女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

「見えない」ものを「見えない」と言える幸せ

2011-07-13 | インポート

 10年来仕事でお世話になっている人からのご縁で10月に視覚障がい者の人たちの会で「コミュニケーション」をテーマに話をすることになった。

 で、打ち合わせを兼ねて先日その幹事会の人達とお目にかかった。

※HOTPOTの会・・・視覚に障がいを持ちながら仕事を頑張っている人。頑張って仕事をする準備をしている人。これらの人をサポートする晴眼者の人たちの集まり

↓そのときの様子です

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ご縁をくれた方も幹事会の人もほとんどの方が視覚に障がいを持つ。コミュニケーションをテーマに話をすることも幹事会に参加することも二つ返事で引き受けたものの、いざ参加ということになって正直不安が生じてきた。

 どんな風に接したらいいんだろう・・・

  どんな雰囲気?どんな話題を? ?????

 そんな気持ちは、幹事会のメンバーと会った瞬間吹っ飛んだ。

 会場となるビアホールに少し遅れて到着した私を 

 とびっきりの笑顔が

 人懐っこい笑顔が

 迎えてくれた。

 案内の人につれて行ってもらわなければ、どこにその集まりがあるのかわからないほど、その場は明るく、よく飲み・よく食べ・よく喋る 人たちの集まりだった。

 それぞれのメンバーが「勤務先、名前、障がいのレベル」などを紹介するために近くまできてくれ、全員の人と話をしながら名刺交換をした。

    幹事の1人「障がいのレベルは2で、輪郭がちょっとぼやけて見えることがあります」

    中村「それぐらいで見ていただくのが一番都合がいいです(笑)」

という会話をしながら時間を楽しんだ。楽しみすぎで肝心の打ち合わせが疎かになるぐらい・・・。

 幹事の中に新婚さんが1人。パートナーは大手企業に勤める晴眼者。彼女と話をしていていてパートナーのことに話しが及んだ時、こんなやりとりをした

  

 中村「どうして、この人と結婚しようと思ったの?」

 この問いに彼女はしばらく間をおいてこう答えた。

 「彼には、見えないものを見えない って 自然 に言えたんです」

 

 この言葉にぐっときてしまった。

 明るく、シャキシャキした喋り方で、後輩の男性社員達をビシバシと指導しているであろう男前な雰囲気からは意外にも感じるが、彼女は晴眼者と一緒にいる時、気をつかって見えない時も見えている振りをしたり、目の前のモノの色がよくわからなくても(そのことを)口に出せずにいることがあるという。

ところがパートナーには見えないものは「見えへん!」といえる。色がわからないときは「コレって茶色やんなぁ?」と訊ける。

 自分の弱い部分を「隠さなくていい」「ごまかさなくていい」。見栄はらなくていい.

等身大のありのままの自分で向き合えること、それを受け入れてくれる相手がいることが、どれだけ前に向かうエネルギーになるか・・・。

 

 自分の弱い部分をさらけ出す「勇気」。そしてその「勇気」を受け止めるのもまた「勇気」というより覚悟のいること。深い信頼関係がなければ成り立たない。

  お幸せにねぇ~ と願わずにはいられない。

 

   

 できていない自分も嫌な自分も受け入れる「勇気」

 それをさらけ出す「勇気」

 そして

 それらを受け入れてくれる「勇気(というより度量)」ある人への感謝

  

 大切なことを再確認。