yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

6月17日誕生日

2016-06-26 14:47:40 | 山 誕生日




ゆっくり更新ですみません。
こっそりとフォトチャンネルを作っています。
今後話のイメージの画像をのせていけたらいいなと
思っていますので、もしよかったら見にきてください♪


ただ、不特定多数の人の目に触れないよう
今後はパスワード制にする予定です。
とは言っても、あくまでもアップしたときに
興味がない方の目に触れないようにするのが目的なだけなので
パスは、ここの部屋の名前です。
あと、ここのブログがメンテナンスをされたみたいで
文字が若干違うようです。






「……」

「……」


楽屋に珍しく二人きり。
大野さんはソファでゆったりくつろぎながら
スマホを眺めている。


「何か下さい」

「え?」


そう言えば先日誕生日だったなと思い
そう言うと大野さんはスマホから目を離すことなく
え? と一言だけ返した。


「俺、誕生日だったんです」

「……知ってるけど」

「だから、何か下さい」

「え~」


知ってる、というその言葉だけでも嬉しい。


ただそれだけの事なのに喜んでいる自分自身に半ば呆れながらも
大野さんを見るとそんなこちらの思いとは裏腹に
相変わらずソファに寝っ転がったまま
つれない返事を繰り返す。


「え~じゃありません」

「だって他のメンバーからもう貰った?」

「いや、まだの人もいますけど?」

「そうでしょう~」

「……」


そう言うと大野さんはスマホから目を離し
だったらまだいいじゃんって顔で
勝ち誇ったみたいにそう言った。








「もしかしてですけど…」

「……?」

「もしかしてまた番組企画で作るかもしれないから
それでいいやとか考えています?」

「え?」

「その顔は、図星ですね」

「え~ダメ~?」


もしかしてと思ったけど、図星か。


「ダメに決まっています。
第一その企画が今年もあるかどうかもわからないし
それに俺は大野さんが選んだものが欲しいんです」

「え~」


その顔。まさかだけど本気で企画物で作ったもので
済まそうとしようとしていた?


「今、思いっきり面倒くさいって顔しましたね?」

「え~してないよ」


この人はホントこういうところがわかりやすい人なんだよなと思いながら
大野さんを見るとおかしそうにくすくす無邪気に笑っている。


「い~や、していました。もういいです。
大野さんの気持ちは嫌ってほどわかりましたから!」

「……にの」

「……」

「にの、もしかして怒ってる?」

「ハイ、怒っています」

「え~お願い怒らないで~」


こっちはその言葉にこんなにがっくり来ているのにと、
ちょっと怒ったふりをしたら慌ててそう言ってくる。
そういうところがまたこの人の可愛いらしいところでもあるんだよね。


「じゃあ、お詫びにチュウしてください」

「え~」


その可愛らしい姿に、何だかちょっと困らせてみたくなって
そう言ったら大野さんは案の定少し困った顔を見せる。
そして、困った顔をしながらも、またえ~と言う。
本当にこの人は素直には言うことを聞かない人なんだよね。


「もうさっきから、え~ばっかり」

「だってぇ~」

「ほら、みんなきちゃいますから早く」

「え~」


そう思いながらも大野さんのそばに行って
頬を差し出しここにと指でツンツンと自分の頬にあてた。


「……」

「……」


大野さんが何で? って顔をしてじっと見つめてくる。
だから負けじと見つめ返す。
しばらく無言のまま見つめあうと大野さんは
仕方ねえなって顔をしてゆっくりとソファから起き上がった。


でも、起き上がったはいいけどまた困った顔をする。


その困っている可愛らしい姿に思わず笑みが浮かんできてにっと笑いかけた。
大野さんが困った顔をしながら照れくさそうに小さく笑い返す。


そしてとうとう観念したのか
ゆっくりゆっくりと顔を近づけてきて
頬に優しくちゅっとキスをしてくれた。














「……」


なぜか楽屋に戻ると智くんとニノがちゅーをしていた。


いや正確に言うとニノの頬に智くんがチュッと軽く
キスをしていただけなんだけど。


「も~何してんの?」

「ああ、翔さん」


だけどここは楽屋、誰が入ってくるかもわからない。
って、前にもこんなことがあったような感じがするのは
気のせいなのだろうか。


「何してんの?」

「いや俺誕生日だったのに大野さん何もくれないから
チューをしてもらっていたんです」

「いやいやいや、意味わかんねえから」


そう言うとニノが誕生日だからチューを
してもらっていたとか言い出す。


何でこの人は誰かの誕生日のたびに
ハグをしてたりキスをしてたりするのだろう?
そんな疑問を抱きながら智くんを見ると
智くんはえへへって顔で笑った。


本当にもうこの人は。
まぁそんなところも可愛らしいんだけどね。


「別に意味わかんなくないでしょ?」


そんな事を思っていたら
ニノがそう言ってにやりと笑う。
……なんだかちょっと悔しい。


「ふーん、そうなんだ?
そういや俺もまだニノにあげてなかったから
俺からもキスのプレゼントでもあげよっか?」

「へ?」


だからお返しにとちょっと困らせてみようと
ニノにそう言った。


「何、その嫌そうな顔?」

「いやだって翔さんが?」

「そう、悪い?」

「いや悪くはないですけど珍しいこと言うなあって」

「いやそんな事ないよ、ほらほら遠慮せずにそのお顔をこちらに」

「いやいや、丁重にお断り致します」

「何でだよ?」


智くんはそんなやり取りをニコニコ笑いながら見ている。
その姿も可愛いんだけどね。


「じゃ、俺はちょっと用事があるんで」


そんな事を思いながら智くんを見たら
すかさずニノがそう言ってこの場から去ろうとした。


「え~どこか行っちゃうの?」

「ふふっちょっと一服」


智くんの言葉にニノが優しく答える。
この違いっ


「そうなの?」

「うん。じゃーね、翔さん」

「おう」

「大野さんも」

「うん」

「後で、ゆっくり、ね」


そう言ってニノは智くんに笑いかける。


「……うん? あ、そーだ、にのお誕生日おめでと」

「ふふっありがと。大野さん好きだよ」


後でゆっくりって何だ?
なんて思っていたらニノが智くんのところに
ゆっくり戻ってきてそう言いながら
智くんの唇にチュッとキスをした。


「おいっ」


その姿に思わず飲んでいたペットボトルを落としそうになる。
にのは別に気にする様子もなく大野さんからの誕生日プレゼントと言って
へへっといたずらっ子みたいな顔をして笑った。


俺からの誕生日プレゼントは断ったくせに~!
いやそれよりも今のはニノからしてたから
全然智くんからの誕生日プレゼントじゃねえし~!
なんて思っていたらじゃ~ね~翔さんと言って笑いながら
いってしまった。






「……」

「……」


楽屋に二人。


「何か」

「……?」

「何かここんとこメンバーの誕生日のたびに
衝撃的な場面を見ている気がするんだけど?」

「え~そう?」

「そうでしょ~」


そう言うと智くんは特に気にもしていない様子でそう答える。
相変わらずだけど全然自覚がないらしい。
前回の相葉さんの誕生日には抱き合ってたよね?


「まあ、いいや。それよりこないだzero出てくれてありがとね」

「ふふっ翔くんもドラマ出てくれてありがとね」


色々突っ込みたいことは山盛りだったけど仕方ないと諦め
とりあえずこないだのお礼をした。


「あ~あれは凄く面白かったなあ。
いい経験をさせてもらって本当に光栄です」

「ふふっ何だか翔くんキャスターみたい」

「ふふっそう?」

「うん。キャスターの翔くん好き」


そう言って無邪気で可愛らしい顔で笑う。
嬉しいんだけどね。


「でも、俺も智くんが中心となって活躍している場を見るのが好きだよ」

「中心て」


そう言うと困惑した表情を見せる。
こういうところがこの人はいつまでたっても変わらない。
こんなにグループとしても個人としても中心となって
活躍しているというのに自分では支えてもらっていると言うんだよね。


謙虚な姿勢はいつまでたっても変わらない。
だからみんな智くんの事を好きになってしまうのだろうか。
そういえば番組でも哲太さんが大野さんに向かって
大好きになっちゃいました好きですと何度も連呼してたっけ。


智くんは困惑していたけどいつも共演して
一緒に過ごしているとどんどん相手が
惚れ込んでいってしまうという不思議な人。
自分からは特に何をしているわけでもなく自然体でいるだけなのにね。
それがいつも羨ましくてちょっとだけ妬ましい。


「今日会おっか?」

「うん」


そんな事を考えていたら自分の心を見透かしたみたいに
智くんから珍しく会おうと言ってきたから即答でうんと返した。











「哲太さんが智くんの事大好きって言ってたね?」

「ん~なんだろ不思議なんだけどね~」


家でまったりと過ごす時間。
智くんはそう言って不思議そうな顔をした。


でも


昔からそれは変わらないような気がする。
自分自身ジュニアの頃から目標や憧れる男の人は
男の人からも好かれ慕われる人とずっと言い続けていて
ジュニアの時に雑誌での取材で智くんの名前を出していた。


そしてそれは今も変わらないし
そして智くんも変わらない。


メンバーも共演した人もみんな智くんの事が好きになる。
自分からアピールする訳では決してないのに
みんな好きになるという本当に不思議な人。


「まあ、俺も好きだけどね」

「……」

「って本人目の前に何言ってんだろ」

「ふふっ俺も翔くんの事好きだよ」

「顔がって言うんでしょ?」

「顔も、だよ」


そう言ってくすくす笑う。
可愛らしくて大好きな人。
男の人からも尊敬され慕われる人が昔から憧れだった。
この目の前にいる人は昔も今も変わらず憧れの状態のまま。


そう思いながらゆっくりとその身体をソファに押し倒す。
昔から憧れていた人が下から見つめている。
その人に好きだと言ってゆっくりと顔を近づけていき
その唇にちゅっと触れるだけのキスをした。


唇が離れると智くんがじっと見つめたまま
腕がゆっくりと背中に伸びてくる。
そしてそのままぐっと引き寄せられる。


それを合図にもう一度唇を重ねると小さく智くんの口が開く。
その小さく開いた口に深く差し入れキスをする。
何度も角度を変えキスをして
見つめあって
好きだと言って
ぎゅっと抱きしめあって
そしてまた好きだと言って。


目が合うと智くんがくすくす笑う。


何? って聞くと思い出し笑いだと言って
またくすくす笑う。
どうやら昼間のニノとのやり取りを思い出して
笑っているらしい。


そう言えば…と昼間の事を思い出して
またちょっと悔しくなった。


だから


その悔しさをうめるように
またキスをした。