お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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 久々に津久井湖の北の道「鳥屋川尻線(県道513号)へ行ってみた。たぶんカミさんと一緒に行った07年11月以来。紅葉まだ残ってるかなと期待したが、12月4日とあってさすがにピークは過ぎた感じだった。

 国道413号から城山高校の前の三差路を入る。しばらく行くといちょう並木。そして左手は「水の苑地」。対岸には「花の苑地」がある。来年はもうちょっと早い時期に訪れようと思わせる風景が周囲に広がっていた。


水の苑地前のいちょう並木



水の苑地から津久井湖と城山ダム(左手奥)を望む


 先へと進むと右手に分岐があり、「峯の薬師 1500メートル」という看板。一度はやり過ごしたが「展望絶景」とあったのに惹かれてUターン。急ぐ旅でもないし、1.5キロなら上ってもいいか。「峯の薬師」が何だかも知らないが行ってみるべぇと、軽い気持ちで上り始める。とんでもないことになるなんて知らずにね…。


「峯の薬師」への分岐


 結構きつい坂が続く。やがて右手に「城山スタジオ」という看板。こんな所にスタジオ? と思ったが、後で調べるとプール各種、芝生の広場、森や渓谷など撮影スポット多数の貸し切りスタジオだった。TV、CM、MV、雑誌スチールのほかコスプレ、ポートレートの撮影にもどうぞというもの。確かに山の中じゃないとこんな広い場所は取れないよね。

 で、ここで民家が途切れ、本格的な山道となる。峯の薬師までは900メートル。道が一気に狭くなり、舗装も荒れ、路面は落ち葉の絨毯となる。勾配も10%に近づく。え? やば! こんな道なの? 聞いてないよ。

 それでも何とか漕ぎ続ける。とにかくピークまでは上りたい。たった900メートルだし。

 やがて分岐点に出る。ここまでは何とか乗れたぞ。ふぅ〜。右へ行けば峯の薬師だ。その先に三沢峠なんてものあるぞ。そこまで行けるのか? とりあえず峯の薬師かな。道標にはあと600メートル。ところが看板にはあと650メートルとある。どっちやねん! 大雄山と一緒やんけ!

 とにかく前へ進もう。しかし、勾配は10%を超えどんどんきつくなる。舗装も途切れ、林道の様相を呈する。そして目の前には絶望的な壁のごとき左カーブが現れた。こりゃあかん。滑りそうで危ない。やめとこ。

 ということでピーク手前350メートルでギブアップ。もう乗れないので引き返そうかとも思ったが、たぶん2度と来ないのでピークの絶景だけは見ておこうと押し歩きで上る。しかし、歩くのでさえ滑りそうで怖い。恐る恐る歩いていると、目の前にグレーチングもない、幅20センチ以上のむき出しの横断溝がいくつも現れた。ゾッとした。こんな道、乗れるわけない。自転車で来るところじゃなかったみたいね。


途中の分岐。峯の薬師まで上の看板は650メートル、下の道標は0.6キロとある。どっち?



こんな林道



このあたりでギブアップ



横断溝が口を開けている


 途中にゲートのようなものがあった。午後5時以降は立ち入り禁止なので閉じられるのだろうか。それを過ぎ、真っ直ぐで急な上りの上にピークがあった。Ride With GPSのログによると、「峯の薬師 1500メートル」という看板からピークまでは1.4キロ、平均勾配12%、最大勾配はなんと23%だったようだ。

 やっとたどり着いたピークは広場のようになっており、家屋らしきものと寺務所があった。自販機もあったかな。峯の薬師は振り返ったところにある階段を上ったところらしい。もう少し早い時期に来れば、きっと素晴らしい紅葉に出会えたに違いない。広場の先には三井大橋、峯の薬師入口バス停へ下る階段があり、こちらが表参道らしい。案内版によると、峯の薬師は明応元年(1492年)創設の古刹で、東京の新井薬師、高尾山の薬王院、大山の日向薬師とともに武相(武蔵・相模)の四大薬師のひとつだそうだ。へぇ〜、たいしたもんなんだね。


ピーク寸前(振り返って撮影)



ピークの峯の薬師入り口



峯の薬師境内



三井大橋へ下る表参道


 ピークの南側からは、樹木にさえぎられ大パノラマというわけではないが、津久井湖、城山ダムなどの絶景が垣間見える。歩いてでも来た甲斐があった。


ピークからの絶景。右手に城山ダム、相模湖。左手に伸びるのは圏央道。中央奧は新小倉橋


 でね。妙なモノを発見した。その名も「姿三四郎決闘の場」。へ? 姿三四郎って実在の人物だったけ? で、ここで決闘したの? 確かに決戦ムードたっぷりの場所だけど…。背面を見ると「果状 明治二十年十二月十五日朝、相州三澤村峰の薬師境内に於いて果合い致可候 当方二名約定違え間敷候 檜垣流唐手術 檜垣鉄心 檜垣源三郎 姿三四郎殿」とある。この碑自体は昭和48年12月8日に建立されている。ここはアントニオ猪木とマサ斎藤が対決した巌流島のような舞台だったのか。姿三四郎は読んだこともテレビや映画を見たこともなく、知識がほとんどないので頭の中は疑問符だらけだったが(アントニオ猪木はメチャ詳しいけどね)、帰宅後に調べて見ると富田常雄作の小説「姿三四郎」の中で、檜垣鉄心と檜垣源三郎との雪の決闘の場面として描かれているらしい。「唐手術」とあるので異種格闘技だったのか。いずれにせよ、思わぬ所で思わぬものにぶち当たったようだ。


姿三四郎決闘の場の碑



姿三四郎決闘の場の碑の背面


 下るのも怖いので、押し歩きして上った区間は下りも押し歩き。いやもう、何しに行ったんだか。

 無事に下り終え、鳥屋川尻線に復帰。しばらく上るとトンネルがピークで、その後は三井大橋へ向かって気持ち良く下って行く。ここも絶景区間。来年の紅葉の季節にまたやって来よう。


津久井湖。遙かに三井大橋を望む



ここからも津久井湖、城山ダムなどの絶景が拝める


 三井大橋の手前を右へ行き、三井相模湖線(県道515号)から吊り橋の名手橋へ行く予定にしていが、区間は不明だが落石の危険のため通行止めとなっており断念。下った勢いでそのまま三井大橋を渡る。


三井大橋。人道橋は三井そよかぜ橋と言うのだろうか?


 その後はいったん国道413号に戻ったが、豪快な下りの先にある道志橋の手前から道志川へ向かってさらに下ってみた。ここから里山をさまよい、アップダウンを繰り返しながら石老山参道口などを経由して再び国道413号した。初めて走ったが、国道を走るよりは断然楽しい。まさにこれぞサイクリングだねぇ(^o^)


道志川にかかる弁天橋



石老山参道口


 さて、腹も減ったしということでランチを目指し、相模湖を経由して甲州街道(国道20号)へ。上野原の来々軒でチャーシュー麺(800円)をいただく。地元では人気の町中華屋さんのようで、今回が3度目かな。距離的にもいいし、値段的にもお手頃なお店なのだ(^o^)。


クリスマスムードの相模湖



上野原の来々軒



チャーシュー麺(800円)


 この日の走行距離は105.3キロ、獲得標高は1355メートル。帰りはトラックの多い甲州街道をできるだけ避けるルート(上り多めの回り道)にしたが、相模湖インターから先は逃れるすべがないのは困ったものだねぇ。

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