引き続き、葉室麟さんの作品を読んでます。
松本清張賞受賞作、「銀漢の賦」。
銀漢とは、銀河とか天の川の意味。
本作中の漢詩に登場します。
男くさい小説であります。
少年の日の思い出、出世と策略、汗だく、斬り合って血みどろであります。
なのに読後の爽やかさはなんだろう。
幼年期より同じ道場で剣術を習った日下部源五と松浦将監。
そこに百姓の十蔵を加え3人で過ごした少年時代。
時は流れ、源五は出世とは無縁の下級武士。
将監は名家老と崇められ着々と出生街道を歩む。
ある事件をきっかけに二人は絶縁状態になる。
身分違いとなった二人が、もはや交わりを持つことなどないと思いきや・・・。
主人公の源五は無骨な生き方なんだけど、読み進めるほどに惹かれて行ってしまいます。
そして、できる男に違いない将監ですが、どこか哀しげで不器用な一面を感じます。
少年時代から始まり、過去の時々での互いの心情が後の展開に絡まって一気にクライマックスに向かいます。
もう最後の方は思わず「くぅ~」と唸りそうになりました。
年を重ねても、少年時代に持った無謀とも思えるほどの志は生き続けている。
命をかけた男の友情に「銀」とは実にふさわしい色だとしみじみ感じ入ったのでありました。
全うに生きようとする人間の心を裏切らずに描かれるところが、葉室麟さんの作品にはまる所以だなあ。
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三月だ ボチボチ動いて いきませう
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