女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

接客の決め手は『可愛げ』

2010-08-09 | インポート

  今年の2月から10回シリーズである美容室チェーンの店長対象の「接客力向上研修」を担当している。

美容理容業界では、今までどちらかと言うと接客力というよりは技術力をいかに向上させるかに力を入れてきた。しかしながら、サロンの数が増え、不況下で1000円カットなどリーズナブルなサロンが台頭してきている現在、生き残りを賭けて「接客力向上」に取り組もうとしている。中途半端な価格帯、中途半端な接客、中途半端なコンセプトのサロンはつぶれるという飲食業界やパチンコ業界と同じ厳しい現実に立ち向かうためだ。

 全体の構成は、まず「今なぜ接客力を上げるのか?」「接客力を上げるためになぜ店長自ら学ぶのか?」など心構えの理解。その上で「立ち居振る舞い」「言葉づかい」「予約電話の受付」「お客様とのコミュニケーション」「効果的なカウンセリング」など毎回テーマごとに接客の基本(いわゆるマニュアルで統一できるもの)をレクチャーやロープレで確認し、自分のサロンでの落とし込みを考え実践する。最後はそれらを全体で共有するという構成。

 「予約電話の受付」がテーマの際、こんな話しをした。

レベル1(最低限のレベル)・・・そつなくスムーズに予約電話を受付できる

レベル2(おもてなしレベル)・・・感じよく予約電話を受付できる

レベルS(あんたやないとあかんわレベル⇒目指すレベル)・・・(お客様が)来店するのが楽しみになる。ワクワクするような電話応対をする     

 マニュアルで対応できるのは、レベル1かせいぜいレベル2まで。レベルSを目指す際の決め手は何か?

それは、接客するスタッフの持つ「可愛げ」!そこにはマニュアルでは規整できないその人の魅力がにじみでる。

同じようなミスをしても、あるスタッフが言えば「もうしゃぁないなぁ~。今度から気ぃつけや!」で済むところが、別のスタッフが言えば、えらいクレームになってしまうこともある。

 そこには、クッション言葉や、綺麗な敬語表現など関係ない!

 要は、そのスタッフそのものの心の中にある、お客様や自分の仕事に向かう考え方や姿勢が、表情や態度、言葉になって表れるのだ。

 「考え方」であり「姿勢」なので、研修やトレーニングで身につけることが難しい(と言うより、わかったかどうかがわかりにくい)側面はあるが、ここでしか差がつかないのが事実。

 どんなところに可愛げを感じるか?「素直な受け答え」「誰かのため何かのために一生懸命」「言い訳せず潔い姿勢」「現在を楽しんでいる」・・・考えてみる価値ありだと思う。

 店長研修も後半戦に入った。最近は、私が何か言うと、

「先生!要は可愛げですよね

という返答が返ってくる。これも講習の成果か?それとも・・・???


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