yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

シェアハウス part2

2012-10-31 22:27:18 | シェアハウス
「何でマツジュン?」
ベッドに入り、収録中からずっと気になっていた事を聞く。


「んー?なあに?」
すっかり寝るモードに入っている智さんは
今にも眠ってしまいそうな声でそう答える。


「ほら、今日のさ、」
そう言い終わるか終わらないかのうちに
「ああ、誰の部屋に本当は行きたいかってやつ?」
思い出したようにそう言った。


「そう、それ。」
本当は凄く気になっていたけどわざと何でもない事のように言った。
「んふふっ。翔くんを選んでもらいたかった?」
こっちの気持ちを知ってか知らずかやけに嬉しそうな顔でそう言う。


「……。何でマツジュン?」
ちょっと悔しくなったので、智さんの言葉はスルーして
聞きたいことだけを聞く。
「何でって。意味なんてないよ。
やっぱこういう時はマツジュンだなって思っただけ。」
相変わらず智さんらしいけど、訳のわかんない返答が返ってくる。


そんな返答に納得できるはずもなく顔を見つめてると、
急に真面目な顔になって
「だって翔くんを選んだら、生々しいでしょ?」
そう言ったかと思うと身体を反対側に向けてしまった。
「え?生々しいって?
…もしかして気にしてたの?」
あまりにもその言葉が冷めた感じに聞こえ焦って聞き返した。


「別に。じゃ、おやすみ。」
こちらの気持ちにお構いなくあっさりとそう言うとそのまま目を閉じてしまった。


「ええ??もしかして怒ってるの?」
やばい。何だか分からないけど怒らせてしまったみたいだ。
そう思い焦る。
「別に怒ってなんかないよ。じゃ、おやすみ。」
そう言ったかと思うと反対側を向いたまま布団を頭から被ってしまった。


「怒ってるじゃん。ごめんっ。お願いだからこっち向いて」
そう必死に謝るが、反対側を向いたまま布団を被り
既に寝る体勢に入ってしまった智さんはこっちを向いてくれない。


その翔くんの必死な感じを背中越しに受け止めながら
そうやって必死になっている姿が好きなだけなんだよねー。
そうやって困っている姿を見るとつい嬉しくてやっちゃうだけなんだよねー。
そう思いながら、声を出して笑ってしまいそうになるのを我慢していると
「ごめんってばー。ね、許して?」
そう言いながら必死に謝ったり肩に手をかけたりしている。


あまりの必死さにちょっとかわいそうになってきて
仰向けになって布団からちょっとだけ顔を出して顔を見あげると
翔くんは困ったような情けない顔をしていた。


その顔が何だか可愛くてつい声を出して笑ったら
「ん?何だ?怒ってたんじゃないのかよっ」
とたんに立場は逆転する。


「てめっこうしてやる」
そう言ったかと思うと、両方の手で腕を押さえ込み
そのまま顔がゆっくりと近づいてきて
チュッと触れるだけのキスをした。


そしてゆっくりと唇が離れそのまま見つめ合う。


その端正な顔を見上げながら
本当は翔くんを選びたかったんだよ。
だけどシャレにならないかもって思ってやめておいたんだよ。
そう心の中で思ったけどその言葉はしまっておいた。


翔くんはちょっと切なそうな顔になると
「ま、怒ってるより、笑っててくれたほうがいいけどね」
そう言うとその綺麗な顔をゆっくりと近づけてきて優しくそっと唇を重ねてきた。


そしてそれは徐々に深く深くなっていった。

君が好き 2

2012-10-10 01:13:54 | 日記
初めてその場に訪れた時、その人を見本にダンスを踊りなさいと言われた。


だからダンスがとても上手な人なんだろうなと思った。


その時から自分にとって、その人は特別な存在だった。



日々一緒に過ごすたびに好きになっていくこの気持ち。
だけどそんな事伝えたら、その人が困るのはわかりきっているから
だから自分の中にだけにしまっておこうと思ってた。

でもこの惹かれていくこの思いは止まらない。

好きと伝えたらこの人はどんな反応を示すのだろう。
びっくりする?嫌われる?気持ち悪がられる?

きっと優しい人だから自分を傷つけない言葉を一生懸命探すだろう。
そして思い悩むだろう。
だからこの思いは出さずにいよう、そうずっと思ってた。

だけど、誰からも気に入られ好かれるその人を、
みんな確実に好きになっていく。
メンバーも決して例外ではなかった。

それは自分の気持ちとは違うものだったかもしれないけど、
自分の中にある醜い嫉妬心と独占欲が支配して、
たまらない気持ちになる。

そんな気持ちを知ってか知らずか
その人は屈託なく話しかけてくる。
その度にドキドキしたり悩んだり。

その人を見るたびにますます好きになっていく自分がいた。

そんな自分の気持ちがいつしか、どうしようもなくなってきた。
一緒にいればいるだけ好きになる。
苦しくて切なくてどうしようもない。

いつしか、その人をわざと避けてしまうようになった。

勘のいいその人は直ぐに避けられていることを察し、
自分に合わせて距離を保つようになった。
凄く悲しそうな表情をしながら。

傷つけているのはわかっていた。
だけどもう自分自身どうしようもなかった。
一緒にいればいるだけ好きになる。抑えがきかなくなる。
距離を置くしかなかった。

そんな日が何日も続きメンバーにもだんだん気づかれる。
喧嘩したのかと、何かあったのかと心配された。

そうじゃない。
自分が自分の気持ちに折り合いがつけられなくて一方的に避けているだけ。
だけどそんなことはメンバーにもどうしても言えなった。

その人はというと。
理由は分からないけど避けられていると言う事実を理解し距離を置いて
こちらの様子を伺っている感じだった。
そんな事をさせてしまう幼稚な自分が申し訳なかった。
こんな事をしていたら嫌われるだけということも分かっていた。


そんなある日の事、楽屋で二人きりになった。

いつもは離れてお互い様子を伺っているだけだったが
その人は何かを決意したように近づいてきた。
そして意を決したように
「俺、何か悪いことした?」
そう小さな声で、でもはっきりとそう言った。

この人は弱そうに見えるけど実は自分なんかより
よっぽど強い人だと改めて思った。

「……。」
本当は言いたいことや謝りたいことが山ほどあった。
それを言わせてしまったのは自分が未熟なせいだから。
智くんは何一つ悪くない。
そう思うだけで涙が出そうになる。

それはその人も同じようで
理不尽に避けられ多分人生の中でこんなことされたことが
ないだろうと思われるその人にとって、思い悩んだ日々だったのだろう。
涙が出そうなのをこらえているようにみえた。

「ごめん…。
大野くんは悪くない。」

涙を堪えながら何とかそう一言だけ言うのが精一杯だった。
そしてこのいつ誰か入って来るかわからない状況で
これ以上伝えるのは難しかった。

今日の上がり時間は同じだ。
終わってから二人きりで話したいと何とか伝えた。

納得のできない返事しかもらえず、
返事を引き伸ばされる形となり納得はできていないようだったが了承する。

それからは、収録中も上の空でどうしようかとずっとそれだけを考えていた。
言って困らせるだけのことを本当に伝えていいのかどうなのか。
相手を困らせるだけではないのかと。

でもこの状況が何も分からず戸惑っているばかりのその人を
苦しめるだけのような気もした。
















収録も終わりやっと解放される。
いつも使っている個室のある、ある場所に呼び出す。
その人は暗い顔で部屋に入ってきた。

何から話せばいいのかと頭をめぐらせる。
「あの、今までごめんなさい」
とりあえず謝らなくてはと思い謝った。

その人は涙を堪えながら
「何で…。何で、今まで……避けられてたの?」
言葉に詰まりながら何でかと問う。
当然だ。

「ごめん、大野くんは本当に悪くない…オレが…」
いざとなるとどうしてもその後の言葉が続かない。
「……うん」
その人は理不尽な扱いをされたにも関わらず言葉を待っててくれる。
その優しさに泣きそうになる。

「大野くんが……」
意を決し言おうとするがその後の言葉がやっぱりどうしても出ない。
それでもその人は静かに待ち続けてくれる。
「……うん?俺が?」
そして優しく問う。

「大野くんが……好きで…。
凄く好きで…それが辛くて…どうしようもなくて…」
何とか言った。
「……うん?」
顔を見れない。
ただ大野くんの優しい声だけが響く。

「…ごめん。…それでわざと避けてた」
そう言って涙が出てしまいそうなのを堪えながら何とか伝えた。
「……。」
暫く重い沈黙が続く。

「…え?……って事は俺、嫌われてたんじゃなかったの?」
ようやく理解したのかその人は安心したような、
そしてびっくりしたような感じでそう言った。

「嫌い?……いや…むしろ好きすぎて。
で…これ以上好きにならないようにしようと思って…」
もう思いをぶつけてしまおうと思った。

「え?何で好きだからって避けられたの?」
その人は納得ができないようでそう言った。
「…いや…だから好きって。気持ち悪いでしょう?だから…」
嫌われるのを覚悟でそう言った。

「そんな事ないよ」
思いがけずその人ははっきりと否定した。
「いや、大野くんの思ってる好きと多分違う好きだから。」
きっと誤解している。そう思った。

「好きに違う好きとかってあるの?」
不思議そうな顔をしてそう問う。
「いや…だって嬉しくないでしょ」
当たり前だ。自分からそんな言葉を聞いたって困るだけだ。

「そんな事ないよ。
ずっと嫌われたかと思ってたから。本当にどうしようかと思ってた」
その人は意味を分かっているのか分かっていないのか
そんな事を言う。

「いやそうじゃなくって、そういう意味じゃ」
その言葉を言い終わるか終わらないかの時に
頬に手を挟まれ唇にちゅっとされた。

「こういう好き?」
そう言って少し照れくさそうに笑う。
予想外の出来事にびっくりして言葉が出ない。
ただ呆然として頷いた。

「俺も翔くんのこと好きだよ。
だから…お願いだからもう避けないで。」
最後は泣きそうな声だった。
その言葉を聞いてどれだけ自分がその人を傷つけてしまったかと思った。

そしてそう言ったか言わないかのうちにその人の両手が伸びてきて
ふわっと抱きしめられた。

君が好き 1

2012-10-01 21:34:57 | 日記
いつから好きだったかなんて分からない。

気がついたら好きだった。


もしかしたら

初めてその人に逢った

その瞬間から好きだったのかもしれない。



その人は運動神経が抜群で歌とダンスがとても上手な人だった。
僕はその人の踊るダンスが凄く好きだった。

そしてアクロバットが全くできない僕は、
その人が自分ではとても考えられないような事を軽々とやっていて、
その動き一つ一つに夢中になった。


その人は大人しいタイプだったけど、いつもたくさんの仲間に囲まれていた。
そして決して自分から目立とうとするタイプではなかったけど
何故か大勢いる中でも一人目立つ存在だった。
そんな不思議な雰囲気を持った人だった。


そしてある日僕達は同じグループの仲間として活動していく事になった。
大きな戸惑いの中、今までには考えられないくらいの時間を一緒に過ごした。
そしてどんどんその存在を知る度惹かれていく自分がいた。

歌やダンスにひたむきに向き合うその姿勢。才能。
そして何よりもそれを前面に出さないその性格。
その何もかもが惹きつけてやまなかった。


気がつくとその人を目で追っていた。

その人の言動、表情、何もかもが気になった。


その人が笑っていたら嬉しくて。
その人が悲しんでいたら悲しくて。
その人が困っていたら助けたくて。

ただその人が笑っていてくれればいいと思ってた。



「翔くん、どうしたの?」
二人だけの楽屋の中、不思議そうにその人が聞く。

急に話しかけられびっくりして持っていたジュースを落としそうになる。
そしてその人の言葉で見つめてしまっていた事に気がつく。
「あっああ、ごめん。ぼーっとしてた」
そう言って慌ててごまかす。

「そうだねえ、ここのところ忙しかったからボーッともしちゃうよね。
うん。わかる。わかる。」
その可愛らしい顔でにっこりしながらそんなことを言うから
ますますその存在にやられてしまっている自分がいる。

かわいい。
一つ年上だけどそんな事を感じさせないこの可愛らしさ。
考えてみると顔もタイプなんだよね。
男だけど。。

でもその華奢な身体とそこんじょそこらの女の子には負けないじゃ
ないかと思う位の可愛らしい顔。
改めて見ると本当に綺麗な顔をしているなと思う。

だけどこんなに可愛いらしい顔しているけどめちゃくちゃ男気があるんだよね。
そして何より不思議なのがこんなのんびりした性格なのに
やる時はやる人でそれがめちゃくちゃかっこいい人なんだよね。
そして自分なんかより何でも出来てしまえる人。

こんな人今まで出会ったことがない。
そんな事をぼーと考えていたら

「翔くん本当疲れてるみたいだね。次の出番まで寝てたら?起こしてあげる」
そんな可愛いらしいことを可愛らしい顔して言うから
本当に困ってしまう。

「あっありがと。でも大丈夫、大丈夫。ほんとちょっとぼーっとしちゃってただけ」
本当は見とれてただけなんだけど、そんなこと言ったら引かれちゃうから
慌ててそう言ってごまかした。


その人の歌声を聴けば聴く度、
その人の踊るダンスを見れば見る度、
その人と何気ない話をすればする度、
その人の性格を知れば知る度、
その人の顔を見つめれば見つめる度、
その人の才能に触れれば触れる度、

そしてその人を知れば知る度、


好きになっていく。