昨年12月16日に、常磐共同火力株式会社が、公害防止協定に基づくいわき市への報告書で排出ガス量でデータを改ざんした虚偽の報告をしていた問題で、本日開かれた各派代表者会議に同社・小泉俊彰社長をはじめ3人が出席し、調査結果と対応策などについて報告し、質疑が行われました。
この報告書では、これまでに本ブログでも取り上げた事項について、あらためて整理・指摘された部分がありました。
これまでの記事は以下の通り。
12月17日:いわき市議会12月定例会閉会/常磐共同火力の虚偽報告の対応は閉会後で確認
12月24日:2月にはデータ改ざん把握と説明/市議会が常磐共同火力から説明・申し入れ
12月27日:常磐共同火力が虚偽報告で中間報告
これまでも排出ガスの虚偽報告に関しては、電気事業法に基づく国への届出値を超えてはならないとの担当者の思いが強く、勿来発電所の6号機から9号機について、届出値をこえるデータを改ざんし、届出値以下に報告していたというものでした。
虚偽報告は提出していたデータ331件のうち312件のデータで改ざんが確認され、実測データと虚偽データの改ざん率は平均6%から10%で、他のデータについてはいずれも排出基準等をクリアしていることを確認したとしています。
では、なぜデータの改ざんが続いたのか。
改ざんをしていた担当グループ内では、届出したデータは「理論値で正しく、実測値は測定上の誤差に基づくものであって、補正をしなくてはならないという認識があり、自ら適正化するようなアクションに至らなかった」と、第一義的な責任はそのグループにあったという趣旨の説明をします。
27日のブログではこう書いていました。
虚偽報告という問題はもちろん、データ改ざんにかかわった担当だけでなく、本社企画部も問題を把握しながら10ヶ月間も役員が情報共有をできないかったという点です。データ改ざんは、それが環境に影響を与える内容でなくても、会社の信頼にかかわる重要な問題です。この問題が会社役員に共有されないということは、会社の危機管理を疑わせます。そして、何よりもその10ヶ月の間にも虚偽報告が行われていたということになります。
24日のブログにも書いたように、河北新報は今年9月のデータ改ざんの内容について触れていました。まずいとわかっていながら、虚偽報告を繰り返したわけです。
ここは大きな疑問ですので質疑もしました。
すると、前回の質疑のニュアンスと若干違いました。
前のブログでは、その時の各派代表者会議での質疑を踏まえて、虚偽報告は今年(2015年)2月頃に本社企画部と共有されていたと書きました。
今回は、昨年12月8日の経営ミーティングで疑問が生じ、それ以降、12月16日までの調査の中で虚偽報告が明らかになったされました。それ以前は排ガス量が届出値より多くなることから、これを届出値に抑えるために技術的にどうアプローチするかのという視点からの情報共有で、虚偽報告があったということは情報共有がなかったし、「排ガス量が多いということから報告値との違いに気がついても良いのだが、気がつかなかった」というのです。
また、届出値より排ガス量が多いという問題は、2002(平成14)年頃にも担当者から上位職に相談して対応策を検討した痕跡はあるものの、本格的に取り上げられることがなくコンプライアンスの低下につながったといい、そのような対応になったのは、上位職の権限が明確でなかったことに要因があると説明されます。
このような対応にとどまった原因は、発電所では所内で問題を完結する意識が強く、また、各担当毎に業務を完結する企業風土があり、このような問題を全社的に共有できず、また、問題を本社経営トップに直接する報告する仕組みが十分でなく、会社全体の問題として検討されないままになっていたことにあるといいます。内部監査も、環境部門の専門性が高いために詳細を確認することがなかったとされています。
そのうえで、再発防止策としては、排出ガス量の測定と算定に関する第三者によるダブルチェックや、各職の権限と責任の明確化、問題解決が進まない場合の社長等に問題提起するルートの確立、企業倫理の確立などをあげ、役員報酬のカットや、関係従業員の減給等を実施するとしています。
そしてこれらの調査と対応策について、弁護士等で構成する第三者検証委員会も妥当とする判断をして、今回の報告になったとされています。
報告書そのものは、結構なページ数があるので、よく読み込んでみたいと思います。
一つ確認を忘れました。あらためて報告の概要を読んでみても、各派代表者会議では気付かなかった疑問も湧いてきます。これらの疑問に会社側が答えてくれる場面を作ってもらえるかどうか、その点は確認しておくべきでした。
さて話は変わって、この各派代表者会議では、来年度の議会の予算要求の概要が説明されましたが、市議会議員の改選期への対応といわき市政50週年にあたっての市議会の取り組みを反映した内容となっています。9月には震災後2回目の選挙です。
この報告書では、これまでに本ブログでも取り上げた事項について、あらためて整理・指摘された部分がありました。
これまでの記事は以下の通り。
12月17日:いわき市議会12月定例会閉会/常磐共同火力の虚偽報告の対応は閉会後で確認
12月24日:2月にはデータ改ざん把握と説明/市議会が常磐共同火力から説明・申し入れ
12月27日:常磐共同火力が虚偽報告で中間報告
これまでも排出ガスの虚偽報告に関しては、電気事業法に基づく国への届出値を超えてはならないとの担当者の思いが強く、勿来発電所の6号機から9号機について、届出値をこえるデータを改ざんし、届出値以下に報告していたというものでした。
虚偽報告は提出していたデータ331件のうち312件のデータで改ざんが確認され、実測データと虚偽データの改ざん率は平均6%から10%で、他のデータについてはいずれも排出基準等をクリアしていることを確認したとしています。
では、なぜデータの改ざんが続いたのか。
改ざんをしていた担当グループ内では、届出したデータは「理論値で正しく、実測値は測定上の誤差に基づくものであって、補正をしなくてはならないという認識があり、自ら適正化するようなアクションに至らなかった」と、第一義的な責任はそのグループにあったという趣旨の説明をします。
27日のブログではこう書いていました。
虚偽報告という問題はもちろん、データ改ざんにかかわった担当だけでなく、本社企画部も問題を把握しながら10ヶ月間も役員が情報共有をできないかったという点です。データ改ざんは、それが環境に影響を与える内容でなくても、会社の信頼にかかわる重要な問題です。この問題が会社役員に共有されないということは、会社の危機管理を疑わせます。そして、何よりもその10ヶ月の間にも虚偽報告が行われていたということになります。
24日のブログにも書いたように、河北新報は今年9月のデータ改ざんの内容について触れていました。まずいとわかっていながら、虚偽報告を繰り返したわけです。
ここは大きな疑問ですので質疑もしました。
すると、前回の質疑のニュアンスと若干違いました。
前のブログでは、その時の各派代表者会議での質疑を踏まえて、虚偽報告は今年(2015年)2月頃に本社企画部と共有されていたと書きました。
今回は、昨年12月8日の経営ミーティングで疑問が生じ、それ以降、12月16日までの調査の中で虚偽報告が明らかになったされました。それ以前は排ガス量が届出値より多くなることから、これを届出値に抑えるために技術的にどうアプローチするかのという視点からの情報共有で、虚偽報告があったということは情報共有がなかったし、「排ガス量が多いということから報告値との違いに気がついても良いのだが、気がつかなかった」というのです。
また、届出値より排ガス量が多いという問題は、2002(平成14)年頃にも担当者から上位職に相談して対応策を検討した痕跡はあるものの、本格的に取り上げられることがなくコンプライアンスの低下につながったといい、そのような対応になったのは、上位職の権限が明確でなかったことに要因があると説明されます。
このような対応にとどまった原因は、発電所では所内で問題を完結する意識が強く、また、各担当毎に業務を完結する企業風土があり、このような問題を全社的に共有できず、また、問題を本社経営トップに直接する報告する仕組みが十分でなく、会社全体の問題として検討されないままになっていたことにあるといいます。内部監査も、環境部門の専門性が高いために詳細を確認することがなかったとされています。
そのうえで、再発防止策としては、排出ガス量の測定と算定に関する第三者によるダブルチェックや、各職の権限と責任の明確化、問題解決が進まない場合の社長等に問題提起するルートの確立、企業倫理の確立などをあげ、役員報酬のカットや、関係従業員の減給等を実施するとしています。
そしてこれらの調査と対応策について、弁護士等で構成する第三者検証委員会も妥当とする判断をして、今回の報告になったとされています。
報告書そのものは、結構なページ数があるので、よく読み込んでみたいと思います。
一つ確認を忘れました。あらためて報告の概要を読んでみても、各派代表者会議では気付かなかった疑問も湧いてきます。これらの疑問に会社側が答えてくれる場面を作ってもらえるかどうか、その点は確認しておくべきでした。
さて話は変わって、この各派代表者会議では、来年度の議会の予算要求の概要が説明されましたが、市議会議員の改選期への対応といわき市政50週年にあたっての市議会の取り組みを反映した内容となっています。9月には震災後2回目の選挙です。
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