結構、想定外の戦争がテーマの 作品 だったのですが、良かったですよ~!
詳しく取り上げられた記事が こちら に載っていました。
戦地に派遣された日赤の従軍看護婦 などという設定を、藤岡センセイ よくぞ(!)お書きになりましたねぇ~、
というのが 読み始めてまずは抱いた印象でした。
なにしろ派遣先がマニラを皮切りに 終戦が近づくにつれて、どんどん危険で悲惨な状況に陥っていく過程で、
雪野サエはじめ看護婦たちにとって、大切な大切な 佐治軍医までもが命を落とすことはおろか、
ちょーっと…、ナース目線でないと 一般的には想像が“全く ”付かないような…
緊迫感を帯びたシーンが、様々な救護活動をとおしてリアルに描かれています。
それだけに、この タイムスリップによって、現代 → 終戦間際の異国の地へ 移動した、いわゆる現代っ子目線で 強く生き抜こうとしていくサエの姿というのは、とても効果的な設定だったんだ… と読み終えて振り返ると しっくりと納まります。
また、このタイムスリップがあったからこその、約70年分もの年の差をも 結び付けた、互いに分かり合える心の部分が強く意味を持って伝わってきましたし。
だからこそ、最後のシーンは、かなりかなり グッ…と来ました。
・゜・(゜うェ´゜)・゜・
そして、爽やかで 納得の行く読後感を得られました。
好みはそれぞれかもしれませんが、少なくとも ワタシは いい作品だと思います。