PCでＲＣ(ラジコン）

昔（とっ言っても３５～２５年位前ですが）ラジコン飛行機に凝っていた時期があります。当時どんなものを使っていたか、あやふやな記憶を思い出して見ますと、

＜ラジコン送受信機・サーボ　：　デジコン電子製の７ｃｈ　ＦＭ＞
サーボモーターに定評があり、ニュートラルがピッタリ決まる。当時も双葉電子製のものが有りましたが、競技レベルの人は大半がデジコンを使っていたように記憶してます。今はデジコンというメーカーがあるのかも知りませんが・・・。

＜エンジン　：　ウエブラ４０（オーストリー製のシニョーレ掃気タイプ）＞
とにかく強烈なパワーのエンジンでした。当時もＯＳとかエンヤとかといった国産メーカーも有りましたが格が上といった感じでした。値段も倍くらいしましたが。

＜キャブレター　：　ウエブラ製　スライドキャブ＞
ウエブラエンジン付属のローターリータイプキャブをスペシャルのスライドキャブに変更してました。スライドのメリットは吸入口径面積を大きくとれること、燃料もスライド量にリニアに絞れる機構を持っていたこと等です。

＜スーパーポンパー　：　クランクケース内の負圧を利用した燃料噴射ポンプ＞
チューンドパイプ（サイレンサー）　：　排気の脈動を利用した過給システム（と言えるか？）排気の脈動を利用するので、脈動＝回転数に共鳴した範囲でしか過給されない・・・これをパイプインといってました。　

＜飛行機本体＞
これは大半自作です。学生の頃は自分で図面を引いたものも有りましたが、社会人になってからはキットを購入することが多かった。飛行機本体もいくつ作ったかはっきり覚えてませんが、２０機以上は作ったと思います。つくりはとにかく正確に作ること、です。手を抜いても飛びますが、必ず癖が出てきます。それは前回直進飛行では問題なくとも、宙返り中によじれて回る、とかです。　　　　　　　　　

こんな道具で、主にスタントをやってました。競技会にも何度か出てトロフィーも幾つかもらいました。

だいぶ前置きが長くなりました。こんなことを色々と思い出させてくれたのが、以下のラジコンシミュレーションソフトです。これはデモ版（フリーでダウンロードできます。）です。


＜ソフト名　：　Real Flight G3＞
このソフトはかなりのPCパワーを要求します。私の場合、CPUにAthlon64 3000+（2.02Ghzにオーバークロック）、VGAカードはRADEON X300シリーズという組合せで何とか滑らかに動く、と言ったレベルですのでこれが多分最低線でしょう。動きがカクカクしたらとてもラジコンの練習にはならないでしょう。



ご覧のように、非常にきれいな画面ですし動きも本当にリアルです。これがあれば実物を墜落させることも無く、あっという間に上達することが出来ること間違い無しです。操作をミスして墜落し壊れる映像もリアルです。
デモ版ではキーボードからしか操作できませんが、販売されてるものは、市販の送信機を直接接続できるようです。今からラジコンを始める人は、絶対にこのソフトを購入すべきでしょう。
私が感じたシミュレーションソフトの限界というのは、上述したように機体はどんなに正確に作っても、癖と言うものが必ずあるということです。これはシミュレーションでは絶対に再現できないし、これがあるから実際に作って飛ばす価値があると考えます。

機体の癖というものは上級者になればなるほど気になってきます。（初心者では気付かないことが多いですが）
”癖とり”と言って、エルロン（補助翼）やエレベーター（昇降舵）、ラダー（方向舵）にタブやバランスウエイトを付けたり、エンジンの搭載角度（ダウンスラスト、サイドスラスト＝エンジントルクによる反力をチューニングする）等をやって自分のイメージラインに乗るまで繰り返しチューニングしたものです。
その他エンジンのチューニングとかチューンナップ等（掃気ポートを磨いたり、ピストンリング溝を数時間フライト毎に磨きスラッジを除去するとか、チューンドパイプの長さを0.1㎜単位で調整するとか）もシミュレーションでは出来ないでしょう。
というか、これらの苦労を”楽しみ”と感じない人は、実際に作る必要は無く手軽にシミュレーションで楽しめるかもしれません。しかしもっと楽しい世界がある、ということを経験すらせず、結果的に放棄しているのかもしれませんね。