日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

人を醜くするもの

2016年10月15日 14時49分09秒 | 思うがままに

熊本地震から半年が過ぎました。
そうでした。あの地震の数日前、田原豊道先生と私は熊本に来ていたんです。

熊本の集中講座が終わって、懇親会の席で、私は何を思ったか「熊本は地震はないのですか?」と聞いたのでした。

「時々はあるんですよ〜」と、皆さんの声。

こんな会話のあと、いつものように笑顔と快活な笑い声で盛り上がったひと時。
4月10日、日曜日のことでした。

4月14日(木)信じられないような大きな地震。ニュースを見ながら震えていました。

今、ようやく家の解体が始まり、気持ちが前に向かって進み始めた…と、おっしゃる方がいる一方、今だに立ち上がれない人…様々です。

その後も、台風で北海道や東北の方々の被災。

どこで何が起こるか分からない今日このごろです。

それでも、時折、絵に描いたような秋晴れの中にいると、心からの感謝の念にかられます。

自然は美しく、時には恐ろしい…

最近、大きな地震に備えて、シュミレーションが行われています。

たとえば、CGを駆使したVTRを見せる…といったようなこと。

見ているだけで酔ってしまいます。

身体は動いていないのに画面がひっきりなしに動く…という、感覚の不一致からくるのだそうです。

感覚の不一致といえば…

ヨーガは瞑想…
平たく言えば気づきそのもの。

気づきは思考と感覚が一致した時に起こるようです。
つまり、「腑に落ちた」とき。

まずは自分を知ることなのですが、困ったことに自分自身が一番見えません。
ご自分の顔をご覧になった方はいらっしゃいますか?

何言ってるの?

と、言われそうですが、自分の顔も、背中も、私たちが見ているのはフィルターを通してのみ…。

だから鏡という道具を曇らせてはいけないし、他人をとおして自分にフィードバックさせなくてはならないんですね。

ところが、私たちには自我意識があるから、私を快くしてくれる人は「スキ」、私を不愉快にさせる人は「キライ」になってしまうんです。

これって、煩悩そのもの。

怖いのは、これを放っておくと、人は醜くなるということです。

だから、『ヨーガ・スートラ』では、人との関わりを大事にするんですね。

一昨日から佐賀にきています。

今日から明日にかけて福岡ヨーガ連盟大会です。(荻山貴美子)

 

 

 

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