日経新聞朝刊の文化欄の小説は、阿部龍太郎さんの「ふりさけ見れば」です。
630年から、文化が進んでいた中国の制度や文物を輸入し、日本の国造りに役立てようと、遣唐使を
送り込んだ。
遣唐使として、派遣された、安倍仲麻呂(あべのなかまろ)、吉備真備(きびのまきび)達が、中国で、
日本で、「国造り」のために苦闘した物語です。
18日の、「ふりさけ見れば」は、奈良大仏の開眼を控えた頃の、帝と吉備真備の会話で、中国でも、
日本でも、「為政者の都合で、神仏の権威を利用する」時代だったのだ、という場面でした。
「大唐国の則天武后も、女帝になるための大儀を『大雲経』という経典に求め、それを周知させるために、
大雲寺を建立。信仰が国を治めるための方便に使われる時代になったのだ」と帝。
吉備真備は、遣唐使で長安にいた頃、信仰を、国を治めるための方便に使われていたことを、何度も見て
いたので、「国をまとめ上げるためには、今は、神仏の力を借りるしかない」と、考えていたのだ。
1400年程経った今でも、世界の政治家は、国民の人望を集め、国をまとめるだけの力を持つことが
難しいので、神仏の権威を借りようとするのです。借りるという謙虚な気持ちなら良いが、「利用」する
という、「政治屋」が多いから、国がまとまらない。
まとまらないからと、強権で、逆らう者を退け、自分が「神」と思わせ、国民を服従させるヤカラが出て
来る。強権者も必ず死ぬ。死んだ後に、起こした罪が暴かれ、墓までも掘り返される、スターリンみたいに。
人間は、神さまになり得ないことを、謙虚に思い、至らない点を神さまのお力を借りる、という姿勢なら、
政治家が起こす戦争という「人災」は、起こらないはずです。
統一教会問題では、宗教の権威をうまく利用したい「政治屋」、政治屋の魂胆をうまく利用して儲けようと
企んだ「宗教屋」の、お互いの「見果てぬ夢」のお粗末劇みたいです。
難しくても、私達国民は、選挙で、しっかり、政治家と政治屋を見極めなければなりません。
政治屋を取り除くために、マスメディアは、公正中立な報道を国民に届けて欲しい。
ウォーキング中に出会った花々。
8月20日「今日は何の日カレンダー」より 交通信号の日、蚊の日、NHK創立記念日
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自動信号機設置(1931)▲ソ連など5カ国軍がチェコ侵攻(1968)▲新幹線こだま号に禁煙車登場(1976)▲世界
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