日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

PK-ヨッパライ 偏狭さが差別を生む

2016年11月18日 20時38分05秒 | 思うがままに

インド映画「オーム・シャーンティ 恋する輪廻」と同じくらい面白い映画でした。

映画のタイトルは「PK」  。

ネタバレになってしまいますので詳しくは語りませんが、飲んでもいないのに「ヨッパライ」と渾名される男性の物語です。

先日の青山NHKの懇親会は話題豊富でした。中でも映画の話題で大いに盛り上がり、映画にはちょっと厳しい男性が、あの映画は面白かった!と絶賛されたのです。

それで、「ヨーガまんだら」のプリントもできたので早速、観てきました。

娯楽性が高く、宗教とは何か…にまっすぐ向き合っています。

宗教の違い、人種の違い…

すべて由々しき差別です。

アメリカのリンカーン大統領は黒人解放運動に心血を注ぎました。

リンカーン記念館で、キング牧師は「私には夢がある」という演説をしました。人種差別の終焉を呼びかけたのです。

しかし、志半ばで糾弾に倒れました。39歳の若さでした。

トランプ氏が次期大統領に決まった途端、またアメリカでは堂々と人種差別が行われるようになったようです。

振り出しに戻りました。

今日の映画は自分の宗教しか認めないという偏狭さに警鐘を鳴らしています。

随分前のことですが、立正佼成会にホームヨーガのクラスがありました。マントラもキールタンも唱えていました。

上智大学の門脇佳吉先生のご依頼で先生のお住まいでホームヨーガのクラスを作っていただいたこともあります。勿論、クラスでは讃美歌ではなくインドのマントラとキールタンでした。

門脇先生は大森曹玄老師から法統を受け継いだそうですが、禅とキリスト教を比較研究されていました。

しかし、世の中はこんな大らかなかたばかりではありません。

ヨーガを宗派と誤解してオームを排除する宗教団体もあります。これって本当はおかしなことなんです。

田原豊道先生が産婦人科の先生や看護師さんの研究会に講師として呼ばれたことがあります。

ヨーガの四季NO45「ヨーガ(瞑想法)と母性本能(生命力)と題して掲載させていただいています。

次のようにおっしゃっています。

【日本ではお寺に行きますと仁王様が「アー」と口を開け、「ウン」と口を閉じています。「阿吽の呼吸」という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、これは「オーム」を分解しているんです。お宮に行きますと、狛犬が「アー」と口を開け、「ウン」と口を閉じています。オームなんです。日本中オームなんです】…と。

こうもおしゃっています。

【オームは大宇宙、大生命の波長のシンボルなんです。その大宇宙の大生命が私たちの外側におわすというだけではなく、私たちの身体の中におわします。それをアートマン(魂)と言っています。それが「オーム」なんです。その魂を表に…。それがオームを唱える意味です。呼び出し音なんです】

そういえば思い出しました。

もう随分前のことです。あのオーム真理教の時代です。

私の知人が「ヨーガ」をしたい…とおっしゃられたので、ご自宅に何度か伺ったことがありました。

さすがに「オーム」を唱えないでください…とは言われませんでしたが、「オーム」と唱えると、近所の目を気にされてか慌てて窓を締めるのです。もうオームの説明をする気にもなれずキッパリとそれ以来行かなくなりました。短気でしたね。私って。(笑)

偏狭さがすべての差別を生みだすのだと思います。

月曜日は「ヨーガまんだら」の講座です。遠方から見える方は、せっかくですから、この映画をご覧になってはいかがでしょう。劇場は新宿シネマカリテです。(荻山貴美子)

 

 

コメント (1)
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