伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

第二次都市計画マスタープランをテーマに議員だよりを掻きました

2018年05月16日 | いわき市
 議員だよりに記事を書きました。

 今、市内で各地区ごとに懇談会が開かれている、第二次都市計画マスタープランをテーマにしています。基本的に先週金曜日の本ブログに記載した内容を踏襲していますが、若干、こちらの方が整理をされているものと思います。



地区に「惑星」「恒星」の位置づけは妥当か
第二次都市計画プラン検討進む



 来年3月末を目途にいわき市第二次都市計画マスタープラン(以下第二次プラン)の策定作業がすすんでいます。現在、5月30日の産業創造館を最後に、市内各地で住民懇談会が開催され、意見等の聴取がすすめられています。懇談会では、検討中のマスタープランの概要が説明されますが、その中で定義されるいわき市の将来像には疑問を感じるものがありました。【伊藤浩之】


 プランの正式な名称は「都市計画に関する基本的な方針」。本市の今後の土地利用、道路・公園などの都市施設の整備などの方向性を定めるものです。懇談会では、今後、大幅な人口減が進み、税収が減る一方、1人当たりの行政コストは増加するとの見通しのもと、検討が進められていることが説明されました。


■コンパクトシティ

 検討中の第二次プランは、都市再生を図る観点から、都市機能の立地を誘導するために作成される「立地適正化計画」がめざす「多極ネットワーク型コンパクトシティ」を前提にしています。

 これは、旧市を中心とした、いわば都市部に適用されるものです。旧市を中心に都市機能の集積(コンパクトシティ)をはかり、シティを路線バスなどのネットワークでつなぎ、働きやすく生活しやすいまちをつくっていこうという内容です。


■星座型・地区は恒星と惑星に分離

 第二次プランはこの内容を含む、いわき市の全体構想をまとめようとしています。

 これまでの検討では、プランの基本理念を「人とまちが輝く煌(きらめ)きある都市―未来に誇れる都市への挑戦」として、将来都市像を「海・まち・山に輝く星座型都市」とイメージ化しました。

 「星座型都市」は、本庁、支所、出張所が所在する16地区(旧市に加えいわきニュータウン地区、江名地区)に、都心拠点、広域拠点、地区拠点、生活拠点(の役割をそれぞれ位置づけています。そして、平や小名浜などの主要な拠点「恒星」と、中山間地の生活拠点「惑星」は、相互に恩恵を受けながら有機的な軸で結ばれるとされています。




■輝く恒星、反射の惑星

 しかし、ここで疑問が湧いてきます。どうして、中山間地等――好間、、久之浜・大久、小川、川前、三和、遠野、田人、江名は「惑星」と呼ばれるのかという問題です。

 第二次プランは、今後の都市像の中で、「恒星」は「輝く」、「惑星」は「輝きを失わず」と表現されます。

 そもそも惑星は自ら輝くことはありません。明けの明星、宵の明星でおなじみの金星をはじめ惑星が夜空に明るく輝くのは、恒星である太陽の光を反射しているからです。

 惑星が輝きを失わないこと、それはひとえに恒星の「輝き」が持続するかにかかっています。すなわち、惑星という位置づけは、恒星の補助的な役割しか意味しないととらえられるのです。例えば、恒星と位置付けられた主要な拠点の人口減を緩やかにするための住民の供給等の役割というイメージです。


■住民に寄り添って

 それぞれの地区は、これまで地区計画を立案しながら、地区の活性化・にぎわいづくりに取り組んできました。それはとりもなおさず、自らの地区を輝かせ、居住人口、交流人口の拡大につなげたいという思いがあるからです。この思いは惑星の位置づけにはなじみません。このような位置づけは住民の意欲をそぐことにもつながるのではないでしょうか。

 また、一般に言う星座に惑星は含まれませんから、ここにも「星座型都市」と、恒星・惑星の位置づけとの違和感が生じてきます。

 第二次プランは、恒星と惑星の関係を、「主と従を強く意識づけるものではなく」としています。といっても、現実にはこの関係が強く意識されます。恒星・惑星と例えることはふさわしくないでしょう。
 みなさんは、どうお考えでしょうか。




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