伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

WBC検査で対象者拡大とスピードアップ

2012年09月26日 | 原発
 ホールボディカウンター(WBC)による内部被ばく検査の対象者と、ゲルマニウム半導体検出器による飲料用の井戸水検査の対象地域が拡大されることになりました。

 ◆親子健康手帳交付の妊婦は誰でも検査対象

 内部被ばく検査はこれまで2011年3月12日現在、いわき市に住民登録があって、同日現在18歳以下または2010年8月1日から2011年7月31日の間に親子健康手帳を交付された妊婦でした。

 今回、2011年3月12日現在、本市に住民登録があった方で、親子健康手帳が交付されている方で、検査日現在、出産していない方も対象に加えることになりました。これまでに内部被ばく検査を受けた方は除かれます。また、検査機器の測定部は前後幅が37cmのため、腹囲の大きい方は検査ができない場合があるそうです。相談してみてください。検査当日は、親子健康手帳を提示するために、持参することが必要です。

 ◆水道給水区域内の飲料用井戸水も検査対象に

 飲料用の井戸水検査については、これまで未給水区域の飲料用井戸水が検査対象となっていました。今回、これに水道給水区域内の飲料用井戸水も検査対象に加えることになりました。

 1度の予約で1検体(2?)を検査することができ、使用していない古井戸や農業用井戸等の井戸水は対象外となります。

 ◆申込み方法

 申込みの受付は10月1日からで、どちらも放射線健康管理センターに申し込むことになりますが、電話番号が違いますので、ご注意ください。
内部被ばく検査の申込み専用電話=27-8562
飲料用井戸水の検査申込み電話=27-8560
受付時間はどちらも平日の8時30分から午後5時まで。

 ◆子ども達の検査の時期も5ヶ月前倒し

 今回連絡をいただいた文書にはこんな文章もありました。
 「対象を限定して実施している『内部被ばく検査』につきましては、検査体制等を見直し、完了時期を当初想定していた来年8月末から今年度末に5ヶ月前倒しする」
 子ども達の検査は最後の地区となる勿来地区が6月から8月となっていましたが、これがぐんと早まることになったわけです。

 ◆7月定例会答弁の具体化

 実は、いわき市議会7月定例会に、簡易型WBCの導入などによって検査機器を充実するなどによって検査実施の促進と一般市民などへの検査対象の拡大をはかることを求めていました(7月30日の一般質問=http://www.discussvision.net/iwakisi/2.html)。

 その時の答弁は、「簡易型WBCの導入は考えていない」とする一方、「当面は、現在の対象者の検査の前倒しに全力で取り組むこととしています。また、安心して出産していただくために、妊婦の優先的検査にも取り組むこととしている」とされました。今回の検査対象の拡大と検査時期の前倒しは、この答弁の具体化ということになります。

 ◆検査の予約などの改善はかる

 検査の前倒しをはかることができたのは、1日あたりの検査時間の拡大と検査の申込み方法の変更によって、効率的に検査を進めることができるようにした結果でした。

 具体的には、検査時間をこれまでの総合磐城共立病院といわき保健所に配置した機器はともに1日5時間30分としていました。連続使用により機械がダウンする恐れがあったための措置でした。この問題が解消したことから、共立病院での検査時間は1日7時間に、保健所では9時間に拡大しました。

 また検査期日をこれまでは日時指定としていたため、当日にならなければ受検者数が確定できませんでした。この結果、検査実施の可能な人数を満たさない日も結構あり、効率よく検査を実施することができないでいたようです。検査期日を日時指定方式から予約方式(具体的には検査実施の通知が届いてから一週間以内に予約を行う)にしたことで、これらのロスを極力低減することができるようになりました。

 ◆さらなる検査体制充実求めます

 問題はその先です。検査は1回で良いわけはなく、市民が安心していわき市で生活できるようにするためにも、2回、3回と積み重ね、経過をおさえることが必要です。今回の措置に引き続き、さらなる対象者の拡大と、2回目以降の検査実施にどのように臨むのかを質しても、市民のニーズと検査体制で実施できる人数に左右されるので、検査をすすめた到達点の上で考えていくことになる、としか言えません。

 市民のみなさんが、いわき市で安心感を持って暮らしていくことができるようにするためにも検査体制の充実で、いつでも、誰でも検査にアクセスできる体制に、できるだけ近づけるよう求めていきたいと思います。


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