「よだかは、実にみにくい鳥です。
顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。
ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。」
宮沢賢治の「よだかの星」の出だしです。
容姿は醜いけれど、心は、とびっきり清らかなよだかは、「何故こんなに皆から嫌がられるのだろう!」と悩みます。
そして、よだかは生きていくために、かぶとむしや、たくさんの羽虫を殺していることにも悩みます。
「僕はもう虫をたべないで餓えて死のう。いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう」
巣から飛び出したよだかはお日さまに出会います。
「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。灼けて死んでもかまいません。私のようなみにくいからだでも灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。どうか私を連れてって下さい。」
「お前はよだかだな。なるほど、ずいぶんつらかろう。今度そらを飛んで、星にそうたのんでごらん。お前はひるの鳥ではないのだからな。」
そう言われたよだかは東西南北のお星さまに同じように頼みました。
しかし、すべて断られ絶望したよだか…。
それからよだかは、どこまでも、どこまでも、まっすぐに空へのぼって行きました。そして力尽きたよだかは、涙ぐみ、もういっぺん空を見上げました。
それがよだかの最後でした。
血のついたクチバシは少し歪んではいましたが、心もちは平安に満ちていました。
この物語の最後がとても美しいです。
「それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。そして自分のからだがいま燐(りん)の火のような青い美しい光になって、しずかに燃えているのを見ました。(中略)
よだかの星は燃えつづけました。いつまでもいつまでも燃えつづけました。」
いつか読もうと思っていた宮沢賢治の「よだかの星」。
宮沢賢治の作品には仏教思想があります。
そして深い味わい…。
北海道ヨーガ連盟大会で再認識しました。
素敵な朗読に、束の間の宇宙の旅。
素晴らしい連盟大会に拍手です。
昨夜、福岡ヨーガ連盟を終えて帰宅しました。
興奮冷めやらず…
そのことは次回アップします。
今日はヨーガまんだら講座。
皆さんと、朝日カルチャーセンターでホームヨーガの素晴らしさを毎月確認し合うクラスです。
ヨーガの教えは深いですね。
いつになったら本当のところをつかめるのでしょうか?
只今、甲府にいます。
明日は、岩下鈴香教授率いる八ヶ岳塾のゼミナールです。(荻山貴美子)