なんだかんだで気になってしまう角田作品…
このところ、自分個人としては 今ひとつ「んんん…??」と感じる作品が多く、遠ざかっていたのですが、
今回は こちら をたまたま目にして以来、ちょっとだけ気になっていたので
予約してみました。
ちなみに、出版社系列の新聞HPにも 詳しい記事 アリ。
今回のは、なかなか深い話で 角田センセイ本来の良さが 発揮されているように思います。
確かに、タイトルのように ゆらりゆらりと話が展開していくのですが、ごく平凡なホームドラマかと思いきや、
なんの なんの!
戦争時代の疎開生活がらみのやり取り部分では、
“ぁあ!(自分は体験者ではないので)わからないけど、なんだか すごーーく すごーーく わ・か・る!!”
と、ヘンテコな言い回しであしからずですが(汗…)、ミョーに共感させられたり…。
あと、主人公の左織の心情が 時代の進展と共に、関与する人々各々に対して それはそれは見事に表わされておる!
このあたり、実に自然なんです。
が、
ゆらり ゆらりと笹の舟が進んで行くように、義理の妹とその夫(=自分の夫の実弟)、実の娘と息子に対して
波間にクルクルと漂いながら、左織の笹舟が 海を渡って行く…
まさに このような感じで読ませてくれました。
おもしろかった ♪
ワタクシ、結構、読み始めると 面白い本が一気読みの速読肌なのですが、この本は “ゆらり ゆらり”ペースで
ゆったりと読書timeを堪能しました。
きっと、この話もドラマ or 映画化されるのでしょうが、(角田作品、大人気ですものね。)
自分としては これは「小説」で味わうのは、一番おいしいんじゃぁ ないかな~~ と思います。