yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

眠れる森の… その後

2012-12-25 18:16:59 | 眠りの森の…


プロポーズを受け入れてもらい、サトシを自分の村に連れて帰る。


相手が男ということで不安がない訳ではなかったが、
そんな心配は無用だった。


最初はびっくりしていた家族や村人も
サトシの容姿とその優しくて穏やかな性格に
すぐに納得し祝福してくれる。


興味本位で遠くから見に来る者もいたが、
みな顔を見ると納得し帰っていく。


そしてショウの幼馴染3人もやってくる。


「ほんと可愛い顔しているよね」
「俺が行って助け出せばよかったよ」
「俺のお嫁さんになる?」
と口々に好きなことを言っている。


「何言ってるんだよ、にのはめんどくさいって言ってたし
まつじゅんは用事があるって言ってたし
あいばちゃんは町に遊びに行くって言ってみんなこなかったじゃん」
そう文句を言う。


「そりゃまあ、そうだけどさあ」
「こんな可愛いこ連れて帰れるなら、俺が行けばよかったなあ」
などと、言いたい事を言う。


「もうダメだよ、俺のお嫁さんなんだからね」
そう言って釘をさす。



普段、ショウは外に仕事に。
サトシは家の事をしたり趣味をしたりして過ごす。
二人の生活はそれなりにうまくいっていた。



ある日のこと。
ショウが仕事から帰るとダイニングで仲良く椅子に座っている二人の姿がある。
あれは、にの?そう思いながら近づく。
よく見るとサトシの手の上に、にのの手がのっている。


にのー。何しちゃってんだよ?そう思いながら
「何してんの」
努めて冷静に話しかける。
「あ、ショウくん。おかえり」
ショウの存在に気づいたサトシは呑気にそう言ってむかえる。


「ただいま、サトシくん。
ところで、にの。何してるの?」
問いただすように、そう言うと
「サトシが寂しいんじゃないかと思って話し相手に
なっていたんですよ」
特に悪びれた様子もなくそう答える。


「じゃあその手は何?」
その重なった手が気になる。
「何かサトシの手って気持ちがいいんですよ」
なんだとー。気持ちがいいだとー。
よくそんな事俺に言ってくれるね?


そう思いながらも、ちょっと心配になり
「サトシくん、にのに何か変なことされなかった?」
そう聞いてみる。
「変なことってなんだよ?」
にのは不満そうに、横槍を入れる。


「ううん、ずっと寂しいだろうからって、話し相手になってくれてたの」
にっこりしながらそう答える。
ああ可愛い。あまりの可愛さに倒れそうになる。
「それだけ?」
なんとか持ち直し、他に何かされてないか確認する。


「あ、ちゅってされたけど」
ちゅう?だとー。にのー。叫びたくなる気持ちを抑え
「で、どこに?」
慌てて聞く。


「うーんとね、唇。でもここの挨拶みたいなもんなんでしょ?
にのがそう言ったよ。ね?にの?」
にのは、バレちゃったというように舌を出し、えへっという感じで笑っている


顔を見ると
「洒落ですよ、洒落」
と言いながら笑っている。
「にの」
強く言うと
「もうしませんってば」
そう言ってぺろりと舌を出す。
もー油断も隙もあったもんじゃないんだから、そう思いながら溜息をつく。



またある日のこと。
ソファでサトシの肩を抱いている姿があった。
またかよっ今度は誰だよ?もしかしてまつじゅんか?
二人に近づき何してるのか問うと
「いやあ困ったことはないかと思って様子見に来たんだよ」
と答える。


もう、まつじゅんが優しいのは知ってるけどさあ。
でもその手はなんなの?そう思いながら問いただすと
「ああ、これ。何だか落ち着くんだよ」
落ち着くって。もー精神安定剤じゃないんだから。
そう思いながらも、やっぱり心配になり
「サトシくん、他に何かされてない?」
まつじゅんは、にのと違って何もしていないよね?そう願いながら聞く。


「ううん。ただ頬にちゅっとされただけ」
まつじゅん、お前もかー。
もう、にのと言い、まつじゅんと言い油断も隙もないんだから。
そう思いながらも問い詰めると
「いやごめん、ごめん。なんか隣にいるサトシの顔見てたら無意識にやってたんだ」
やってたって、まつじゅーん(涙)
「すまん、気をつける。」
素直に謝る。


またある日、家に帰ると、きゃっきゃ騒いでいる声がする。
一緒にいるのは、あいばちゃんか?もう何してるんだろ?
そう思いながらも問いかけると
「サトシが暇じゃないかなって思って、一緒に遊んでたの」
あいばちゃんは嬉しそうに答える。


遊んでたってホント?
本当にそれだけ?あいばちゃんには何もされてない?そう思いながら聞くと
「うーん。ちょっと抱きつかれた」
あいばー。
「いや遊んでて、はずみでね。はずみだよ」
慌てて弁解する。


「はずみ?」
疑いの目を向けると
「ごめんなさい。気をつけます」
すぐに謝る。
んもー。どうなの?どうなの?
さとしくんー。君は俺のものだよー。
心の中で叫ぶ。



夜、ベッドに一緒に入り
「サトシくん」
そう話しかけると
「うん?」
可愛らしい顔で首を傾ける。
ああかわいい。まあこれだけ可愛らしくて魅力的だから仕方がないと言えば
仕方がないんだろうけどサトシくんが心配だよ。


そう思っていると
「ここの村の人たちみんないい人たちだね。
誰も知らない場所に来て凄く不安だったけど
みんな優しくて気を遣ってくれるから嬉しい」
そう言ってにっこり笑う。


「そうだね」
みんな優しいのはサトシくんが優しいからだよ、と思う。
そして誰も知らない土地に来て不安だろうと、
みんな、それが分かっているから頻回に顔を出してくれているんだろう。
いちいち怒ったりせず感謝しなくちゃいけないな、と反省する。


「サトシくん、好きだよ」
そう言ってぎゅっとその身体を抱きしめる。
そして少し腕の力を弱め顔を見つめる。
そしてその綺麗な顔に唇を近づけるとちゅっとキスをした。








[続けちゃったので前半削りました]


眠れる森の…

2012-12-23 20:59:36 | 眠りの森の…


魔女に騙され眠らされたままでいる娘がいるという噂を聞きつけ、
若者はすぐにその場に向う。


若者の名はサクライ ショウ。
正義感が強く、ただその娘を助けたい、その一心だった。


何人もの勇敢な若者が脱落したという
茨の道を抜け何とかその家にたどり着く。


そこのベッドには綺麗な娘が一人眠っていた。
娘は青白い顔をしていて血の気がなく
僅かに息をしているのを見る事で生きているのだと確認できた。


ベッドのそばに膝をつき顔を覗き込む。
娘は鼻筋の通った綺麗な顔立ちをしていた。


若者はただ魔女に騙されて眠らされているという、
かわいそうな娘を助けたい、その一心で助けに来た。
しかしいざ、その娘を目の前にすると別の気持ちが
芽生えている事を感じていた。


しばらく若者はその美しい娘の寝顔を眺める。
そしてはっと我に返る。
いけない、いけない、つい見とれてしまっていた。
とりあえず起こさなければ…。


そう思いながら、
そっと口づけをする。
唇は冷たくて氷のようだった。


若者のキスを受けその頬はうっすらと赤みを帯びてくる。
「大丈夫ですか?」
びっくりしないように静かに呼びかけると
ゆっくりゆっくりとその瞼が開かれる。


その顔があまりにも綺麗で、また自分好みの容姿を
していたので一瞬息を呑む。
言葉が出ない。


娘は不思議そうに若者を見つめる。
何とか我に返り
「目を覚まされましたか?」
話しかける。


「…?」
状況が飲み込めておらず何も言えない娘に
魔女に騙されて眠らされていた事を説明する。


だが話していくうちにだんだん違和感を覚えはじめる。
「あの、失礼ですが…。お嬢様…ですよね?」
その娘は色白で可愛らしい顔をしていたが
娘にしては短髪で中性的な雰囲気を持っていた。


「は?違えよ。オレ、サトシ。男だよ。」
は?は、こっちのセリフなんですけど。
もしかして男だと言った?
あまりにもびっくりして言葉が出ない。


「…でもここの王女に美しさを嫉妬され
魔女によって眠らされていると聞いて助けに来たのですが」
まあこの美しい容姿なら女であろうとそうでなかろうと
嫉妬されてもおかしくはないけど、まさか男だったとは。


「そんな事、知らねえ」
知らねえとか言っちゃってるし。
確か王女にその美しさを嫉妬され眠らされたこがいると聞いていた。
その話を聞いててっきり娘だと思い込んでいたが違ったのか。


「ただ、魔女に用があるから来て欲しいって言われてさ。
で、お茶の飲むかって聞かれたから飲むって言って飲んだら、
凄く眠くなってきちゃってさ。
それでしょうがないからちょっと寝かせてもらったんだ。」
あっけらかんとそう言う。


うわー、危機感なさすぎじゃないか。
ちょっと寝かせてもらうって、一生眠りっぱなしだった
可能性もあるのを分かっているのだろうか。


しかも普通、魔女に呼び出されたら警戒とかするんじゃないのか?
まあ、素直っちゃあ素直なんだろうけど。
これからだって、またいつ狙われるかどうかもわからない。
とても放ってはおけないと思った。


しかも男ではあるが、自分好みの容姿で一目見て恋に落ちていた。
そしてそれ以上に無防備で疑う事を知ら無さ過ぎる、
その存在が気になって仕方がなかった。


自分がこの人を一生守っていかないと。
ショウは決意していた。
もう自分の結婚相手にはこの人以外考えられない。
なんとか口説き落としプロポーズをした。

ありふれた日常 part2

2012-12-18 16:42:25 | 山コンビ ありふれた日常


「はー。今日も無事終わってよかったね」
都内でのコンサートが終わり自宅に戻って
一緒にお風呂に浸かりながらまったりとした時間を過ごす。


地方は地方でその場所の美味しいものが食べられたり
気分が違ってそれはそれで凄くいいものだけど。
ここはここで自宅に戻れるのがまたいいとこだよね、
そう思いながら話しかけると


「…う…ん」
今にも眠ってしまいそうな返事が返ってきた。
「ちょっ、寝ないでよ?」
慌てて同じ方向に縦に並ぶような形で浸かっている、
自分の前側にいる智さんの顔を覗き込んだ。


「ダイジョブ…ダイジョブ…。」
またそれ…。
智さんの大丈夫は全然大丈夫じゃないんですけど。
そう思いながら
「もう、出よう?アナタ眠いんでしょ?」
ここで眠ってしまったら大変と慌てて出るよう促す。


「うーん。もう少し…」
すっかり、まったり気分になってしまっている智さんは
まだ出る気がないらしい。
こうなってしまうと、どんなに出るように言っても
聞き入れてはくれないだろう。


「じゃあもう少しだけね…。
だけどお願いだから、寝ないでよ?」
自分でも甘いなと思いつつそう言って
智さんがもう少し満足するまでお湯に浸かりながら待つことにした。


「うーん。でも…もし眠っちゃったら、翔くん運んでくれるでしょ?」
そう自分に寄りかかった状態のまま聞いてくる。
まあ置いとくわけにはいかないから運ぶけどさ。
けど、軽いとは言え大変だから
「運びません。眠くなる前に自分で上がってください」
そう言ってみる。


「えー翔くんのケチー。ケチッケチッ」
そう言いながら前側にいる智さんは後頭部を胸に
ゴンゴンと押し付けてくる。


「まあ、運びますけどね」
今までだっておいていった事なんてないでしょ?そう思いながら
そう言うと、智さんは嬉しそうに後ろを振り返り
「翔くん、大好き」
そう言ってちゅっと頬にキスをする。


カワイイ。
いつもこの可愛さにやられちゃうんだよな、と思いつつ
「オレも好きだけどさ…。」
そう言って後ろからぎゅっと抱きしめる。


「…そう言えば、今日もマツジュンとずっとくっついてたね?」
ふいに今日のコンサートを思い出し、
後ろから抱きしめた状態のままそう言うと
「え?そうだったっけ?
まあでも、いつものことじゃん。」
そう何でもない事のように言う。


それはそうだけど…。
お客さんも盛り上がるけど…。
そうは思っても自分としてはちょっと面白くない。


「いいじゃん、今はこうして翔くんと一緒にいるんだから。
それより、そろそろ身体もあったまったし出よか?」
そりゃそうだけど、なんて思いながら納得のいかない顔をしていたら
智さんは身体全体を振り返るような形になり、
丁度向い合わせになるような体勢になる。


そして、両腕を首に回して顔を近づけてきたと思ったら、
唇にちゅっと触れるだけのキスをした。
そして
「出よ?」
そう言って立ち上がって出ようとする。


その智さんの腕を掴んで
湯船に戻すと顔をじっと見つめた。
そしてそのまま両手で頬を包み込みこむと
ゆっくりと唇を近づけていって唇を重ねた。


「智さん、好きだよ。愛してる」
そう言ってもう一度唇を重ね合わすと、
そのまま深いキスをした。











[14日東京ドーム行ってきました。前から4列目☆彡凄く幸せな時間でした。
しばらく現実世界に戻ってこられそうもありません。]




山コンビ ありふれた日常 part1

2012-12-11 17:53:37 | 山コンビ ありふれた日常

家に帰ると、智さんがソファで爆睡していた。


相変わらずソファで寝るのが好きだね、
そう思いながら近づいていってその綺麗な寝顔を見つめる。
そして、その唇にちゅっと触れるだけのキスをして
“ただいま”と言った。


暫くその寝顔をながめていたが全く起きる気配がないので
「こんなところで寝ていたら風邪ひくよ」
そう言って軽く身体を揺すって起こす。


「ね、智くんってば」
全く起きる気配がないので、先ほどより少し力を込めて揺すってみる。
「う…うん…」
ちょっと目が覚めてきたみたいだ。


「ね、こんなところじゃ疲れも取れないだろうし、ベッド行こう?」
そう言うと
「ダイジョブ…ダイジョブ…。
今日はもう、ここで寝るから…」
今にもまた寝入ってしまいそうな声でそう答える。


…全然大丈夫じゃないし。
しかもこれはソファであってベッドじゃないし。
そして、何よりもベッドで一人で寝るなんて寂しすぎる。


そう思いながら
「全然大丈夫じゃないから…。
ね、ベッド行ってから寝よ?」
そう言うと、智さんの両手がおもむろに差し伸べられた。


それって運んでくれって事?
自力で移動する気は全くない訳ね?
そう思いながら
「しょうがないなあ」
そう言って脇の下と膝の下に手を入れてその身体をひょいと抱き上げた。
そしてそのままお姫様だっこの状態で寝室まで運ぶ。


ベッドに静かにその身体を横たえると、そのまま目を閉じたままの状態で
「ありがとね…。翔ちゃん」
そう言ってスースーと寝息を立て始めた。


“早くね?”
もう少し、お話とかしたかったし起きている顔を見ていたかったのに、
そう思いながらその子供のような可愛らしい寝顔を見て苦笑いをする。


それにしても、華奢な体つきとは言え
相変わらずめちゃめちゃ軽かった。
そう言えば昔は頬もぷにぷにしていて、
よくそのほっぺたには何が入っているんだなんて言われてたっけ。


本人は凄く嫌そうにしていたのに、今となっては
すっかりその面影もなくなってしまった。
大人になったと言われればそれまでだけど
体重が随分と軽くなっていた気がして何だか気になった。


自分は美味しいものが大好きで食べようと思えば
いくらでも食べられるが、
智さんはというと、いつの頃からか本当に食が細くなったと思う。


無駄な贅肉のない、その綺麗な身体は大好きだけど、
あの頃のぷにぷにした頬も大好きだった。
“今度智くんの好きなものをたくさん食べに行こう”
そう思いながらその頬を優しく触る。


もうすっかり寝入ってしまったかと思っていたのに
ゆっくりと瞼が開く。
「寝たんじゃなかったの?」
驚いてそう聞くと
「今、起きた。
あ、翔くん帰ってたんだ、おかえり。
あれ?オレ、ソファで寝てたんじゃなかったっけ?」


寝起きなのに珍しくよくしゃべるね…。
そう思いながら
「あなたに運べと命令されて運ばさせられましたけど」
そう言うと
「え?そうだったっけ?全然知らなかった。
ありがとね、翔ちゃん。」
そう言ってにっこり微笑むその顔があまりにも可愛くて、
ついつられて笑ってしまう。


「智くん、今度美味しいものたくさん食べに行こうね」
そう言って突然のその言葉に不思議そうな顔をしている智さんの顔に
唇を近づけるとそっとキスをした。

しやがれ part2(12/1分)

2012-12-08 23:05:35 | 嵐にしやがれ

収録が終わっても二人は周りの目も気にせず、
きゃっきゃ言いながらお互いの手の匂いを嗅ぎあってはしゃいでいる。
その二人の姿を見ながら思わず隣にいるJと顔を見合わせ、
苦笑いをしてしまう。


“翔さんってあんなタイプだっけ?”
キャスターをやり司会進行を任される事が多いその人は
メンバーの中でも一番の常識人で勉強家だ。
そして常に冷静で人の目を気にする人だ。


だけど、これがリーダーが相手となると違うようで
デレデレの顔も甘い顔も平気で見せちゃったりする。
でも、それはかなり昔からの事だし、
翔さんに限らずJもそうだったりもするから
慣れてるっちゃ慣れてはいるけどね。


そう思いながら見ている方が恥ずかしくなる位
相変わらず甘い空気をただよわせまくっている二人を見て
ま、幸せそうだし、いいかって思った。









一人での仕事を終え家に帰ると、珍しくまだ起きていたらしい智さんは
「おかえり。今日もかっこよかったよ」
そう言って笑顔で迎えてくれる。


とりあえずシャワーだけ浴びたくてシャワーを浴びて部屋に戻ると
手の匂いを嗅いでいる智さんがいた。
「また、嗅いでるの?やっぱり気になるの?」
そう笑いながら聞くと
「何か不思議でさあ」
と相変わらず手をクンクンさせながら真面目な顔をして答える。


「まあね、オレも不思議っちゃあ不思議なんだけど
何か分かっちゃうんだよね」
そう髪の毛を拭きながら智さんの横に腰掛け答えると
「翔くんが分からないなら、オレが分かるはずないか」
自分の手をまじまじと見つめながら納得したように言う。


「こういうのは嬉しいことなの?」
そう聞くと
「うん、嬉しい事なの」
愛されるのが実感できることが好きな智さんは
嬉しそうに答える。


こういうところがまた可愛いんだけどね、
そう思いながら
「ふーん、そうなんだ?」
そう何でもない事のように答えた。



ベッドに入っても相変わらず手が気になる智さんは
匂いを嗅いだり手を見たりしている。
「まだ、気にしてるの?」
一緒のベッドに入り智さんの寝ている方を向くような体制になって
そう聞くと
「んふふっ」
可愛らしい顔で笑っている。


「でも多分、智さんだったから分かっただけだと思うけどね?」
智さん以外の誰かだったら、当てれた自信は正直言ってない。
そう思ってそう言うと
「え?そうなの?」
ちょっと意外そうな顔を見せるが
“うん”と断言すると嬉しそうな表情を見せた。


その顔があまりにも可愛くてちゅっとキスをすると
背中に手が回りギュッと抱きついてくる。
それがやっぱり可愛くて抱きしめ返すとますますギュッと抱きついてきた。


“これだけ一緒にいるのに、そんなに意外な事かな?”
ちょっと不思議に思う。
自分にとっては分かって当たり前の事で、
どれだけ数が増えても当てられる自信があった。


嗅覚とは違うが、何十万といる人がいる中で、ただ一人。
一番逢いたかった人を見つけられたあの祭りの時のように
智さんだけに発信される自分の中の特別な感覚というか感性で
見つける事ができたり分かったりするのは当たり前の事のように思えた。


“オレにとって特別な人だから全然意外じゃないんだけどね”
そう思いながらその綺麗な顔を見つめると
ん?って不思議そうな顔をする。


「ううん、何でもないよ。
好きだよ、智さん。愛してる。」
どれだけの人がいても、どれだけの数があっても
智さんを見つけられるし智さんのものを当てられる自信があるよ、
そう思いながらゆっくりとその綺麗な顔に顔を近づけると
そのまま唇を重ね合わせた。