今日もまたのんびりと過ごした。15年のバイロイトのジークフリートを聞いた。このリングは今年で6年目でと思う。だからラジオで毎年聞いているのだが、年を明けてのこの情勢ではえらく痛い。
ワーグナーの可塑性とも言える舞台解釈の幅だが、このバージョンは石油利権をめぐる騒動という解釈になっている。火の山は石油タンクが燃え上がるという仕掛けだたりするようだ。そもそもの話のきっかけを作った神ヴォータンは代理人としてジークムントを作るが、契約の神であるという制約でジークムントを殺さなければいけなくなる。だがその息子のジークフリートに望みを託すが、結果世界は滅亡するのだ。
そのジークフリートが大蛇と化したフンディングを倒すのは、カラシニコフ銃だった。そうジークムントの形見の剣ノートゥングはカラシニコフに改造されるのだ。大蛇を待つ間にカラシニコフをガチャガチャいじる音とか、大蛇に向けてぶっ放す音が入っている。
5年前から始まった舞台で、当初はものすごいブーイングだった。今回はブーイングよりブラボーが多いように感じたが、確かに初演はブーイングだったろう。だが今ならわかる。完璧にわかる。
この演出は今なのだ。5年前からの予言のような演出になってしまった。確かに10年前からの情勢をリングに起き変えることは可能だった。だがよく分からないところはあった。
バイロイトでのリング解釈は、古典的なものからものすごく尖ったものへと変わってきている。この20年は資本主義体制の問題を取り上げたものが多いように感じる。その中でやっぱり今のが一番尖っているのだろう。
そう、アメリカは利権のために何をしてきたのだろうか。それはロシアもそうだ。イランもサウジも大国といわれる国はやってきたことだ。ただ子飼いのゲリラを見殺しにした結果、とんでもない孫を生んでしまったのだ。
そういえばサウジアラビアの石油国営企業、サウジアラムコがサウジの株式市場に上場するようだ。
どのような判断でそんなことをするのだろうか。サウジの市場の倍額の株式が現れるのだ。それが何を意味するのか。金額が巨大過ぎて、一時的に市場が混乱するのは目に見えている。中期に見てもサウジの株式の2/3を占めるものがあれば、サウジアラコムの業績のみに支配される市場になる。窒息した市場には誰も集まらなくなる。
サウジアラビアでの先行上場の思惑は何故なのだろう。まずニューヨークやロンドン市場の基準を満たしていないからというのがある。多分なのだ。ここまで巨大だと現在の赤字と短期の将来性での赤は大きい。会計基準の問題はないにしても、多分ここがひっかったのではないのだろうか。
次にサウジでの上場は、特定の人や国家に買わせるという意味なのではないのか。通常の株式譲渡とだと期待できるのは配当のみだ。ただ上場していれば利上がり益や換金性を持つ。ただ、これだけの株式を売るのだから特にその換金性を担保しなければいけなったのだろう。
なおこの上場はどのような形であっても、サウジアラビアの歴史転換なのだ。サウジアラビアは独立しても石油利権はイギリスに握られていた。それをアメリカ資本と共同で奪い返し、石油生産はサウジのもの、販売はアメリカのものとしてサウジアラムコを創設した。だがそれも問題があり、OPECを結成、国家単位での原油カルテルを結成して販売価格の独自性を作った。
起源としては民族主義から始まった独立から、国土を取り戻す運動でもあった。価格決定権も持った。だがそこから先は、実は何もできなかった。お金があってもできなかった。
サウジアラビアは二原論の罠にかかってゆく。宗教は現世主義に妥協するが、政府に宗教の普及拡大を要求する。国内では宗教の徹底化、そして国外へのワッハーブの伝道、それは補助金とともに動いた。各地に学校が作られワッハーブが急速に広まる。
その中で、逆に王制の腐敗やそれと同列に宗教界の堕落が言われるようになる。言論封鎖している社会とはいえ、政府批判がアルカイダを生み出した。その力はまだサウジ内にはある。シーア派の有力者を殺したのは、その時にIS支持者の宗教者を4人殺すためだったと言われている。
国内にある不平不満を、国民にサウジアラムコの株式を渡すことで解消しようというのであろうか。
オバマ大統領が銃規制の大統領令を出して、涙を流していた。ただ届出強化というのが現実の規制、ネットで銃が買える国家というのは、大統領の力を持ってもここまでしかできないのかと思った。
ただその頃だがテキサス州で銃携帯に対して規制がなくなったと思う。変な映像が出ていた。どっかのスーパーでのおっさんらが突撃銃を下げて歩いている映像だった。そのおっさんだけだったらいい。他にもおっさんが二人、同じような格好で歩いていたのだ。確か一人は2丁持っていたか。
まずはその体力に感嘆しよう。あれはかなり重い。
ただどうなんだろう、Tシャツ短パンであれは防御も攻撃もないだろう。ランボーみたいに上半身裸でバルカン砲を撃つというのはありえないから。その上日本のような小さなスーパーではないにしても、敵に向かって正しく打てるのかどうか。だいたい外れて跳弾で遠くにいる誰かを殺してしまうだろう。その距離最低1キロ。敵に当たっても1キロ。
何かものすごいロマンティックな映像でした。何にも考えていないんだな。
ドナルド・トランプの暴言は、計算づくだという話があった。確かにそうだ。最初にジェフ・ブッシュを叩き潰したのは政治献金の話だ。多少一貫性はないが、ただトランプというブランディングは全て成功しているようだ。
なんらか使えればいいな。ただあそこまでは無理としても。
そういえば、「空飛ぶスパゲッティモンスター教」での結婚式がニュージーランドで認められたという、古い記事があった。
アメリカの保守派の非科学的な教育方針に対してのパロディとしての宗教だが、まさかこれで結婚式を行う奴がいるかと。ちなみにパロディ宗教であるので、隣のオーストラリアでは認可されていない。多分ニュージーランドもそうだろう。私もそうだ。
だがこいつは楽しい。ということでニコニコ大百科から、FMSを貼らせてもらおう。ただ、2005年にカンザス州の教育委員会の討議で始まった、つまりインテリジェンツ・デザインに対する反論で、揶揄するためのものだったのが、ここまで大きくなっている。
無神論のための神であり、今の神のあり方を問う宗教?なのだが、多分信ずるものは救われるだろう。
ただ発泡酒や第3のビールを飲んでいる日本人は、多分地獄にいるのだろう。