yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

謎解きは… part4

2013-02-26 16:55:52 | 謎解きは…


ある日、また事件が起こった。
解決の糸口が見つからないまま時間ばかりが過ぎていく。


翔は智の知恵を借りたかったが
その事件は難解でその現場を実際に見ないと
解明は難しいと思われた。


時間が勝負なこともあり翔は焦っていた。
家に帰り智にどうしても現場を見て解明してほしいと頼む。
しかし智はまだ家の仕事が終わっていないだの
写真かビデオなどに撮ってきたものをみせてほしいだの
なんだの言って家から出ることを渋る。


翔はますます焦る。
何とか智を言いくるめ車に乗せ現場に向かった。
智はあれほど嫌がっていた割には
現場をくまなく検証し事件解決へと導く答えを出した。
そして事件は無事解決にむかう。
翔は智に感謝し家へと送り届けた。


「今日は、ありがとね。
あと2時間位したら家に帰るから」
そう言って翔はまた仕事に戻っていった。


そしてきっかり2時間後、翔は家に帰ってきた。
智はいつものように翔を迎え入れる。
しかし難事件が解決にむかった事で翔はかなり上機嫌になっており
智の異変に気付かない。


智はいつものように食事の準備を始めた。
しかし身体が思うように動かないのか
思考が働かないのかちょっとしたミスを繰り返す。


「……?どうかしたの?智らしくない ね」
と言い終わる終わらないかの瞬間に
智は膝から崩れ落ちるように倒れてしまった。


「智っ?」
智は完全に意識を無くしてしまっており反応がない。
額に手をやるととても熱く頬は真っ赤になっていた。
翔は慌ててベッドに寝かせるとホームドクターを呼んだ。


祖父母の時代からであるホームドクターはドクター自身の
代も変わったとはいえ相変わらず親身で
すぐに来てくれ診察をしてくれる。


診察の結果、炎天下にいた事による発熱と
元からあると思われる貧血が重なったせいだろう
との事で今日は点滴をし、
また翌日診察をするという事でドクターは帰っていった。


翔は目を閉じたままの智を見つめる。
メガネを外して目を閉じている智は
熱のせいで頬を真っ赤に染めていたが、とても綺麗な顔をしていた。


翔は智の額に優しく手をおいた。
「無理をさせてしまったかな?」
そう独り言のように呟いた。
そしてしばらくその綺麗な顔を眺める。


智は一向に目を覚ます気配はない。
翔は額に当てているタオルを冷たいタオルに変えると
そのままその唇に自分の唇を近づけていき
ちゅっとキスをした。
この時翔は智の事がずっと好きだったのだと気付いた。


謎解きは… part3

2013-02-22 17:02:02 | 謎解きは…


智の素顔を見てからというもの
翔はますます智に興味がわいてくる。


智の事を少しでも知りたくて様々な質問をぶつけるが、
智の方はというと相変わらずで
自分の事は全く答えようとしない。
謎ばかりが深まっていく。


そしてその後も相変わらず事件の相談は続けており
その度に智は全て解決していったので
その事に対する尊敬も強くなっていった。
翔の中で智の存在がどんどん大きくなっていく。



ある日いつものように夕食を食べながら事件の相談をする。
そして翔が食事をしている間、
智はいろいろ本を見たりして調べていたが
翔が食べ終わるとダイニングテーブルの上を片付け
事件を図解を用いて説明を始めた。


自分の目の前にある綺麗な横顔。
じっとその顔を見つめるが一生懸命説明している智は
その視線に気付かない。


そしてそのままそっとその頬に顔を近づけていく。
そしてその頬にチュッとキスをした。
智はびっくりして驚いて顔を離す。
「何をされるのですか?」
顔を真っ赤にしてそう言った。


「ごめん、つい。
何か目の前に可愛らしい顔があったから」
翔は特に悪びれた様子もなくそう言って笑った。
「……?」
智はびっくりして言葉を失う。


「ダメだった?」
あまりにも智がびっくりした表情をうかべていたのでそう聞くと
「困ります」
智は顔を真っ赤にしたままそう言ってうつむいた。


何だかカワイイ、そう思いながら
「ごめん、だって智の頬がやわらかそうで
ちょっとチュってしてみたかったんだもん」
翔は、正直にそう言った。
その言葉に智は呆気にとられる。


「だってさ、智は秘密主義で何にも話してくれないでしょ?」
翔は真面目な顔になるとそう言った。
「それとこれと、どういう関係が?」
意味が分からないといった顔で尋ねる。


「だからさ、ちょっとずつスキンシップを多くしていったりして
仲良くなれたらなあ、何て思って」
そう言って照れくさそうに笑った。
「…仲良く ですか?」
智は戸惑いの表情を浮かべる。


「うん。もうちょっと智と仲良くなりたいんだけど。
でもなかなか智は心開いてくれないじゃん?」
そう言うと自嘲気味に笑った。


「……」
自分と翔とでは立場が違うので
仲良くしたいと言われても、ましてや頬にキスをされても
どうしたらいいのか、ただ困惑するばかりだった。


「ごめん困らせるだけだったね?
自分で遮っといてアレだけど説明の続きをお願いしてもいいかな?」
あまりにも智が困惑していた表情をうかべていたので諦めてそう言った。
その言葉に智は安堵するような表情を浮かべた。
そして分かりましたと言うといつものように事件の解説を始めた。

ありふれた日常 part4(2/14)

2013-02-18 23:05:37 | 山コンビ ありふれた日常

[過ぎてしまいましたが…]






「今日って2月14日だったよね?」
夕食も風呂も済ませ、後はもう寝るだけという状態になっても
まだ恒例のものが智さんから貰えておらず
つい確認するかのように聞いてみる。


「…そうだね」
ちょっとの間をあけて、智さんは静かにそう言った。
「…今年はもしかして、、ナイ とか?」
その低いテンションが気になりつつ、恐る恐る聞いてみる。


「あるよ」
智さんはそう言ったかと思うと、立ち上がって
それらしきものを取りに行った。
そして戻ってくると可愛らしくラッピングされたものを差し出した。


「何だ〜。やっぱ用意してくれていたんだ〜。
嬉しいよ、ありがと〜」
相変わらずのテンションの低さが気にはなったが、
智さんから受け取ると、ぎゅっとその身体を抱きしめた。


やっぱりほかの誰からでもない、智さんからのものが
一番なんだよね、と思いながらそのまま
その唇にキスをしようとしたら手で塞がれてしまう。


「……えっ? ダメなの?」
軽くショックを受けつつそう尋ねると
智さんはうんと頷き、まっすぐな目で見つめる。


「……?」
今日はテンションも低いし(まあ、いつもそんなに高くもないけど)
何か怒らせるような事をしちゃったっけ?
そんな事を考えていたら
智さんの手が伸びてきて両手で顔を包みこんだ。


「……な、何?」
智さんは無言のまままっすぐな目で見つめる。
「あの、智くん?」
話しかけても智さんは相変わらず両手で顔を包み込んだまま無言のままでいる。


「……かお」
そしてようやく口が開いたかと思ったら一言だけそう言った。
「……うっっ。」
確かに最近ちょっと、とは思っていたが
「…これは役づくりなの?」
智さんは両手をそのままの状態にしたまま
真面目な顔でそう聞いてくる。


「……うっ」
何も言えなくて言葉に詰まっていると
「ま、いいけど。
翔くん、仕事大変そうだもんね」
そう言ったかと思ったらゆっくりと顔を近づけてきて
唇にちゅっとキスをした。


「でも翔くんは、しゅっとしている方がかっこいいよ」
唇が離されると、そう言って笑った。
そしてゆっくりと腕が伸びてきて首に回された。
「今年はね、作ったんだよ」
腕を首に回したまま智さんは嬉しそうにそう言った。


「…え?マジで?」
もしかして手作りってヤツ?
その思いがけない言葉に先程のテンションから一転、
一気にテンションが上がった。


「んふふっ。ほんと」
智さんは可愛らしい顔でそう言って笑った。
「え?ほんと?ちょっと見せて?」
智さんが首に手を回してくれているのをほどくのも
もったいないと思いつつどうしても中が見たくなりそう言った。


そしてその可愛らしい包を開けると智さんらしい
凝った作りのチョコレートが入っていた。
「……コ レ?」
いつの間にこんな事?と思いながらも嬉しくて言葉が出ないでいると
「翔くん忙しそうだから元気になってもらおうと思って」
そう言って智さんはニッコリと笑った。


「ありがと、智くん。大好きだよ」
智くんだって忙しいのは一緒なのに、そう思いながら
ぎゅっとその身体を抱きしめると
「あ、でも、あまり食べ過ぎないでね?」
心配そうにそう言ってきた。


「ふふっ。大丈夫。
智くんからのしか全部は食べないし」
その言葉に苦笑いをしながらもそう言って、
もう一度ぎゅっと包み込むように抱きしめると
そのまま深いキスをした。

1月25日 誕生日 part3

2013-02-04 19:31:08 | 山 誕生日


[続けちゃってます〜]





アラーム音が鳴り響き起きる時間を知らせる。


「……」

「……」


「……おはよ、智くん」
まだ眠気の残る中、
なんとかアラームを解除し横で寝ている愛しい人を見つめた。
「……はよ」
まだ眠り足りないのか智さんは目を閉じたまま、
半分眠った状態で返事をする。


「あーあ。誕生日だけど仕事なんだよなあ」
隣にいる智さんを眺めながら、そう独り言のようにつぶやくと
「んふふっ。また誕生日誕生日言ってるし」
智さんは眠いのか目を閉じたままそう言って、クスクスと笑った。


「そりゃそうだよ、誕生日だよ?」
そう言いながら智くんの顔を見つめると
「んふふ。翔くんは誕生日大切しているよね?」
また誕生日の話をしていると半ば呆れているのか
笑いながら言ってくる。


「うん。俺にとっては特別な日だし、凄く大切な日だね」
そう言うと智さんはそっか、と
納得したようなしてないような顔をしてつぶやいた。


「うん。だからこうやって特別な人と
一緒に朝が迎えられるなんて最高な気分なんだけどね」
そう言って身体を起こすと、ちゅっとその唇にキスをした。
「智くんは余りこだわらない人だよね?」
自分と違って智くんはあまり記念日とかには頓着しない
タイプだろうと思いそう言うと、まあねと言って笑った。


「…俺たちって何もかもが本当に違うよね」
智くんは布団から顔だけ出した状態で
ちょっと考えるような表情をしてそう言った。
「…そこがいいんじゃない?
同じだったらきっとつまんないよ」
また誕生日の事を言ってくるのかと思ったら
意外な事を言ってきた。


智くんとは何もかも全然違うからこそ惹かれるし、
だからこそどんなに一緒にいても
決して飽きる事なんてないんだろうと考えていたら
「そんなものかな?」
ちょっと難しそうな表情でそう言ってきたので
「そんなもんだよ」
そう言ってもう一度唇にちゅっとキスをした。


そんな話をしながらいい加減起きなきゃな、と思い
ベッドから出ようとしたら
智くんに手を引っ張られベッドに戻される。
そして仰向けに寝かされたかと思ったらゆっくりと
身体に覆いかぶさってきた。


「さ、智くん?」
そう言うと、智さんはニッコリと微笑み
ゆっくりと唇を近づけてきて、唇を唇で塞ぐ。
「智くん?」
唇が離された、その瞬間に思わず名前を言うと
「翔くん、誕生日おめでとう」
そう言って、無邪気に微笑むと今度は深いキスをしてきた。


これから仕事に行かなくちゃいけないのに
その顔とその行為は反則だろう、そう思いながらも、
智くんからのその口づけについ夢中になる。
そしてゆっくりとその唇が離されると
「翔くん、誕生日おめでとう」
そうもう一度その言葉を言うと頬にちゅっとキスをした。


ああ、可愛すぎる。
「…智くん、好きだよ。愛してる」
来年も再来年もその先もずっとずっとこうやって一緒に過ごしたいと
心の中で思いながら、そう言うと智くんはにっこりと笑った。
そして今度は唇に優しいキスが降りてきた。