ人の気持ちが痛いほど分かるようになり
涙にくれるだれかの隣にそっと寄り添える日を
夢見るといいよ

苦しみはいつか
喜びにかわると身をもって知り
あの最もつらかった一日こそが
最もありがたい一日だったと
感謝できる日を

それでも苦しいときは
もう何もしなくていいよ
歩けないなら歩かなくていいよ
弱ったその身そのままで
黙って座っていていいよ
冬眠に入った天道虫のように
小さく丸くなって 何もしなくていいよ
今日も揺れ騒ぐ波の底に貝は眠り
風わたる樹々をおおい星空はめぐる
人はすべてのいのちと結ばれているから
何もしなくていいよ


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