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きらり

ありふれた日常 part11(チャリT)

2013-06-17 18:28:28 | 山コンビ ありふれた日常
[つづきものにつまづいていて← 先にこっちをupです。]








「…そういえば何でもしてくれるって言ってたよね?」
ソファに寝そべって雑誌を読んでいたと思ったら
突然起き上がって思い出したように智くんがそう言った。


「何か思いついたの?」
そう言えばそんなこと言ったっけと思いつつ聞いてみる。
「残念ながらそれがまだ考えつかないんだよね~」
智くんはそう言って、んふふっと笑った。


「…例えばだけど、翔くんだったら何て言う?」
智くんはちょっと考える表情をするとそう聞いてきた。
「俺は、俺の絵描いてって言う」
その言葉に即答する。


智くんは、またそれを言う?って顔をするけど今は
やっぱりそれしか考えられない。
他の望みは叶えられるかも知れないけど
絵だけはやっぱり別、と思う。


昔からこの人の描く絵が好きだった。
自分には描けないというのもあったし
智くんが描いている姿を見るのも好きだった。
だからやっぱり絵は特別、と思う。


「……じゃなかったら絵のコラボ とか」
智くんが何ともいえない複雑な表情をしていたので
ならばとそう言ってみる。


今年のチャリTは芸術家の草間さんとコラボだという。
そして去年は奈良さんとだった。
世界的に活躍されている方々と対等に制作してるっていうのが
普通に凄いんですけど。


どちらもお二人の特性が生かされていてそれでいて可愛らしくて
凄く素敵なチャリTだった。
特に今回のは智くんの繊細さが十分に発揮されていて
とにかく素晴らしいの一言で。


そんな芸術家の方々と対等に創り上げていく智くんが
羨ましくもあり誇らしくもある。
制作映像も凄くかっこよかった。
あんな感じで自分も智くんと作ってみたい。
まぁ才能の差がありすぎてコラボになるのかは微妙だけど。


そういえば昔、二人で曲を作った事があったっけ。
二人で作り上げていくって作業が凄く楽しくて大好きだった。
あんな感じで二人で作り上げてって事ができたら、なんて思ってたら
「……昔しなかったっけ、Gだったか何かで」
智くんは突然思い出したようにそう言った。


「G?」
Gって深夜番組の?
「……もしかして神経衰弱の事言ってる?」
智くんはそうそうそれっと言って嬉しそうに笑う。
「あれははっきり言って屈辱的なコーナーだったよなぁ」
そうあの時の事を思い出しながら言うと智くんは声を出して笑った。


「なんか俺の描いたトトロは雪だるまとか言われちゃうしさぁ。
ってそういうんじゃなくって、コラボ。
ちゃりTみたいなのがいいの。」
自分には絵の才能はないけどでも智くんとコラボしたら
何だか素敵なものができるんじゃない?
そう思いながらそう言うと智くんは何とも言えない顔をする。


「まぁ俺には絵の才能は皆無だけどさ」
智くんが戸惑った表情をしていたので
そういって自嘲気味に笑った。


「翔くんは絵の才能はアレだけど、キャスターっていう才能があるじゃん」
智くんは慰めているのかそんな事を言い出す。
「アレって」
その言葉に思わず突っ込む。


「んふふっ、でもホントキャスターなんて俺には絶対ない才能だよ。
絶対無理だもん。それが出来る翔くんは本当にすごいと思う」
智くんはいつもこの仕事の事褒めてくれるんだよね。
「ふふっ。ありがと」
もう本当に智のためにやっているようなところがありますから。


「あんなさ、裏では考えらんない位の膨大な資料に目を通してさ
勉強してる量だって半端ないじゃん。
俺だったらちょっと読んだり勉強するだけで睡魔が押し寄せるよ。
だから絶対無理」
そう言って笑った。


「だからホントは俺が翔くんの姿をしてぜろに出てみたいって
思ってるんだけどそれは無理だし~」

「ふふっ前もそんなこと言ってたね」

智くんは本当にキャスターという仕事を尊敬してくれている。


「そう、何にも分かんない俺が翔くんの姿で澄ました顔で座ってるの」

「ふふっ。俺の契約が解除されちゃうからやめてね」

そう言ってお互い顔を見合わせると二人で笑いあった。


「まぁ考えとくから楽しみにしててね~」
智くんは顔を近づけてきたと思ったら
ちゅっと唇にキスをしてニヤリと笑った。


「う、うん」

「んふふっ。翔くん好き」

首に両腕を回してきたと思ったらそう言って
ちゅっとまた触れるだけのキスをする。
やっぱりこの人にはかなわない。


「覚悟しときます」

「んふふっ。翔くんかわいい~」

そう言ったかと思うとギュッと可愛らしい顔で抱きついてきた。
“可愛いのはそっちでしょ”
そう思いながらその身体をぎゅっと抱きしめ返すとそのまま深いキスをした。

ありふれた日常 part10(家族げーむ)

2013-06-04 18:03:01 | 山コンビ ありふれた日常
[家族ゲームのスタッフの方のツイを読んで書きたかったやつです。 つづきものが途中なのですが…]



『……』


『……櫻井くん、どうしたの?』


『さっきから、あの写真が、女装した大野にしか見えないんですけど』







「何さっきからニヤニヤしているんですか?」
楽屋で二人。
翔さんは何やら画面を見ながらずっとニヤニヤしている。


「え? 俺、ニヤニヤしてる?」
相変わらずだけど自覚はないらしい。
「はい。さっきからずーーっとニヤニヤしてました」
まぁ、どうせ大野さん関連だろうと思いつつそう返事をする。


「嘘っ。そんなに長い間ニヤニヤなんてしてないでしょ」
本当に自覚がない人なんだよね、翔さんって。
「何ならそのニヤニヤしている姿を動画で撮っておいたので見せましょうか?」
そう言って水戸黄門のように差し出した。


「……。」
翔さんは少し自覚があったのか黙ってしまう。
「……ところで、何見てたんですか?」
動画なんて撮ってるはずないのに、と思いつつ
何をそんなに嬉しそうに見ていたのかと興味がわき聞いてみる。


「なんでもいいでしょー」
翔さんは照れくさいのかそう言って隠そうとした。
「気になるじゃないですか。見せて下さいよ」
隠そうとするとますます見たくなるんですけど。
そう思いながらしつこく聞いてみる。


「……もう、誰にも言わないでよ?」
翔さんはあまりのしつこさに諦めたのか、
本気で動画を撮られたのかと思っているのかそう言った。
「もちろん。誰にも言いません」
その言葉にしぶしぶ差し出した。


「……これって、何 ですか?」

「プリクラの機械だけど?」


意味わかんない。


「……ねぇ?」

「はい?」


その意味ありげな顔に、
嫌な予感がしつつ返事をする。


「そのプリクラの機械に写っている女の子の写真
大野さんにそっくりじゃない?」

「……は?」


翔さんはバレちゃったら仕方ないとばかりに途端に嬉しそうに話だす。


「ドラマの撮影でその機械があってさー。
最初見た時ビックリしちゃったんだよねー」

「……はぁ」


こちらの思いを気にする風でもなく
そう言って嬉しそうに笑う。


「もうとにかく大野さんにしか見えなくてさ。
撮影の間中、気になっちゃって気になっちゃって」

「……はぁ」


まぁ、女装した大野さんに見えなくもないけど。
で、それをわざわざアナタは写真におさめてきたと。
そしてそれを見ながらずっとニヤニヤしていたと。


「ね、そっくりじゃない?」

「……。」


大野さんに対して本当にぶれない人だと半ば感心しつつ
嬉しそうに語るその顔を眺めながら
まぁ、何だか楽しそうだしいいかって思った。




「ね、ニノから聞いたんだけど面白い写真撮ったんだって?」
家に帰ると智くんが嬉しそうにそう話しかけてくる。
…喋ってるし。


「え? いや、そんな面白い写真じゃないよ」
智くんにそっくりの女性モデルの写真。
どんな反応をするのか分からなくて見せるのを渋った。
智くんは頬をぷうとふくらませ納得がいかないって顔をする。


「だってずっとそれ見てずっと笑ってたって言ってたよ。俺も見たい」
そうきたかー。
智くんは見るまでは許してくれないって顔。


「……これ、なんだけど、ね」
そう言って仕方なく写真を見せる。
「……これ? 綺麗な人が写ってるけど」
その写真を見て意外そうな表情を見せた。


「キレイ? まぁそうだ、ね」

「……? 好みのタイプだったから撮ったの?」


智くんは不思議そうな顔をして聞いてきた。


「いや、まぁ、好みのタイプっていうか」

「……?」

「…いや、智くんにそっくりだなって思って」

「……はっ?」


写っているのは女性モデルの写真だからか
意味がわからないって顔をする。


「いや撮影で見かけたプリクラの機械に映ってたその写真が
女装した智くんにしか見えなくてさぁ思わず撮っちゃったんだよね」

「……はっ? 訳わかんない」

「わかんなくてもいいの」

「……?」


だって智くんがいつでも基準だから。
綺麗な人だとかそうでないとかは関係ない。
ただ智くんにしか見えなかったから気になっただけ。
智くんにそっくりだったから撮っただけ。


「智くんに関係あるものは何でも興味深いって話」


そう言うと、ますます訳わかんないって顔をする。


智くんが何かを見てたのなら何を見ていたのかと気になる。
何かを呟いたなら何と呟いたのか気になる。
智くんが笑っていたなら何で笑ってたのか気になるし
どんな顔して笑っているのか気になる。
それと同じで智くんに似てると思ったから気になっただけ。


「……変 かな?」
ちょっと不安になってきてそう聞いたら
「…うん、ちょっと、ね」
そう言いながらも満更ではないって顔をする。


“そういうところもかわいいんだよね”


ま、智くんに関係あるものというよりかは
智くんそのものに一番興味があるんだけどね。
もう長い事一緒にいるのにその思いは減るどころか
年々増してっているのが不思議なんだけど。


そう思いながら顔を見つめると、ん?って顔をして見つめ返す。


「好きだよ」

「…変なの」


智くんはそう言ってんふふっと笑う。


「好きだよ」

「…知ってる」


両手で顔を包みこみながらその言葉を繰り返すと
智くんはそう言って少し照れくさそうに笑う。

そのままその唇に唇を重ね合わせた。


「俺も好きだよ」


唇が離れるとそう言って見つめた。
その綺麗な顔を見つめる。
どんなに一緒にいても飽きない。
出会った頃からずっと惹かれたまま。
今も。


「愛してる」


そう言ってその身体を抱きしめると深いキスをした。