「ユーロ圏、危機の波及を警戒」
ギリシャのデモ隊
◆5月8日
今回のギリシャ発といってよい金融危機の高まりが、他のヨーロッパ諸国へ波及するのでは、という懸念が株価や為替に大きく影響しだしている。
しかしこれは実は2008年のリーマン破綻以来、延命装置で生きながらえていた世界経済がその延命装置をつけてももうどうしようもない状況に追い込まれて来ている、と見るべきであろう。
2009年の終わりにはドバイショックが世界を襲った。これが今のギリシャ危機に続いているといってよいし、このギリシャ危機はヨーロッパのほかの国に感染し更に危機は拡大していくことになるだろう。
ヨーロッパが全体的におかしくなれば、当然、アメリカやアジアの経済・金融が影響を受けるから、早晩世界的金融危機の再来、というよりか金融危機の第2波、あるいは金融津波の第2波となるのではないだろうか?
<転載終わり>
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EUとIMFが共同でギリシャをはじめポルトガルやスペイン、アイルランド、イタリアなど今後金融破たんが予想される国に対して、90兆円を投入することを決めたため、それを好感して世界同時株安に歯止めがかかったようです。
リーマンのときも米国が金融機関に対して公的資金枠を設定したことで危機を脱出したので、今回EUはリーマンを教訓として、迅速に対応したことになります。EUはフランスやドイツなどの寄り合い所帯なので、そう簡単には意見がまとまるとは実は思っていませんでした。ところが、あっという間に90兆円の投入が決まり、間一髪のところで第2リーマンを防ぐことができたようです。
ここで面白いのは、メルケル首相やサルコジ大統領とオバマ大統領が電話会議を行って90兆円の投入を決めたということです。欧州がコケればアメリカも甚大な被害を被るので、オバマさんも必死だったのでしょう。これで一先ず危機は回避されたように思います。
『市場には「ギリシャの返済能力には疑問が残り、いずれ債務カットなどによる一部不履行は避けられない」(エコノミスト)との声は根強い。そうなれば、軒並み財政赤字が拡大している先進諸国に「ソブリン(公的債務)危機」が一気に広がりかねない。
ギリシャが説得力のある財政再建策を示し、実行していけるかが、カギとなりそうだ。』
上記のように13兆円を投入されたギリシャが、返済できるのかがポイントのようです。お金を借りても、返せないのではかえって信用を失います。今後の動向が注目されます。
ここで思い出されるのが、昨年の副島隆彦氏の予測です。「2010年の3月に中くらいの経済危機が起こるが、回避される。その後、7月に本格的な金融危機が勃発し、それが引き金となって連鎖的に危機が拡大していき、2010年の年末にはめでたく世界恐慌入りだ。」というものです。3月の危機が5月に延びましたが、ほぼ予測通りと言ってよいと思います。そして、副島氏が予測する本格的な金融危機は7月に起こるとのことです。これはWebBotやコルマン・インデックスと全く同じ予測となっています。
7月まであと2ヶ月ですが、一体どこから破壊的な金融危機が起こるのでしょうか。ギリシャなどの欧州か、有史以来世界最大のバブルの中国か、金融危機の本家のアメリカか、南米、東欧、そして世界一の財政危機を有する我が日本か。あるいは、スマトラ級の超巨大地震が都市で発生するのか、またはイスラエルがアラブを攻撃するのか、そして北朝鮮が韓国に南進するか。
どこから起こっても不思議ではない状況です。
日月神示には、「悪待つキは悪」とあります。世界が悪くなることを待つことは良くないと言っているわけです。まさにその通りで、世界が亡ぶようなことを期待しているわけではありませんが、現実を分析してみると資本主義はいずれ崩壊するように思います。その後に来る社会は、思いやりのある社会だと思いますが、それは私たちが協力しあって作っていくものだと思います。
●Rockway Express
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