ペンションで亡くなった兄の死の真相を求めて、女子大生2人が白馬山荘へ挑む、
という筋立てで、そのペンションでは泊まった客が、毎年1人ずつ亡くなっていく・・・
という展開に従って進んで行くミステリーです。
ペンションならではの部屋割りが、密室殺人か? はたまた青年のノイローゼによる自殺か?…
というところから、一連の事件の繋がりが明らかにされてくるのですが、
ペンションの各部屋にマザーグースの詩が引用されていて、ここに真相を解く暗号が隠されているという仕掛け。
読んでいる途中に知ったのですが、この作品は東野先生の ごく初期のものということで、
正直言って、最近の東野作品(例えば こちら)より、よっぽど良く出来ています。
登場人物も、ペンションの常連客とスタッフだけに限られているので、分かりやすいですし。
東野先生が、すごーーくよく練られて執筆されたというのが、伝わってくる作品で、
なんだかかえって新鮮でした。
最近は、売れっ子になり過ぎてしまって、お疲れモードなのでは…?!