いつの話? って話が多々あるかもしれません…。
とりあえず8月分
VS嵐 ゴールデン200回記念
「ね、何か言うことな~い?」
「へ?」
家でソファにゴロンとしてスマホを眺めていたら
翔くんが突然そう言ってニコって笑いながら
ソファの前に座って顔を覗き込んできた。
“何か言うこと? 翔くんに何か言う事なんてあったっけ?”
そんなことを考えながらニコニコと嬉しそうに
見つめてくる翔くんの顔を眺めた。
「……別にないけど」
「ええ~あるでしょう?」
考えたけどなんにも思い浮かばなくってそう言ったら
翔くんはびっくりした表情を浮かべながらそう言った。
「……」
「……」
そのまま黙ったままで考えていたら翔くんが
ワクワクしたような顔をして見つめてくる。
「ん~やっぱナイわ」
「ん~もう。今日は俺のあご攻略記念日でしょ」
あ~そう言えばそんなことがあったっけね。
なんて思いながらその顔を見ると、えっへんって感じで
そう言ってくるから思わず吹き出しそうになった。
「何か今、笑いそうになったでしょ?」
「え、そんな事ないよ?」
でも正直に答えたら怒られてしまいそうで
思わずそう言って誤魔化す。
「俺、初めて攻略したんだよ、すごくない?」
その顔をみると、凄く嬉しそうで
褒めて~褒めて~って顔をしていた。
“そんなに嬉しいものかな?”
でも、アゴなら翔くんが達成できていなかっただけで
自分自身もそうだけど松潤やゲストの方々も何度も達成してるしな~
なんて思いながらその嬉しそうにしている翔くんの顔を眺めた。
「俺、頑張ったんだから」
「うん、頑張った頑張った」
翔くんがそう言ってくるから頑張ったねって
言ったら不満そうな顔をする。
「その言い方~。そりゃあ、智くんは何度も達成してるけどさ」
「まあ、ね」
「でも凄く大変だったんだから」
そう言って口を尖らす。
「ふふっまあ、あれホントきついよね」
「そうだよ。智くんはデキる人だから
たいしたことないかもしれないけどさ」
デキる人って。
「それに最近じゃコツも掴んじゃってかなり余裕じゃん。
だけど俺にとって達成できたことは感無量のできごとだったんだから」
何だか凄いこと言ってるぞ?
「そんなに凄いことだったの?」
「そうだよ~」
「っていうかさ腕の筋力があるのはわかるけど
もっと腕だけじゃなくて身体全体を使うと楽だと思うんだけど」
「それができないの~だから今まで登れなかったの~」
そう感じたことを言ったらそれが出来てれば苦労しませんって
顔をして訴えてくる。
「そっか」
「ね、だから、褒めて褒めて」
「うん、すごいすごい」
「それだけ?」
……足りないらしい。
「よく頑張った、頑張った」
「なんか無理やり言ってない?」
そう言ってまた不満そうな顔をした。
あ~そんな大層なことだったなんてわかってたら
ケーキでも買ってきといたのに。
「そんなことないよ。それに登りきったときの翔くん可愛かったよ」
「え~かっこいいじゃなくて?」
そんなことを思いながらそう言ったら
また不満そうな顔をした。
「ふふっ不満そうな顔してるね」
「だってさ、やっぱかっこよかったって言ってもらいたいじゃん」
「ふふっかっこよかったよ。ただあそこちょっと高いじゃん。
だから降りれるかなってちょっと心配しちゃった」
そうだ、あの時翔くん高いとこ苦手だから大丈夫かなって
そればっかり気になってたんだった。
でもそう言うとやっぱり不満そうな顔。
「今日の翔くんすご~くかっこよかったよ」
そう言って、ちゅっと頬にキスをしたら
嬉しそうに、うんって言ってようやく満面の笑顔を見せた。
普段は冷静で真面目な姿でニュースなんて読んだりしちゃってるのに
(しかもその姿がかっこいいと何度も言ってるのに)
こういうところがかわいい人なんだよね
そう思いながら心の中でクスッと笑った。
VS嵐 8月28日 ほっとけないチーム
『大野解説員的にはどうですか?』
『いや、さっきと似てるよね?』
『さっきと似てる?』
『ほっとけないチームの方ね?』
『真ん中あるバージョンになっちゃったぐらい』
『真ん中あるバージョンです』
『あのみなさん真ん中縦で想像されるかと思うのですけど
大野さんの場合はあの横の真ん中で話をされているんですね~
あ、大野の解説員です』
「翔さん、さすがですね?」
楽屋で一人でいたらニノがそう言って話しかけてきた。
「え~何が?」
なんのことか分からずそう言って聞き返す。
「さすが大野さんの解説委員。
わかっていらっしゃる」
そう言ってニノはクスリと笑った。
「ああ、あれ? でも、にのもわかってたでしょ?」
「まあね」
にのも、さっきと似てるって智くんが言った時
瞬時に察して答えていたもんね。
「でもさ、あれやっぱ俺ら以外だとわかんないんだよね~」
「確かに。俺らはすぐ理解できたけど
ほかの人たちってみんな頭の中がハテナマーク
になってたからね」
智くんの話し方って感覚的なんだよね。
「そうなんだよね」
「だからつい解説したくなっちゃうんだよね~」
智くんはあまり多くを語らない人だから
こういうことが言いたいんだよって
つい伝えたくなっちゃうんだよね。
「まあ、俺らにしかわかんないからね」
「そうね、もう長いこといるから
俺らだけはわかっちゃうね」
そう。智くんの言いたいことは瞬時にわかるけど
周りがなんの事かわからず呆然となってて
初めて伝わってなかったんだってわかるくらいに。
「ふふっでもまあ、それだけじゃないですけどね」
「え? それってどういう意味?」
「いえ、別に。翔さんは大野さんの一番の解説者ですから」
そう言ってニノは意味深に笑うと
俺、トイレって言って歩いていく。
“大野さんの一番の解説者?”
まあ、確かに言われてみるとそうなのかもしれないな。
なーんて思いながら、歩いていくにのの後ろ姿を眺めた。