あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

ひぐれどき急ぐ理由は見つからず  あきオジ

2012-03-16 06:56:45 | 日記
仕事がない日が続くと
これが老人の暮らしかと思うようになります。
「清左衛門残日録」の世界そのものですね。

現役時代のストレスの多いことや
過剰なライバル意識もなく、なにより、仕事の会話がないだけ長閑な気分になれます。
それだけでもありがたいことです。

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春の夜や籠り人ゆかし堂の隅  芭蕉

原中やものにもつかず啼く雲雀  芭蕉

花にうき世わが酒白く飯黒し  芭蕉

(芭蕉の時代、俳句は教養であり、日常的な挨拶だったのですね。芸術を追及するなどという人は稀だったのですね。)

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春らしい会話もなくて手紙書く  あきオジ

(私は重い句は苦手です。読むのもそうですが作るのも好きではありません。できるだけ軽く、そしてひらがな文字で、隠れた意味などない。そんな気楽さが狙いです。でも、意外と難しいですね。でも、これから始めようというのですから、これからですね。)

欲深なぼうさん食いし蕎麦二枚  あきオジ

春うらら鼈甲眼鏡の読経あり  あきオジ

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寝言さえなくなるような春の朝  あきオジ

2012-03-16 06:35:14 | 日記
神代植物公園です。

何もせぬ山山こちら冬の蠅  耕衣

薄氷の使いの蠅の伽藍かな  耕衣

太陽は葱の此方に寂しきかな  耕衣

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善良な男が食いし握り飯  あきオジ

土手に座し富士を指差す暖かさ  あきオジ

(私の暮らしている東京のはずれには多摩川や浅川があります。川のある風景は懐かしくていいですね。)

もう一度逢いたい人あり春の川  あきオジ

桜見て消えるもよしと思う夜  あきオジ

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今日は仕事がないし天気もいいので
どこかに行きましょうか。
寒く色のない季節が続きましたから
こんなに人恋しく
色こいしく思えるのでしょうかね。

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機会があると火野正平の自転車旅を見ています。
日本には、伝統的なスタイルで生きている人がまだまだ残っていることを実感します。
ありがたいことです。

そして、東京にある生活は
虚構であり、それが生活そのものになるためにはまだまだ時間がかかりそうですね。

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夢でさえ年老いてしまう春になり  あきオジ

2012-03-16 06:14:41 | 日記
神代植物公園です。

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わかれて遠い人を。佃煮を、煮る  山頭火

(佃煮とは懐かしいですね。今でも佃煮というのでしょうかね。)

藪にいちにち風がおさまると三日月  山頭火

朝焼雨ふる大根まかふ  山頭火

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高倉健のニュースを久しぶりに読みました。
映画を撮っていたのですね。
もう引退したと思っていました。

時代が作り上げたスターですね。
神話のような存在になりましたね。
かなり見ましたが
もう一度見たいですね。

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健さんの手のしみ気になる春まじか  あきオジ

背に熱き唐獅子牡丹いずこにか  あきオジ

忘れても蘇りくる桜かな  あきオジ

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