中村です。
「キャリアカウンセラー」「産業カウンセラー」「メンタルヘルスカウンセラー」
「メンタルケア心理士」「メンタルコーチ」・・・・などなど さまざまな資格、また
資格取得のための講座が開催されている。
もともと女性は資格取得が好き。に加えてカウンセラーという片仮名の職業に
は独特の魅力ガあるのか、これらの講座を多くの女性が受講する。
もちろん、男性も受講するが、受講の目的が男性と女性では少々違うように
感じる。
男性の場合は「担当業務ありき」人事や総務の仕事をしている。
あるいはリーダーに昇格した。など担当業務を遂行するために必要な知識や
スキルを習得するために受講する人が多い。
一方女性の場合は「資格取得ありき」興味があるから。フリーで仕事
をしてみたいから。とりあえず資格をとって、あわよくばその資格を活かして仕
事ができれば・・・。という受講理由も多い。
もちろん、男性女性に関係なく受講理由や職業は様々だが総じて感じるのは
上記のこと。
これらの理由で受講することが「あかん」とは思わない。心の問題を勉強する
ことは自己理解を深めたり対人関係を円滑にするため
に有効。だから大いに勉強すべきだと思う。
しかし、「資格さえとれば仕事ができる」「できるかも・・・」と考えている人が多
いのも事実。
で、実際はどうか???
資格をとったからと言ってその肩書で収入を得、生活していけるのはほんの一握り。
ほとんどの人はそうではない。
先日もこんな女性に出会った。
30歳を少し超えた笑顔が印象的な女性。ある会社の総務部門で働いている。
若くして出産したため子供の手はすでに離れている。20代は子育てをしながら
いろんな仕事を転々としてきたが、30代は先を見据えてキャリア形成していき
たいと語る。
そんな彼女が「キャリアカウンセラーの資格に興味がある」
という。
彼女は総務部門で働いている⇒今はまだ入社したばかりだが、将来的に社内のメ
ンタルヘルス不調者への対応が求められる⇒今のうちから勉強しておこう
意識の高い女性やなぁ!
と感心していたのだがよくよく話を聞いてみるとそうではないらしい。
キャリアカウンセラーとして働いている女性と知りあって「自分も・・・」という淡い
気持ちを抱いたというのが本音のよう。
キャリアカウンセラーは、相手のキャリア形成に関する相談に乗る人。これといった
実務経験なく「とりあえず資格は持ってます」状態の普通の人に誰がお金を出して
まで相談をしようとするか??
前向きな気持ちはOk!いくつになってもチャレンジする気持ちは大切!
だからこそ、今の会社で総務の実務経験を積みながらキャリアカウンセリングの勉強
もして、仕事の中で勉強したことを実践していったら?その実務経験の中で培われた
自分自身のスキルやキャリアは、自分の武器になる。
30代は40代以降を活きるための能力やスキルを身につける時期。だからフラフラ
したらダメ!地に足つけてしっかり仕事することが大切!
こう伝えて彼女を見送った。フラフラとした20代を過ごした反省から、「30代は『何か
これ!』というものを身につけたい」気持ちは理解できる。でもそうであればなおさら
のこと。30代は、じっくりと実務で使える能力スキルを磨くとき。
その力が40代以降自分を支えてくれる。
それは「資格取得」で簡単に手に入るものではない