こんな。
こんな、更新状況ではイカン、と。
もういい加減休止のお知らせを出さなくちゃいけないなと思って
お知らせ欄を作ったところに、山。
やっぱり妄想が膨らんでしまったので
相変わらずめちゃくちゃ遅くて
そして、それほど甘くもありませんがupしました。
ババ抜き最弱王決定戦
「相葉ちゃん神がかってたね~」
二人でまったりと過ごす時間。
本当は
個々の活動も忙しいし
今日は会う約束をしてなかった。
だけど思いの外落ち込んでしまったのが
伝わってしまったせいなのか
智くんに誘われこうして二人で酒を酌み交わしている。
それにしても。
たかだかババ抜きごときでこれ程落ち込むなんて
自分自身ありえない。
なんでだろう?
シンプルな分ダメージが大きいというか何というか。
何だかもやっとしたものがいつまでも消えなくて
頭ん中
いつまでもいつまでも
もやもやもやもや
してる。
でも。
それを気づかれないように
平静を装って何でもないふりをしていたつもりだったのに
やっぱりこの人には気づかれてしまったらしい。
そんな事を思いながらグラスを傾け
今日の最後の戦いを思い出す。
今日の相葉ちゃんはなぜだか強かった。
なんの警戒心もなく無防備で。
そしてなんの迷いもなくバッサバッサと
見事にババ以外を引いていったんだよね。
なんだろう、あれ。
確かに神がかってた。
イヤ、まじお参りの力半端ねえよ。
すげぇよ。
凄すぎるよ。
そしてマサキを倒そうと思って
自分がそのまま倒される羽目になるとは。
ちょー格好ワルぅ。
「翔くんのババ抜きやってる姿って
何だかかっこいいんだよねぇ」
「……へ?」
そんな事を思っていたら
突然智くんが思いがけないことを言ってきた。
今、かっこいいって言った?
いや、でも負けてるし。
なんてったって最弱王だし。
しかもわざわざ自分からババを貰いにいって
そのまま引かれず負けるって
一番かっこ悪いパターンだし。
「見据える視線っていうの?
くって首を傾ける仕草も
様になっててかっこいいんだよね~」
「えぇ? そうだった?」
「そう。まぁいつもそうなんだけど、
あの翔くんって妙にかっこいいんだよね」
そんな事してたっけ。
覚えてない。
「あのかっこいい翔くんの姿見んの、好き」
「……へ?」
そう言って智くんは可愛らしい顔でクスクス笑う。
「でも俺、最弱王だけど」
「んふふっでも凄くかっこよかったよ」
「……あ、ありがと」
まぁまさかの最弱王になってしまったけど
何故か智くんの目にはかっこよく映ったらしい。
最弱王だけどね…
そんな事を思いながら智くんの顔を見ると
やっぱり智くんはえへへと可愛らしく笑った。
その姿がやっぱり可愛くて
やっぱりこの人が好きだなって思って
好きだよと言ったら智くんはやっぱり知ってるって答える。
そしてまっすぐな視線で見つめてきたと思ったら
ゆっくりゆっくりと顔を近づけてきて
そして優しくちゅっと頬にキスをしてくれた。
そして
気づいたら
ずっと感じていた
もやもやは、もうすっかりなくなっていて
リセットされていた。
THE MUSIC DAY
『翔く~ん、翔く~ん』
VTRを見ながらその人は手を振り返し
照れくさそうに笑顔で応えている。
『翔くん元気かなぁ? もう何時間ぐらい経っているのかなぁ?』
VTRのその人は無邪気で可愛らしい顔で
翔さんだけに話しかける。
『5時間位』
そして話しかけられた翔さんは疲れを全く感じさせない笑顔で
凄く嬉しそうに、でもどこかちょっと照れくさそうに
5時間だよと手で指し示しながら答える。
『こういうV見たら疲れちゃうかな?』
そして珍しく気遣うようなセリフを言っている。
でもまぁ、翔さんには心配無用だと思うけどね。
『大丈夫、大丈夫』
ほらね。
翔さんはそう言って満面の笑みで口パクで答える。
そして頑張ってねとの言葉に同じように手をグイっとやって応えた。
「……」
うん。
やっぱりというか
当たり前というか
大野さんに対する翔さんの視線はいつもと変わらず
とてもとても優しくてそしてめちゃくちゃ甘くて
それがたとえVTR越しであったとしても
二人は変わらないんだなって思った。
「うん。通常運転、通常運転」
「通常運転って何? ニノ?」
そう画面を見ながら独り言のように呟くと
相葉さんが不思議そうな顔を聞いてきた。
「いや、この二人がさ」
「へ? 翔ちゃんとリーダーが何?」
「いや、なんでもない、なんでもない」
「なんだよ~?」
「っていうかさぁ、リーダーの顔イラストのまんまじゃね?」
「え~? まぁ最近ちょっとアレだし、確かに似てっかも」
そう言ってごまかしたら相葉さんは
可笑しそうにうひゃひゃと笑った。
恒例の感想を聞かれる場面。
『僕は櫻井さんしか見ていません』
そう言ってリーダーは平然と答える。
翔さんはやっぱり
凄く嬉しそうに。
でもちょっとだけ照れくさそうに
その言葉に応えた。
その二人を見ながら
やっぱり今日もいつもの二人。
平常運転だなって思った。
「はい、翔くんこれおつまみ」
そう言って智くんは甲斐甲斐しく
用意をしてくれている。
「ありがと。何だかサービス良すぎてこわいなぁ」
「え~? そう?」
「そうだよ~」
そう言うと智くんは意外って顔をする。
まぁ確かに長丁場のあとはいつもこうして
サービス満点なんだよね。
「11時間お疲れ様。ずっとずっと翔くんのこと見てたよ」
「も~それ。恥ずかしいからやめてぇ」
「嬉しくないの?」
「そりゃ嬉しいけどさ。さすがに公共の電波上は恥ずかしいよ」
「んふふっ」
そう言うと智くんはいたずらっ子みたいな目をして笑う。
……余裕だし。
もうこの人は。
どれだけその言葉に影響を受け翻弄されてしまうか
全然わかってない。
「翔くん、今日もかっこよかったよ」
「ありがと」
「ふふっ」
いろんな人から言われるその言葉。
でもこの人に言われるのが一番嬉しい。
「ずっと見ててくれてありがと。好きだよ」
「うん」
そう思いながら好きだというと
いつも照れくさそうに、うんて答える。
公共の電波上で赤面してしまいそうなことを
平気な顔して言ってくるくせに
こういう時は何故か妙に照れくさそうにして
目を伏せがちにする。
本当に不思議な人。
いつもはその一挙一動に影響され
翻弄させられているのに ね。
そう思いながら頬に手を当てる。
そして顔を優しく上に向かせるようにすると
もう一度好きだよと言って
その唇にちゅっとキスをした。