震災と福島原発問題で、東北の大学を志願する受験生が減るのではないのかと言われていた。
比較のためには、福島・宮城・岩手の国公立系と私学も見なければ行けないのだろうが、サンプルとしてこの二つの大学を見てみた。
国立系であり、地方大学でもある。
昨年度の比較から言えば、岩手大学は横ばいから微増、全体では0.5の増加だ。前期だけ見ても0.2の増加農学部の前期0.4の増加が目立つ。となりの大学なので細かく見たが、この数年の状況からすると健闘ぶりが見える。
それでは福島大なのだが、明らかにワンポイント増加。前期後期あわせた倍率は、人文社会科学群で昨年度4.3から5.2に増加、共生システム理工学類でも4.5から5.6に増加している。ただし後期受験倍率がとても高いので、こうなっているかと言えばそうでもない。人文社会科学群の経済経営学類は前期で0.9増加している。共生システム理工学類は前期で1.0の増加だ。これは、この少子化の中ではかなりの増加になっている。
ただ旧教育学部の人間発達文化学がほとんどの専攻でポイントを下げているのだが、なぜかこの中のスポーツ・芸術創造専攻・体育の倍率が8.1倍と昨年度の倍近く上昇している。
もしも福島の放射能の事を考えれば、屋外での活動でさんざん埃を吸うこの専攻が嫌われてもおかしくない。この専攻だけは誰も行かないだろうと思っていたら、全く逆の結果。さすが陸上女子インカレ常連校である。
基本的に、両校とも大穴と見られていたフシはある。それがこの結果になったのかもしれない。ただ福島の場合、受験生が未来を考えて経済経営学類や共生システム理工学類を選んだと思う。逆に原発問題で子供が減少している状況で、教育系の人間発達文化学が避けられたとも考えられる。
さてここで、福島県立医科大学を見てみます。震災報道で一番バッシングされた大学です。
医学部では前年度と比べて、一般入試が前期で0.7ダウンしています。後期は逆に2.9増加しています。看護学部は前期が0.6ダウン、後期が2.1アップです
これをどう見るかと言えば、やはり人気が落ちたという事でしょう。ただそれでも滑りどめだけど福島の現状に興味を持つ学生は多いと言えるかもしれません。
この医学部なのですが、来年度から地域枠というものを作りました。奨学金付きで、福島県での医療につく事が条件です。この倍率が前期のみで11.8倍です。将来が楽しみです。
実はここからが大切な事なのですが、合格しても辞退者がどの程度出るのか。とりあえず今は、大学入試に風評被害が無かったと言えます。むしろ福島大学のように、地域と学ぼうという感じも受け止められます。
しかし入学金を捨ててでも、他校を選ぶ学生はいると思います。選ばざるを得なくなってしまう事もあると思います。合格したからこその贅沢な悩みなのですが、そこに風評が大きく影響する事は確かでしょう。
比較のためには、福島・宮城・岩手の国公立系と私学も見なければ行けないのだろうが、サンプルとしてこの二つの大学を見てみた。
国立系であり、地方大学でもある。
昨年度の比較から言えば、岩手大学は横ばいから微増、全体では0.5の増加だ。前期だけ見ても0.2の増加農学部の前期0.4の増加が目立つ。となりの大学なので細かく見たが、この数年の状況からすると健闘ぶりが見える。
それでは福島大なのだが、明らかにワンポイント増加。前期後期あわせた倍率は、人文社会科学群で昨年度4.3から5.2に増加、共生システム理工学類でも4.5から5.6に増加している。ただし後期受験倍率がとても高いので、こうなっているかと言えばそうでもない。人文社会科学群の経済経営学類は前期で0.9増加している。共生システム理工学類は前期で1.0の増加だ。これは、この少子化の中ではかなりの増加になっている。
ただ旧教育学部の人間発達文化学がほとんどの専攻でポイントを下げているのだが、なぜかこの中のスポーツ・芸術創造専攻・体育の倍率が8.1倍と昨年度の倍近く上昇している。
もしも福島の放射能の事を考えれば、屋外での活動でさんざん埃を吸うこの専攻が嫌われてもおかしくない。この専攻だけは誰も行かないだろうと思っていたら、全く逆の結果。さすが陸上女子インカレ常連校である。
基本的に、両校とも大穴と見られていたフシはある。それがこの結果になったのかもしれない。ただ福島の場合、受験生が未来を考えて経済経営学類や共生システム理工学類を選んだと思う。逆に原発問題で子供が減少している状況で、教育系の人間発達文化学が避けられたとも考えられる。
さてここで、福島県立医科大学を見てみます。震災報道で一番バッシングされた大学です。
医学部では前年度と比べて、一般入試が前期で0.7ダウンしています。後期は逆に2.9増加しています。看護学部は前期が0.6ダウン、後期が2.1アップです
これをどう見るかと言えば、やはり人気が落ちたという事でしょう。ただそれでも滑りどめだけど福島の現状に興味を持つ学生は多いと言えるかもしれません。
この医学部なのですが、来年度から地域枠というものを作りました。奨学金付きで、福島県での医療につく事が条件です。この倍率が前期のみで11.8倍です。将来が楽しみです。
実はここからが大切な事なのですが、合格しても辞退者がどの程度出るのか。とりあえず今は、大学入試に風評被害が無かったと言えます。むしろ福島大学のように、地域と学ぼうという感じも受け止められます。
しかし入学金を捨ててでも、他校を選ぶ学生はいると思います。選ばざるを得なくなってしまう事もあると思います。合格したからこその贅沢な悩みなのですが、そこに風評が大きく影響する事は確かでしょう。
人が住む場所でないというのは、気になる言葉ですが、そこで学びたいという個人の自由があります。それは大切にしなければいけないと思います。
その上で、現在放射能と社会、産業、個人の問題が噴出している地域での学びは大変大きなものになるのではないのでしょうか。
草食系と言われている若者たちですが、お利口さんというより、野心的だとも評価できるかと思います。
その中で放射能問題は、決して矮小化するつもりはないのですが、重要だがファクターの一つでしかないと思います。危険性が極めて高いのは確かですが、それが人生にどう影響するのかは、未知な部分があまりにも多いと認識しています。
一つのものさしで見るというのも一つの方法ですが、人生という複雑な問題には使えないのではないのかと思います。
さて最後ですが、私の予想としては辞退者が多いだろうというものです。現実に合格しても、まあ遠くの親戚や近所の方とかが、子供を殺す気かとかとか親を責め立てたり、彼女が急に別れ話をしたりとか、まあいろいろ起きるのではないのかと考えております。
ある一定以上あれば癌になる可能性が急速に高まるはずなのですが、それがよくわかっていません。一番怖いのは免疫疾患なのですが、これもよくわかっていないと認識しています。
なので受験生に対して、どうのこうのと私は絶対言いたくありません。合格をお祈りするとしか言えません。
福島原発関連の情報ですが、様々な言葉が飛び交っていますが、あまりにも極端すぎて判断できないものが多すぎます。私はそこから、政府発表・自治体発表を中心に考えております。あと信用できる人の発信も参考にしています。例えば中部大学の武田教授ですが、教授の集めているデーターは信用できると思います。まあムチャクチャな発言もありますけど。
その上で、現在の福島第一の配管・並び建造物・そして基礎部分ですが、これを目視で確認できるのはかなり難しいと思います。特に中心部はそうです。
基本的にそれらに憶測が混じって、様々な言葉になっているのと考えています。私に確実に言えるのは、液状化ですが、憶測以前です。地下水脈に漏れだして地下水位が上がり、大地震が起きた場合液状化が起きる可能性があるというのが、正しい発言です。その前に、格納容器下部の基盤に、大きな割れ目がある事が前提でしょう。その上で、岩盤の上に立っているという事実があります。液状化は早々起きないでしょう。
なお、福島第一で直下型地震が起きる可能性は、私には解りません。ただ調べてはいませんが、関東大震災あたりのデーターから、どの程度の揺れがあるのかは推測できると思います。
4号機のプールは、プールに水が入っているというのが事実のようです。思われている以上には、大丈夫と見ています。ただどちらにしてもプールから、核燃料廃棄物を取り除くのがいつになるのか解らない不安は確かにあります。
配管がズタズタになっている可能性ですが、現在冷却水循環が出来ているという時点で、漏水はかなり止まっていると認識しています。
福島第一の件では、今あの現場で作業している人たちを信じています。政府や東電を信じられなくとも、彼らに希望を託すしか無いのは、まだ続きそうです。
ただ彼らが仕事を終えて故郷に帰った時、福島帰りだと差別されるのではないのか、それが心配です。
さて人は見たいものしか見ないという、性質を持っています。この福島第一の件では、私らの周りでもこの現象は見られます。
第一に情報を探しすぎて、逆に不安材料ばかりを集めてしまう人が見受けられます。これは、初期に良くなるのではと期待して情報を集めた結果、不安材料ばかりで逆に不安材料ばかりを集めてしまい、良い話しまでネガティブに捉えてしまうようになります。これはよくある話しです。
特に今回は、信じていたのに裏切られたという気持ちもあるでしょう。
第2に、全く見ない、という対所のしかたです。こちらの方が圧倒的に多いと思います。ただ今回の件では、本当にタチが悪いのは第2の方でしょう。年金問題なんて言うのも、第2が多すぎてこじれているのが今現在です。
どちらも不安から来る心理の問題です。
これに対応するためリテラシーが必要だと言われてきましたが、原発問題に対してはリテラシーに有効な材料を、どこも発信していなかったとは言えます。確かに発信していた人もいましたが、多くは書籍であったり、取っ付きにくいウエッブサイトだったりしていました。なので原発問題に対するリテラシーが社会に育たないまま、この事件に出会ってしまったと思います。
さてこういった場合のリテラシーなのですが、以外と思われるかもしれませんが、政府や自治体の広報です。彼らはウソツキだと思っているようですが、民主主義国家では隠蔽はあってもウソは付けない事になっています。特に数字はウソを付けない事になっています。なので単位を変えたり言い回しを変えたりします。「森に木の葉を隠す」という例えがありますが、その通りになっています。あと省庁対立がある場合、例えば経産省と文科省ですが、文科省はあえてデーターを生だししています。とはいえスピーディの失態もありますが。これは本当に3/15からネットで調べまくりましたが、無かった苦い思い出です。
文科省の過去のデーターは、
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/kl_db/servlet/com_s_index
ここにあります。残念ながら今回の件はまとまっていないようで、各自治体のデーターを見るしかありません。ただ文科省のデーターは過去から継続して行われているものなので、指標としては有効だと思います。
ただ行政府のデーターは、あくまでマクロです。全体をざっくり見るのが特徴です。これがウソ付きと言われている原因です。
ここでホットスポットという言い方ですが、現在のホットスポットの言い方には違和感があります。それは本来のホットスポットは気象で出来たものであって、人工物の影響で出来たものではないからです。人工物の影響で出来たホットスポットから、逆算してここにどの程度の放射能物質が降ったのかを計算している人は、少ないと思います。
とはいえ現在のホットスポット探索も、初期には政府のマクロと市民のミクロが補完し合う関係だと言われていましたが、どうも全くうまくいっていないようで、歯がゆい所です。
私のように、ウニャウニャという人間は目障りでしょう。ただ私としては、これは運命だと思う所もあります。そして今後どうなるのか解らない。現場を見ていないし建物の設計も解らない。現実的にリテラシーが効かない状況です。
なので「わからない」という事を基準にしています。自分で理解のために、計算する事もあります。
なお4号機のプールについては、初期から倒壊というウワサがありますが、かなりデマなのではないのかと疑っています。
現在まであそこまでの余震にあって、残っている、これは事実ででしょう。
さて最後になりましたが、不安に打ち勝つ方法はあるのでしょうか。放射能問題での答えは簡単です、ありません。ごまかす事は出来ます。
私は、まだ死んでいません。ただ死ぬ事は約束されています。この事実は当たり前です。ただ福島第一以降それを考えるのが前倒しになったと思います。
生きる事を考えて頂きたい。