「生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー」
東京都写真美術館 2012年3月24日(土) → 5月13日(日)
ロベール・ドアノー(Robert Doineau) が生涯にわたって撮り続けたパリの写真、それをふんだんに見ることが出来る。絵と違って、プロセスを想像して見るということがないから、これは一瞬のもの。やはりパリは雰囲気があり、人々がその人なりに生きていて、それは老人も、男女も、子供も同じ、多くはモノクロでその良さが発揮されてていて、有名人のポートレートもみな必ずしも見栄えよく撮られているわけではないが見ているとその人の個性、魅力の表現に不足はない、、、と、ありきたりの、とおりいっぺんの言葉しかでてこない。
どうも写真展というのは、あまり語ることが出てこないようだ。といっても今回とても楽しんだことは確か。
有名人で、詩人のジャック・プレヴェール、この人は不思議な人で、いつも同じポーズに見える、あのタバコのくわえ方、、、遠くから見てもすぐにわかるのではないだろうか。
展覧会として不満があるとすれば、カメラとフィルムについて。最初にローライ・フレックス、あの上からのぞく二眼レフを使ったということはわかるが、そのあとどんなカメラとフィルムを使ったのかが何も示されていない。カメラには詳しくないけれども、こういう展覧会をみるたびに何か頭に入れば、次第に興味も生じてくると思うのだが。