ツアーも発表されて、新しいアルバムも発売されて、Mステにも出演して
自分でも今さら? とすごーく思いますが
しやがれを見て何だか書いてみたくなったのでした。
そしてお話というよりかは、
またまたファンブログみたいな感じです。。
その曲はテクノサウンドというのだろうか。
歌声にもエフェクトがかけられていて
智くんの楽曲としては珍しいタイプの曲だった。
アップテンポでカッコいい曲。
そして一度聴いたら耳に残るサウンド。
その曲をエフェクトに負けない声で見事に歌い上げる。
だからきっと。
ツアーではかっこよく歌って踊って
また会場中を魅了するんだろうなと、そう思っていた。
でも。
それは今までに見たことがないダンス。
それを表情一つ変えず歌い踊りあげる。
一つ一つの動きが様になっていてかっこいい。
そしてストーリー仕立てになっているのだろうか
時折見事なパントマイムを交えながら歌い踊る。
そして蹴り上げるような動作で見事なステップを踏んでいく。
もはや足の動きはどうなっているのかわからない。
でもどれだけ難しいダンスを踊っているのかわかる。
それなのに相変わらず軸は真っ直ぐ保たれたまま。
そしてそこからのターンの見事な動き。
その美しいターンに見惚れる。
そして相変わらずの高速のステップ。
手の動きも足の動きもめちゃくちゃ高速なのに
一つ一つが丁寧で美しくてかっこいい。
そしてあれだけの高速のダンスを踊りながらも
動きが綺麗なせいかどこで止めても決まっていて
一切無駄な動きがない。
そんな美しくもカッコいい歌とダンス。
そのノリのいいサウンドと圧倒的な歌とダンスは
会場中の視線を集め魅了する。
それなのに。
最初はカッコいい智くんのシャワーシーンが映し出されていたスクリーンは
なぜか智くんの変顔がこれでもかってくらい映し出される。
そのカッコいい歌とダンスと後ろに映し出される変顔との
あまりのギャップに会場中にどよめきが起きる。
でもそんな状況の中でも智くんは気にも留めず
表情一つ変えずカッコいいダンスを歌い踊り続ける。
見た事のない凄いステップと高速の動き。
かなり体力も使うのだろう、空中に汗が舞い踊る。
でも相変わらず智くんは息一つ乱すことなく
何でもない顔をして見事なダンスを踊り続ける。
そして。
そんなめちゃくちゃカッコいいダンスを踊っているのに。
後ろのスクリーンには相変わらず変な顔をしている智くんが出てきたリ
バックでの智くんではあり得ないほど下手なダンスを踊っていたり
ターンを失敗して転んでいたり
ステップが分からなくなって踊るのをあきらめていたり
隣の人を覗き込んだりしている智くんがいて
会場中の笑いを誘う。
「……」
そしてそんな状況の中でも、智くんはまるで気にすることなく踊り続ける。
かっこいいダンス。
かっこいい智くん。
でも後ろにはとんでもないことをしている智くんがいて
相変わらず変顔をしている姿が大画面で映し出される。
それはもうカオスな状況。
何百人といる智くんが踊っている姿は圧巻で
その前で踊る智くんはめちゃくちゃかっこいいのに
画面が切り替わると変顔の智くん。
そしてその前で平然とカッコいいダンスを踊り圧倒し続ける智くん。
その姿を見ながら凄い人だと、
やっぱりかなわないと
そう思った。
久々に二人でまったりと部屋でお酒を飲みながら過ごす時間。
この時間が最高なんだよねと思いながら至福の時を過ごす。
「DVD貰った?」
「貰った、貰った」
「改めて見てみて、智くんのやっぱ凄かった」
あれだけのカッコいい歌とダンス。
あれを魅せるだけでも十分なのに、
あの演出は一体どこから思いつくのだろう。
「そっかな?」
でも智くんはいつもと同じように何でもない事のようにそう答える。
「相変わらず進化し続けているんだなって感心しちゃった」
一体智くんの頭の中はどうなっているのだろう。
その才能は遠く果てしなくて、時々分からなくなる時がある。
「んふふっそれ去年も言ってなかった?」
「だって最初見た時もみんなして度肝抜かれたもん」
前の年は暁に魅了された。その前の年も、その前の年も…
そして今回はBad boyに見事にやられた。
智くんは何でもない事のように笑うけどこの年になってもまだ
進化し続けるって凄い事だ。
そう言えばzeroにゲストに来てくれた時に言っていた(2016)。
『これから40に向かうじゃん、俺も同じだけどさ。
若い人たちも増える中で意識を変えていこうみたいのはあるの?』
『ちょっとはあって。考え方とかじゃなくて
30過ぎて体力的にとか身体的に勝手な意識で
みんな劣っていくじゃない、こんな腹になっちゃったみたいな』
『実際そうじゃなくてもね。何となくそうなっちゃうよね』
『俺も一瞬なったんだけど、でもそれいやだなと思って、改善してるね』
『(カウコンで東山さんと共演して)年齢ももう50近くて、
それでほぼぶっつけでやられたときに
こんな人いるんだ、この人カッケーって思って。
同じジャニーズの先輩にああいう方がいるとやっぱりまだまだ
だなって思って。たるんじゃいけないって』
その言葉に。
新しいダンスに挑戦し続けること
新しい演出にこだわり続ける事は
そういう意味もあったのかなとも思う。
「やっぱ智くんはかっこいいよね」
「え~翔くんの方がカッコいいよ」
「……」
いつもそういうと何でもない顔をしてそう言う。
でもその才能は一体どこまであって
そしてどれだけ隠し持っていて
これから先どれだけ進化をしていくのだろう。
もともと努力を見せない美学を持っている人だと思っていたけど。
かっこいいのにそれだけを見せない美学をも持ち合わせていているけど。
以前、自分のステージになると、会場中の観客が
急にシーンと静まり返ってしまうのが嫌なのだと言っていた。
そのせいなのかはわからないが楽しませたいという気持ちが強く
いつも貪欲に先へ先へと追い求めている気がする。
リーダーとしては珍しく後ろから見守るタイプだと
自分でも言っているし周りからもそう思われているけど
実は違うのではないかと思う。
本当は誰よりも前にいて引っ張っていっているのは
実はこの人なんじゃないかなと思っている。
どれほどかっこいいかだなんてまるでこだわらない。
自分がどれほど凄い事をやってのけているのかなんて考えない。
真のエンターティナーなのではないかと思う。
「でもまあ、あれは嵐だからできたことなんだけどね」
「嵐だから?」
「そうだよ、じゃなかったらできなかったよ」
そう言って智くんは何でもない事のように笑う。
嵐じゃなかったら?
嵐じゃなかったらできなかった?
そう言えばあの時のzeroでも言っていた。
『やっぱり一人じゃ無理だなって思う。メンバーがいて安心感がある
一人だと多分その冗談いう事すら怖い、みたいな』
『5人でいるから大野智のリーダーでいられるって事?』
『いられるし、成立しているんじゃないかな、みたいな』
その言葉が凄く嬉しかった。
「何か俺やっぱり智くんの事好きすぎるわ」
「好き過ぎるって」
その考え方も
その生き方も
好きという言葉だけじゃ全然足りない。
「だってそうなんだもん」
「変なの」
そう言って笑う。
でも。
その存在に、
その姿勢に
いつも感心している。
いつも新しい事に挑戦し続けるその姿も
圧倒的なパフォーマンスも
とどまることを知らないその進化にも
いつも尊敬してやまない。
「嵐として一緒にいられて本当によかった」
「おれもよかったよ」
「ほんと」
「うん」
その言葉に嬉しくなって、その身体をぎゅっと強く抱きしめる。
ここにくるまでに色々あった。
苦しい時代も辛い時代もあった。
後輩に先を越され色々辛らつな言葉を言われたこともあった。
事務所にお荷物扱いされた事もあった。
「好き」
そう言ってキスをする。
今こうして二人で一緒にいられることが
嵐として今の立場に5人で一緒にいられることが
夢みたいな気がする。
そして唇がはなれるとお互い顔を見合わせてくすっと笑った。
そしてそのままその華奢な身体を押し倒し上からその綺麗な顔を見つめると
智くんが真っ直ぐな視線で返してくる。
ずっと昔から智くん才能に気付いていた自分にとって
その才能をずっと世に出したいと思っていた。
これほどまでに才能があるのに埋もれてしまうのは
もったいないとずっと思っていた。
そして、今。
『逆に櫻井さんに聞きたい事ってありますか?』
『嵐としての夢って何ですか』
『……』
『でかすぎた?』
『難しいね』
『……』
『……』
『……』
『ま、夢って何ですかって言うと、この夢から覚めない事かな』
「何だか真面目な顔してる」
そう言って智くんがくすくす笑う。
「……」
「……」
過去の事、今の事、智くんの事、色々な思いが溢れて止まらなくなって
何も言えず見つめていると下にいる智くんが俺の身体を引き寄せた。
そして吸い寄せられるようにその唇にキスをする。
「くち あけて」
「……!」
唇が離れると智くんが小さくそう、呟いて唇に手を置いてふっと笑った。
その言葉に導かれるように軽く口を開くと
そのまま引き寄せられる。
そして吸い込まれるように唇を重ねると
そのまま舌を絡ませ合い深いキスをする。
夢みたいなこの時間。
夢みたいな今の状況。
そう。
嵐としての夢は、この夢から覚めないこと。