やまあらしのジレンマ
ドイツの哲学者ショーベンハウアーが自著の中で用いている寓話の中の比喩。「やまあらしが寒いから
くっつこうとするとお互いの棘で相手を傷つけてしまう」から派生して対人関係における「居心地のよい
親密さを求めるために生じる『近づきたいけど離れたい』ジレンマ」のことを言う。
私がこのジレンマの話を聞いたのは心理学を専攻していた学生時代。
最近は、これを『近づきたいけど近づきすぎたくない。離れたいけど離れすぎたくない』ジレンマのこと
と解釈する(らしい)。
この2つの解釈。
ええっ~っつ、一緒やん と思ったかも・・・。
でもこの2つの解釈根っこは全く違う
以前の解釈は
「あったかさと痛みの間のジレンマ」 ⇒ その根っこは『相手と親密になりたい』想い。
最近の解釈は
「一人ぼっちはイヤ!でも傷つくのはもっとイヤ!!つかず離れずの距離感を保ちたい
=ぼんやりしたジレンマ(ジレンマと言えないかも・・・)」
⇒ その根っこは、相手と親密になりたい!よりも強い『自分が傷つきたくない=防衛本能』。
私は私。人は人。
一見、それぞれの自主性を重んじた大人の関係(=いいじゃん)。それぞれ自立した者同士がお互いを
認め合い相互啓発する前提でこれなら問題ない。でも、自立できないもの同士がお互いの未熟さや弱さ
をかばいあうためにこのスタンスをとっても成長はない。
「私もあなたに何も言わないから、あなたも私に何も言わないでね」
「私もあなたを攻撃しないから、あなたも私を攻撃しないでね」
は楽。でも楽と引き換えに手に入るものは???
近づけば棘に刺さる。踏み込めば傷つくことも多い。でもそれと引き換えに「気づき」や「教訓」
そしてそれらを繰り返すことを通じて「強さ」を手に入れることができる。
自分の足で立ち、自分の人生を活きる・・・。
そんな仲間と一緒に自分も頑張って活きたい
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