お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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●月日 06年9月24日(日)
●天気 晴れ
●ルート 自宅~高尾~陣馬街道~和田峠~藤野~牧野~篠原~牧馬峠~梶野~宮ケ瀬湖~土山峠~飯山~厚木~自宅

◆サイコンによる記録
       距離 114.99km
       平均時速 20.6km/h
       最高時速 54.3km/h
       走行時間 5時間34分17秒

       ※06年の通算 7153.11km
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カシミール3Dをもとに作成しました


 秋晴れとなった日曜日。カミさんと上の娘は、日産スタジアムへ陸上の大会(スーパー陸上)を見に行く。下の娘は友だちと桜美林の文化祭だ。家族がきちんと予定をたててくれると有り難い。私? もちろん心おきなく「ロードに乗ってどこまでも!」です。陸上に誘われたんだけど、パウエルが走るのを見るより(結局失格で走れなかった)、自分が走る方が楽しいに決まってる。

 出発は午前8時5分。まずは高尾を目指す。

 高尾! 自転車に乗る前は遙かかなたの町だ。というのも何かおかしな表現だが、実は電車でどう行ったらいいのか、調べないと分からない。要するに縁がない町。それが自転車に乗るようになって、あるとき南浅川沿いを走っていたら着いた。感動したなぁ。このときから高尾は身近な町になった。何だ、自転車で行ける町じゃん、てね。

 城山湖方面へ向かい、大戸交差点から町田街道に入り、登って下って1時間半。自宅から約30キロの道のりだった。向かい風に悩まされ、平均時速は26キロ台とそれほど伸びなかったが、好天に恵まれ気分はいい。

 


午前9時39分、河原宿交差点手前。左折すれば陣馬街道


 八王子霊園の坂を過ぎると、川原宿の交差点に出る。ここのコンビニで最初の補給。

 店先でウイダーゼリーを流し込んでいたら、ローディーが次から次へとやってきた。もう峠を登って下りてきたようだ。
 「ここはいつも向かい風なんですよ」なんて会話が聞こえてくる。お、ということは私にとっては追い風? ラッキー。昨日も今日も向かい風。やっと自然の恵みを受けられる。


 


街道沿いに北浅川が流れる


 陣馬街道(県道521)はとっても気持ちいい道だった。緩やかに登っているようだが、走っている感じはフラットと同じ。まったく苦にならない。入ってすぐに信号があったように記憶しているが、それ以降はまったくない。車の通行量も少なく、のどかな田舎道を快適に走れる。

 


この先にはマス釣り場があった


 天気も良く、まさにツーリング日和。走っていると、峠から下りてきたローディーと何人もすれ違った。山の中を走るって最高だね。

 


午前10時9分、夕やけ小やけふれあいの里


 しばらくすると「夕やけ小やけふれあいの里」に到着した。ここでは八王子市上恩方町出身で、童謡「夕焼小焼」の作詞者・中村雨紅に関する資料の展示や、八王子名産の野菜などの直売、それに宿泊施設やそぼ屋もあるそうだ。
 
 碑もあるようだが、少し歩いて登らなければならないらしい。展示館も200円と有料だったので、周辺を少し歩くだけにした。観光客が思いのほかたくさんいたのはちょっと驚いた。
 
 


夕やけ小やけ橋

 ♪ゆうやけ こやけでひはくれて や~まのおてらの・・・
 夕暮れどきにはそんな雰囲気になるのかな?
 
 


ここを左折


 途中、いくつか分岐があるのだが、標識がちゃんとあるので迷うことはなかった。
 


気持ちいい道が続く


 まだ傾斜はゆるやかなままだ。道は細くなるが、車の通行も少なく快適に進む。天気もいいし、緑の中を走るって気持ちいい。
 
 


午前10時23分、浅川上流端とあった


 ここが浅川の起点付近だろうか?
 
 後で調べたところによると、浅川はこれから向かう陣馬山が源流となっているらしい。
 
 


午前10時25分、陣馬高原下バス停


 それほど苦しまず、豊かな自然のなかをここまで爽快に走り抜けてきた。
 
 少し休んでいたら、バスが到着した。降りてくる人はみんなハイキング姿。全部で20人ぐらいいただろうか。若いカップルもいた。意外と人気のコースなんだ。
 
 バスはここで折り返し。大山、蓑毛、ヤビツ、日向薬師、宮ケ瀬・・・。自転車に乗るようになって、バスの折り返し地点を何度も訪れるようになった。
 
 さて、ここから3.7km、平均勾配10%以上のヒルクライムが始まる。
 
 ※<その2>に続きます
 
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<その1>より続きます

 


午前10時30分、スタート


 バス停の先で道は右へカーブしている。そこに道標があり、和田峠までは3.7kmと記されていた。
 
 そして目を上げると、坂。いきなりかよ、きつそう・・・。
 
 午前10時30分、意を決してスタート。すると歩いて降りてきているローディーとすれ違った。あれ、あの人(かなり年配の女性のように見えたのだが)、さっき登っていったよ。もう行って帰って来たのかな。それとも、あまりのきつさにギブアップしたのか。え~? そんなスゴイのかよ、まいったな。
 
 


まだ余裕


 道幅は細い。車1台がやっと通れるほど。といっても車に出会ったのは、2~3度だったかな。
 
 途中、道幅一杯に広がって上っている人生の先輩たちのハイキングの集団に追いついた。
 「すいませ~ん」と言うと、「あ、自転車だよ、道あけて!」と次々に声を掛け合ってくれた。
 それはいいのだが、時速はもう8キロぐらいに落ちている。一気に抜き去ることもできず、「はっはっ・・・。あ、ありがとうございます。はっはっ・・・」とあえぎながら、ゆっくりと抜いていく。
 
 


写真が撮れるのもここまで


 それでも上の写真を撮るあたりまでは、まだ乗ったまま写真を撮る余裕があった。
 
 坂はますますきつくなる。まだ25Tだったよな。でも、もうだめだ。27Tにしよう。あれ?? シフトできない。うそ~~~っ・・・。いつの間に27Tに入ってたんだよ。後がないぞ。
 
 思い切り蛇行して登っていくクロスバイクに追いついた。「こんにちは!!」と後ろから思い切り声を掛けないと、ぶつかってしまう。声をかけた後、その中年クロスバイク乗りの顔を見たら、全然苦しんでいる様子もなく、涼しい顔をしている。ふ~ん、こんな登り方もあるんだ。
 
 やがて時速は6キロまで落ちる。それでも苦しい。今にも止まりそうだ。下ハン握って、思い切り前傾し全身の力でペダルを踏む。顔は下を見つめたまま。
 
 で、顔を上げると、果てしなく続く坂が目の前にある。ふと横を見上げると、頭の上に道がある。次のカーブを曲がった後はここを走るらしい。見上げれば道。それが何回も続く。
 
 もうだめだ。足を着こう。何回思ったことか。
 
 しかし、山伏峠の屈辱が頭をよぎる。あのときはあと100メートルで足を着いた。せっかくここまで来たんだ。もう少し頑張ろう。たった3.7キロじゃないか。
 
 この坂のきつい所は、足を休ませるところがないこと。多少でも傾斜が緩くなればひと息つけるのだが、ここの坂はきつい状態が延々と続く。まったく休めるところがない。おまけにヘアピンカーブの内側は信じられない傾斜。あそこを走るとひっくり返るぞ、きっと。この風景はどこかで見たことが・・・。そうここだ。
 
 「こんにちは」。突然、声を掛けられた。軽快に私の横を抜いていく。
 「こ、こんにちは・・・」。びっくりしながら答える。
 「きついッスねぇ」。そう言いながらあっという間に登っていく。すげぇ。
 「は、は、速いッスねぇ!」と言うと、「いや、もう売り切れですよ」とか何とか言ったようだが、もうずっと先まで行っているので、よく聞こえなかった。
 
 この後、また2人のローディーに抜かれた。みなさん、一体どんな走りをしてるんだろう。ただ、抜かれたうちの1人は左カーブのインを力強く坂を登っていたが、もう1人は私と同じようにアウトをゆっくり登っていた(それでも私より速いのですが)。
 
 何回目かのヘアピンカーブ。アウトを逆走していると、下ってきたローディーが苦笑いしながら道を譲ってくれた。ありがとう。インはもう登れないのよ。
 
 


八王子方面から登ってくる最後の坂


 そして直線の登り。うわぁ、とビビッていると、車が見える。どうやら駐車場のようだ。最後の力を振り絞って登りきった。何度もくじけそうになったが、足着かなかったぞ! やったぁ!!
 
 時間を見ると午前10時55分。25分で登ったことになる。え? もっとかかったと思ったよ。何時間も登った気がする。計算上では、全区間を時速6キロで走っても37分で着くことになるのだが、もう一度と言われても、すぐには行く気にならない坂だった。

 


午前10時55分、和田峠!
 

 峠には売店があり、その前にはベンチ。TETさんがもしかしたらここでカギを落としたかも、というので休憩がてら探してみる。見あたらないので、売店のおばちゃんにも聞いてみたが、カギの落とし物はないと言う。残念。
 
 休んでいると、ポツポツとローディーが登ってくる。で、登って来た方向からすぐ降りていく。え、もしかして、何度も登ってるんですか? 信じられない。
 
 この売店周辺からは見通しがきかない。もう少し登る必要があるようだ。「女坂」というダートの道を上り、階段で下りてくるのがいいらしい。「今日は天気がいいから富士山が見えるよ」とおばちゃんが言っていたが、これ以上登る気にはなりませんね。たとえ徒歩でも・・・。
 
 「どこからいらしたんですか」。バイクの兄ちゃんに聞かれたので、「あっちの坂からです」と答えた。頭の中は坂のことばっかりだったので、思わずそう答えたのだが、後で考えると「大和です」って答える質問でしたね。子供みたいな返事をしてしまった。
 
 そのバイクの兄ちゃん。昔はロードに乗っていたようで、何とかっていうチーム名を言ったのだが、分からなかった。もしかしたらスゴイ自転車海苔だったのかもしれない。
 
 「じゃあ、お気を付けて」。お互いにそう言い合って、お兄ちゃんはダートの道をさらに上へ、私は藤野側へ向けて坂を下りた。

 


富士山見えた!


 坂の途中で開けたところがあり、富士山がチラリと見えた。こちら側も傾斜がきつく、止まるのにちょっと苦労した。道幅は広いのだが、こっちもきつそうだ。

 


はるか下に道が見える。豪快なダウンヒルだった


 もちろんダウンヒルは爽快。八王子側はヘアピンカーブが結構あるのだが、藤野側はきついカーブはない。車も少なく、思わずブレーキを持つ手も緩むってもんです。

 


午前11時29分、R20号へ出るトンネルまで降りてきた


 ずっと下りっていうわけではなく、最後のトンネルへ出る前は登り返し。え~、話が違うよと思いながらも、登るしかない。
 
 R20へ出るトンネルは、車がすれ違えないほど狭いが、自転車で通行するには問題なかった。
 
 さて、まだお昼前。次の牧馬峠登った後、裏ヤビツも行けるかな、なんて思い始めた。
 
 ※<その3>に続きます

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<その2>より続きます

 


午前11時33分、相模湖の上流の相模川にかかる日蓮大橋より

 
 和田峠から下りてきてトンネルを出たところは藤野駅の近く。トンネルの上には中央高速が走っており、モスバーガーがある藤野パーキングの近くでもある。自転車では初めてこのあたりまでやって来た。
 
 R20に出てすぐ右折すると日蓮大橋に出た。下に流れるのは相模川。地図で確認すると、相模川は相模湖の上流で再び相模川となり(ややこしいですね)、上野原付近で桂川と名前をかえて源流である山中湖方面へと続いているようだ。
 
 


県道76号線を青根方面へ向かう


 日蓮大橋を渡って県道76号線を走るが、いきなり登りが始り、また山の中へと進んでいく。
 
 ずっと直進すれば道志みちの青根に出られるようだ。

 


やまなみ温泉の先を左折。篠原方面へ


 だんだんと登りがきつくなるが、和田峠に比べれば何て事はない。スピードは遅くなるが、マイペースで登っていく。
 
 やがて県道517号線との分岐にさしかかった。左折すると短いが激坂がある。えいやっと登ったら「やまなみ温泉」への入り口だった。あれ~、無駄に登っちゃったよ。Uターンしながら駐車場を見ると、ここも結構混んでいた。

 


県道517号線


 この道はアップダウンが激しい。最初下って、それから登ってまた下る。ほとんど人家もないのだが、県道518号線とぶつかるT字路手前にはちみつの駅なんてのがあった。ソフトクリームという看板もあったのでちょっとそそられたが、ソフトクリームが欲しくなるほど暑くはないな~と思いながら通り過ぎてしまった。また、夏にでも来てみましょう。

 


県道518号線とのT字路。右の青野原方面へ向かう


 最後は少し登ってT字路を右折。牧馬峠へと向かう。

 


振り向くと、屋根にとうがらし?


 T字路から振り向くと、屋根にとうがらしをのっけた家があった。そういえば「キムチなんとか」とか書いてあった。それにしてもなんだか妙な風景だ。山の中に突如現れる巨大なとうがらしのディスプレイ。あのとうがらしに魅せられて、キムチを買いに来る人がいるのだろうか。
 
 県道518号線に入った途端に登りが始まった。でも小さい峠みたいだし、それほどきつくないだろうと予想していた。

 


12%ですか? よく見えませんが・・・


 ところが! 途中から12%という標識が出てきた。道は滑り止めのために、わっかが刻まれている。ま、多少は苦しまないと。どうせあのカーブを曲がるまでだ。
 
 甘かった。カーブを曲がっても道のわっかが消えない。
 
 そして、また出た! 長い直線の登り。ここもご丁寧に12%の標識が立っていた。湘南平を彷彿させる直線の登り。また時速6キロで登っていく。こんなところにこんなきつい坂があったなんて。冗談じゃないよ・・・。
 
 ゆっくりゆっくり。歩くようなスピードで何とか直線をクリア。ヘアピンカーブはアウトを登って、さあ、もう終わりだろうと期待したが、相変わらずわっかは消えない。ウソだろ。いい加減にしてくれよ~。

 


峠への最後のヘアピンカーブ(もちろん峠へ登ったあと、歩いて降りて来て撮りました。もう一度、自転車で登る気にはなりません)。


 このヘアピンカーブをやっとの思いで登ると、また直線の登り。しかし、今度は上のに車が見える。お、駐車場? ピークか?
 
 やっとのことで峠にたどり着いた。駐車していた車だが、そこに駐車場があるわけではなく、たぶん峠周辺を清掃に来ていた人たちが路肩に駐車していただけのようだった。
 
 結局、わっかはピークまで刻まれたままだった。要するに12%が延々と続く峠ってことです。

 教訓! 峠は峠。峠と名が付けば、どこだって苦しいのだ。

 


午後12時30分、牧馬峠のピーク。何もない・・・


 こんなに苦労して登ってきたが、ピークには何もない。でも12%を登ってきたという達成感があるからいいか。
 
 この峠は大型車が通れないように、梶野方面へ降りる道の両端にポールが立っていた。見ていると、3ナンバーの車でもぎりぎりでしか通れないようだった。

 


降りる途中のちょっと開けたところで


 峠を過ぎるとわっかは消えていた。梶野側の傾斜は12%ない、ということですね、きっと。

 降りるとすぐにちょっと開けたところがあったので、ストップした。牧馬峠っていうくらいだから、牧場でもあるのかと思っていたが、そうでもないらしい(当たり前か)。

 


突如、この風景が! 下には道志川(左右の川とも)※携帯のカメラでいい加減に撮っているので、綺麗に合成できませんでした


 ところがもっと降りた所で、こんな風景に出会った。急ブレーキ!
 
 はるかに丹沢の山々。眼下には道志川。それも川は円を描くようにUターンをしている。思わず見とれる風景。(写真の両側の川が道志川です)。なんだか自然のすごさをかいま見た。

 


右? いえいえ左、右です


 道志みち手前でちょっと登り返しがあった。結構足にきている。やはり12%が効いている。
 
 右へ行くと山伏峠。リベンジはまた今度ね。
 
 出たところのヤマザキではローディーが大量に補給中だった。
 
 道志みちにはすぐ別れを告げ、県道64号線で宮ケ瀬へ向かう。また登りが始まった。ふ~。
 
 


午後1時20分、宮ケ瀬湖


 虹の大橋への坂で足は売り切れた。もう立ち漕ぎもできない。裏ヤビツへ行ける状態ではない。今日はこのまま帰りましょう。
 
 宮ケ瀬湖も大にぎわいだった。いつも補給する「水の郷ラーメン」の前は人が一杯。こんなの初めて見たよ。ラーメンでもと思ったが、この様子じゃだめだ。おばちゃんも大忙し。すぐ手に入るカレーパン2つで我慢しよう。
 
 少し休憩の後、土山峠~飯山温泉の、後は降りるだけコースで自宅へ。まだ時間も早かったので途中、中央林間の自転車屋で少しメンテのことなどを聞いてから帰った。
 
 家に帰宅したのは家族で私が一番早かった。
 
 距離的にはちょっと物足りない感じがするが、坂はもうお腹いっぱい。いや、今日は本当に疲れたよ。でも、山の中を走ることが、今日ほど気分が良かったことはない。また行こう。あの坂の苦しみを忘れたころに・・・。


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