「はやぶさ2最強ミッションの真実」
足かけ6年50億kmの旅を終え、昨年12月にオーストラリアの砂漠に帰還したはやぶさ2号。
小惑星リュウグウの土を採取して華々しく脚光を浴びたんだっけ。
そのミッションの詳細なドキュメント。
初代はやぶさに比べるとトラブルもなく大成功のイメージがあるけど、失敗は許されないというプレッシャー。わずが600kgの飛行物体を遥かに遠くに飛ばしてまた帰還させる。どれだけ難しくて大変な仕事だったのかよくわかる。
現場とJAXA上層部との板ばさみなど、プロジェクト責任者の苦悩も。
正直、工学的理学的な話はちんぷんかんぷんだが、小惑星の名前がリュウグウに決まって、リュウグウにウラシマクレーター、オトヒメ岩塊など、おとぎ話由来の名前がつけられたりの、遊び心も楽しい。
121ページ「リュウグウで得た玉手箱は開けると何が起き【る】のか…(珍しく脱字が)「開けても内部のものが漏れないようになっている。開けると科学の時計を前に進められる。開けると出てくる煙も含めて分析したい」といった笑いのある記者会見も。
そして、カプセルを地球に戻したはやぶさ2の母船は、残った燃料を使って再び小惑星「1998KY26」を目指して片道切符で拡張ミッションの飛行中。到着予定は2031年、元気に飛び続けてください。